創刊にあたり
農研機構 果樹研究所所長 松田長生
このたびは、農研機構果樹研究所の「研究成果普及サポーター制度」にご登録いただき、どうもありがとうございました。
皆さまには、これから当研究所で開発した新品種・新技術に関する情報や、公開で実施する研究会・セミナーに関するご案内などをお送りします。果樹産業を取り巻く状況は厳しいものがありますが、お送りする情報が皆さまにとって有意義なものとなり、今後の果樹生産や果樹産業の発展にご活用いただければ幸いです。
目次
1.新品種の紹介
2.新技術の紹介
3.イベント情報
4.果樹研究所農業技術研修生の募集
5.刊行物
6.その他 プレスリリース
1.新品種のご紹介
平成26年度にレモン1品種、柿1品種、ニホンナシ2品種を出願公表しました。
●レモン「璃の香(りのか)」(2014年5月)
かいよう病に強く、豊産性のレモン品種です。
従来のレモン品種より果実が大きく酸味がまろやかなうえ、搾汁率が高く果汁製品など幅広い加工用途が期待できます。苗木は平成27年秋季より販売される見込みです。
詳細はこちらからご覧ください。
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/fruit/052295.html
●カキ「太豊(たいほう)」(2014年10月)
柔軟多汁でサクサクとした食感を有する良食味の完全甘ガキ品種です。
受粉しなくても結実する単為結果力が強いため、受粉樹の混植をしなくても、種なし果の安定生産が可能です。苗木は平成27年秋季より販売される見込みです。
詳細はこちらからご覧ください。
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/fruit/054554.html
●ニホンナシ「はつまる」(2014年12月)
「幸水」より20日程度早く成熟する極早生のニホンナシ新品種です。
気温が低く成熟期の遅い南東北でも、ニホンナシの需要が高まるお盆前の収穫が露地栽培で可能です。苗木は平成27年秋季より販売される見込みです。
詳細はこちらからご覧ください。
https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/fruit/055180.html
●ニホンナシ「ほしあかり」(2014年12月)
黒斑病・黒星病複合抵抗性で減農薬栽培が期待出来ます。
全国のニホンナシ栽培地帯で栽培可能です。成熟時期は「幸水」と「豊水」の間になります。果実の大きさは「幸水」と同程度、果肉が軟らかく、糖度は「幸水・豊水」と同程度で甘く、酸味は「幸水」なみで少なく、食味は良好です。
苗木は平成27年秋季より販売される見込みです。
詳細はこちらからご覧ください。
https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/fruit/055184.html
●今月のおすすめ品種
1月のおすすめ品種は、種が少なく食べやすいキンカン「ぷちまる」と施設栽培
に最適なミカン品種「津の輝」をご紹介します。
詳細はこちらからご覧ください。
http://www.naro.affrc.go.jp/fruit/contents/folder6413/index.html
●育成品種カタログ(2014年10月作成)
有望品種の紹介をしています。
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/fruit/048796.html
※果樹研究所が育成しました全品種は、こちらからご覧ください。
http://www.naro.affrc.go.jp/org/fruit/kih/
2.新技術の紹介
●浮皮軽減のための技術情報(2014年12月改訂版)
平成22年9月に「浮皮軽減のための技術情報」を発行しましたが、その後、ジベレリンが低濃度でも使用できるようになったことや貯蔵ミカンだけでなく貯蔵せずに出荷するミカンにも使用できる散布条件が明らかになったことから、記載内容を大幅に見直して改訂版を発行しました。
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/fruit/material/030159.html
●クリ凍害の危険度判定指標と対策技術マニュアル(2014年10月)
兵庫県が中心となり、岐阜県および(独)農研機構の関係機関が連携し、「クリ新品種『ぽろたん』の産地拡大の阻害要因である凍害発生の抑制技術の開発」に取り組みました。新植などにあたって園地の選定や改良の指針となる指標とともに対策技術のマニュアル、現地活用事例を紹介しています。
https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/fruit/material/054889.html
●白紋羽病 温水治療「マニュアル」&「Q&A集」
白紋羽病罹病樹の周辺土壌表面に50°Cの温水を点滴して病原菌を殺菌することによって、ナシ、リンゴおよびブドウの白紋羽病を治療(温水治療)できます。
◇白紋羽病 温水治療マニュアル 改訂版(2013年6月)
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/pamphlet/tech-pamph/010793.html
◇白紋羽病 温水治療Q&A集(2014年10月)
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/fruit/material/054434.html
●酵素剥皮(こうそはくひ)(2014年6月)
果物の皮を酵素で取り除く加工法、酵素剥皮をご紹介します。
http://www.naro.affrc.go.jp/fruit/kousohakuhi/index.html
3.イベント情報
◇カンキツ研究興津拠点一般公開 2月8日(日曜日)開催
毎年恒例の一般公開を開催いたします。研究内容展示に加えて、くだものに関する情報の紹介や、新品種や世界の珍しい品種を展示します。
※詳細はこちらからご覧ください。
http://www.naro.affrc.go.jp/event/list/2015/01/049952.html
◇第12回フルーツセミナー 2月19日開催
テーマ「国産レモンをおいしく食べて健康に!」
※詳細は1月26日頃掲載予定です。
過去分につきましては、こちらからご覧ください。
http://www.naro.affrc.go.jp/fruit/contents/fruitseminar/
4.果樹研究所農業技術研修生の募集
果樹農業の担い手となる人材を養成します。研修期間は、2年間です。
詳細はこちらからご覧ください。
http://www.naro.affrc.go.jp/fruit/contents/nougi_kensyu/
5.刊行物
◇ 果樹研究所ニュース(2ヶ月に1度発行)
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/fruit/news/
No.41(2014年11月)
・果肉が赤いリンゴの新品種ができました
・Flesh なMystery
No.42(2015年1月)
・カンキツグリーニング病の被害を食い止める
・ミカンの貯蔵温度の常識を変える
◇果樹研究所研究報告(1年に2号発行)
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/fruit/report/
第18号(2014年11月)
・アンズ新品種‘おひさまコット’および‘ニコニコット’
・ヒュウガナツの人為四倍体新品種‘カンキツ口之津41号’
6.その他
●プレスリリース2件
◇全てのナシ品種を結実させる花粉を作るニホンナシ系統を作出(2014年12月)
- 人工受粉が要らない品種・全てのナシ品種に使える受粉専用品種の育成が可能に -
https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/fruit/054998.html
◇カンキツ類の重要病害カンキツグリーニング病を迅速で簡便に検出する方法(2014年12月)
- 本病の国内根絶・蔓延阻止を支援する技術革新 -
https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/fruit/054990.html