ニホンナシでは、新梢が折れ、葉が破れて、果実に、えぐられた大きな穴が開いているものがほとんどだった(写真3、写真4)。
枝は、太いものでは直径5~6cmのものでも、雹があたった衝撃で、樹皮が傷み、乾燥して木質部から浮き上がっている(写真5)。
衝撃でほとんどの果実が落果し、樹上には10%も残っていない。
写真3 ニホンナシの被害
状況
写真4 果実の被害
写真5 枝の被害
棚上に網を掛けた園では、重みでひどくたわんだという報道がされているが、直接植物体に衝撃を与えていないので、樹体への被害は少ないか、皆無の園もある。雹の重みで網が破れた部分は、被害を受けている(写真6)。
雹が降るときには、雷と強風を伴うのが普通である。突風で網が飛ばされた園地では、ほとんどの果実が落果し壊滅的な被害を受けている(写真7、写真8)。
この程度の被害を受けると、果実は出荷できず、また、翌年の生産も見込めない場合があると推察された。
写真6 網掛けをしてある
園地の被害は小さい
写真7 強風で網が吹き飛ばされた園もある
写真8 衝撃で落果した果実