日本産糸状菌類図鑑　No.26　before← →next ↑top　

Colletotrichum coccodes (Wallr.) Hughes
　分類：不完全菌門，分生子果不完全菌綱

　日本全国に広く分布。ナス科植物に寄生し，ジャガイモ，ピーマン，ホオズキに炭疽（たんそ）病，トマト，ナスに黒点根腐病を引き起こすが，イネ科植物などから葉上生息菌として普通に分離される。葉表面に分生子層を作り，内部の分生子を飛散して蔓延する。有性世代は不明。


性状（機能）：植物病原菌，葉上生息菌

		形態： 　有性世代：不明 　無性世代：分生子層は剛毛を多数伴い，内部に無色〜淡黄色，円筒形〜紡錘形，真直またはわずかに曲がり，先端部は急に狭まり，大きさ16-24×3-4μ，単胞の分生子を形成する。付着器は褐色，長棍棒形〜楕円形，周縁部は耳たぶ状，8.5-16×4-11.5μ。菌核を多数形成する。
剛毛を伴った分生子層	分生子

農環研所蔵標本　なし

(記述および図版提供者：月星隆雄，農環研，微生物分類研究室，2003）

本図鑑の著作権は農業環境技術研究所，農業環境インベントリーセンターに帰属します。