花き研究所

花き病害図鑑

苗立枯病(ナエタチガレビョウ)

Damping-off (糸状菌)

植物名: カルミア(アメリカシャクナゲ) ツツジ科 Kalmia latifolia
病原菌: Pythium undulatum
病徴写真

苗齢の異なる苗の発病。根の褐変が顕著。

接種試験による病徴の再現。右(健全)に比べ葉先が枯れ葉色がさえない。

現場での発病状況

小さい苗ではほぼ枯死する。

比較的大きな苗。地上部は萎凋し、根は褐変する。
病原菌写真

遊走子のうからの球のう形成

病原菌の厚壁胞子

病原菌の各培地での生育状況
病徴:

組織培養からセルトレ-に鉢上げし、育苗中の幼苗に発生した。発病は夏期で,はじめ生気を失うように萎凋し、やがて褐色に枯死する。これらを引き抜くと根部と地際部茎が黒・褐変している。

発生時期:

夏期

発生場所:

育苗床

防除法:

用土の消毒、用水に病原菌が入らないようにする。

備考:

比較的珍しいPythium菌で有性繁殖器官は形成されず、遊走子のうと厚壁胞子を形成する。

文献:

築尾嘉章ら:日植病報70(1):47,2004

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

築尾嘉章(花き研究所)

記載日: 2011年12月1日

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