花き研究所

花き病害図鑑

灰色かび病(ハイイロカビビョウ)

(糸状菌)

植物名: アネモネ(ボタンイチゲ) キンポウゲ科 Anemone coronaria
病原菌: Botrytis cinerea
病徴写真

未熟な花茎先端が被害を受け褐変している。
病徴:

葉では褐色輪紋状を呈し、灰色のかびを生じる。花こう、花でははじめ水浸状に褐色腐敗し、その後、病斑上に灰色のかびを生じる。被害部分より上部が次第に萎凋・枯死する。

発生時期:

低温、過湿の状態が続いたとき

発生場所:

施設

防除法:

過湿をさける。施設内が夕方にモヤがかかり、水滴がビニールから落ちるような条件で多発しやすい。灌水に注意し、ほ場全面にマルチする。過湿条件が続く時 期は強勢加温を行って湿度を下げる。また下葉を整理して通風をよくする。開花後の花を放置すると、花の部分から落下した花弁などが葉に付着し、ここから病 気が広まる。咲き終わった花は花こうごと取り除き、施設外に持ち出して焼却する。

文献:

道立中央農試:北海道における農作物および鑑賞植物の病害誌671,1998

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

植松清次(千葉県暖地園研環境研)

記載日: 2012年1月26日

研究センター