果樹研究所

一押し旬の話題

2011年9月12日

クリ「ぽろたん」、ナシ「あきづき」、リンゴ「さんたろう」、ブドウ「クイーンニーナ」

今日9月12日は『中秋の名月』です。
ススキと団子を飾って、名月を楽しもうという人も多いのではないでしょうか。
あわせて、クリやナシなど秋の果物もお供えし、味わいたいものですね。

渋皮が簡単に剥けるクリ「ぽろたん」を紹介します。

そして、最近スーパーで見かけるようになったナシ「あきづき」、生食にも加工にも適しているリンゴの「さんたろう」、最後に皮が赤く甘くておいしいブドウ「クイーンニーナ」を紹介します。

クリ「ぽろたん」

ぽろたん

「ぽろたん」は、2007年に品種登録された画期的なクリ品種です。普通の大きさのニホングリですが、『天津甘栗』のように、焼いたり、煮たりすると、渋皮が簡単に剥ける所が画期的なのです。

今まで、ニホングリは渋皮が剥けないため、チュウゴクグリと交配するなど長年にわたり、皮の剥けるニホングリ品種の開発に力を入れてきました。
また、クリの早生品種は「丹沢」、「国見」が中心であり、これらの品種より食味が優れる早生品種の育成が望まれていました。これらを解決したのが、「ぽろたん」です。

焼き栗にした場合の渋皮の剥けやすさは、チュウゴクグリ並みに優れています。果実の大きさ30gで「丹沢」より大きく、早生品種としては大果です。甘味や香気もやや感じられるため、「丹沢」や「国見」より食味は優れています。
名前がかわいいねと言われますが、ポロッと皮が剥ける「丹沢」の子供と言うことで名付けられました。

ナシ「あきづき」

あきづき

ナシ「あきづき」は、2001年に品種登録された、中~晩生の赤ナシです。

名前は収穫期が秋であり、果実がまん丸で月のように見えることからつけられました。へた付きの果実が多いことが特徴です。

「豊水」と「新高」の間に収穫され、果実の大きさは500g前後で「豊水」より大きくなりますが、「新高」よりは小さいです。

肉質はち密で軟らかく、糖度は12~13%で、酸味はあまり強くないので、「豊水」より味が安定しています。

リンゴ「さんたろう」

さんたろう

リンゴ「さんたろう」は1976年に、「はつあき」に「スターキング・デリシャス」を交配して育成した品種で、2003年に品種登録されました。

果実の大きさは350g前後と大きく、濃赤色に着色して美しいリンゴです。糖度は12.5~13%と「ふじ」よりやや少ないですが、逆に酸は0.6~0.7%とやや多いため、酸味を感じます。

室温で2週間、冷蔵で80日前後貯蔵でき、同じように酸味の強い「紅玉」より優れています。熟期は盛岡市で9月下旬~10月上旬で、「紅玉」より2週間程度早いです。

生食用としては酸味がやや強いのですが、酸味を好む消費者に受入れられると考えられます。また、「紅玉」に代わって、ジュースや菓子などの加工用素材として、大いにご利用下さい。


ブドウ「クイーンニーナ」

クイーンニーナ

ブドウ「クイーンニーナ」は1992年に赤色の大粒ブドウである「安芸クイーン」を親にして交配し、2011年に品種登録された、出来たての品種です。

赤色のブドウで、8月下旬から9月上旬に成熟し、「巨峰」や「ピオーネ」より大きい15g以上になる大粒ブドウです。

肉質は崩壊性と言って、かみ切れる肉質で硬く、渋味はなく、糖度は21%程度、酸は0.4%程度と食味も優れています。皆さんのお目に留まるのは、もう少し先になりますね。

研究センター