花き研究所

花き病害図鑑

べと病(ベトビョウ)

Downy mildew(糸状菌)

植物名: キク キク科 Chrysanthemum morifolium
病原菌: Peronospora danica
病徴写真

黄化した発病葉

下位葉が枯死した発病株

本病罹病葉:写真右の葉の白色部分に胞子を形成
病原菌写真

病原菌の分生子と分生子柄
病徴:

葉に輪郭の不明瞭な退緑斑を生じ、後に葉は黄化・枯死する。多湿時には葉裏に淡灰色のかび(分生子柄及び分生子)を生じる。品種間差が顕著で弱い品種では下葉から枯れ上がることがある。このためいわゆる短茎花となって商品価値が低下する。

発生時期:

生育期5~6月

発生場所:

施設、露地

防除法:

品種による発病差が顕著であるため、発病しにくい品種を利用する。また、曇雨天が継続したり、湿度が高い時に多発し易いため、排水のよい畑に作付けし、密植を避ける。

備考:

ジョチュウギクべと病菌と同一菌。ジョチュウギク、キク共に卵胞子は見つかっていない。

文献:

坂口壮一ら:九州病虫研報26:70-72,1980,坂口壮一:新しい病害虫:1981

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

杉山悟(フラワーセあおもり)

記載日: 2012年7月19日

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