日本産糸状菌類図鑑 No.29 before← →next ↑top
Deightoniella torulosa (Syd.) Ellis
分類:不完全菌門,不完全糸状菌綱
沖縄本島でリュウキュウイトバショウ(Musa balbisiana Colla)から採集。バナナ果実にblack-tipを引き起こし,バショウ属(Musa)植物に寄生することが知られるが,日本での正式な報告はない。腐った果実などで腐生的に生育することが多い。分生胞子を飛散して蔓延する。有性世代は知られていない。
性状(機能):腐生菌,植物病原菌
形態: 有性世代:不明 無性世代:分生子柄は褐色で,先端に胞子を形成後,さらに伸長して連続的に胞子形成する。幅は6-10umだが,胞子形成部は13-16umに膨大する。分生子はオリーブ褐色〜褐色,倒洋梨形〜倒棍棒形,35-150×13-25μ,へそは幅広・暗色で,3-13偽隔壁をもつ真直あるいはやや湾曲する。 |
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分生子柄と分生子 | 分生子柄先端に形成された分生子 |
農環研所蔵標本 なし
(記述および図版提供者:月星隆雄,農環研,微生物分類研究室,2003)
本図鑑の著作権は農業環境技術研究所,農業環境インベントリーセンターに帰属します。