果樹研究所

一押し旬の話題

2012年3月 1日

カンキツ「不知火(しらぬひ)」「紅まどか」

露茜

水戸偕楽園の梅祭りが先週から始まりましたが、まだ3分咲き程度のようです。
熱海梅園の梅祭りはもうそろそろ終わりに近づきました。 今年は開花が遅れており、例年より遅くまで花を楽しめそうです。昨年の7月に紹介しました「露茜」は、他の梅よりやや遅く、3月下旬頃に白い花を咲かせます。(右画像)

春はもうそこまでやってきています。今、旬の果物は「不知火(しらぬひ)=デコポン」です。併せて、「紅まどか」を紹介します。

不知火(しらぬひ)

不知火(しらぬひ)

「不知火(しらぬひ」)と言っても、知らない方もおられるかもしれませんが、デコポンの愛称は、ほとんどの人がご存じのことと思います。

このカンキツ「不知火」は、1972年に「清見」にポンカンを交配して作ったのですが、当時としては品質は抜群なのですが、外観が悪いことから、品種登録はされていません。

ご存じのように、果実にデコがあるのが特徴です。果皮はやや粗いのですが、皮はむきやすく、果肉は橙色で柔軟多汁、じょうのう膜はやや薄く、食べやすいです。糖度は14~16度で、酸は1.0~1.2%と食味良好です。
現在の生産量は47,000トンほどで、熊本、愛媛、佐賀、広島、和歌山などで作られていますが、産地が広がってくると不適地であったり、手入れ不足で酸の高い果実が流通するようになり、若干評判を落としています。

近年、オーストラリア産のものが秋頃に出回っており、1個250円程度で、結構美味しいので、国内産の「不知火」には品質の管理をしっかりして、美味しい果実を出荷して欲しいものです。

紅まどか

紅まどか

ブンタン「紅まどか」は1962年に「麻豆(まどう)ブンタン」×「平戸(ひらど)ブンタン」の組み合わせで育成し、1993年に品種登録したものです。

ブンタンはザボンとも呼ばれ、果実は700~1000g程度と大きく、果肉は黄白ないし黄色で、果皮の内側が赤味を帯びるのが特徴です。
ブンタンは皮が厚いので損をしたようですが、けっこう果汁はたっぷりあります。
皮を砂糖漬けやマーマレードとして楽しむこともできます。

熟期は1月中旬から2月で、ブンタンとしては比較的早熟です。
早くから酸が少なくなり食べられますが、樹上でも収穫後貯蔵しても、数ヶ月は美味しく食べられます。糖度が高く、苦みが少ないので、食味は非常に良いです。

残念ながら、長崎県でわずかに作られているだけですので、もしかして入手できた人は幸運ですね。

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