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情報:農業と環境 No.73 (2006.5)
独立行政法人農業環境技術研究所

農業環境技術研究所の新たな中期目標と中期計画

独立行政法人農業環境技術研究所は、農業をめぐる環境問題が世界的に重要になり、食や環境の安全性に関する国民の関心が高まる中、農林水産省農業環境技術研究所を母体として、平成13年4月に設立されました。

設立から平成18年3月まで5年間の第1期中期目標期間において、当研究所は、(1)農業生態系の持つ自然循環機能に基づいた食料と環境の安全性の確保、(2)地球的規模での環境変化と農業生態系の相互作用の解明、(3)生態学・環境科学を支える基盤技術に関する研究を重点的に推進しました。とくに、ダイオキシンや放射性物質、カドミウムなど化学物質による農産物の汚染、遺伝子組換え作物や外来生物による農業環境への影響、地球規模の環境変動と農業との関わりなど、行政や国民のニーズに応えるべく、さまざまな農業環境問題の解決に貢献してきました。

地球温暖化など地球環境問題、農産物の安全性や環境へのリスクに対する社会の関心はますます高まっており、農業環境の保全・改善や次世代への継承が大きな課題となっています。このため、平成18年4月からの新たな中期目標期間では、農業生産を支える環境の安全性を確保するため、農業環境のリスクの評価と管理に関する研究開発を重点的に推進し、リスク低減のための技術を開発します。また、リスク研究の基礎研究および基盤研究として、農業生態系の構造と機能の解明に関する研究、農業環境の長期モニタリング、農業環境インベントリーの構築と利用のための研究を充実・強化します。

柔軟な組織運営によって研究を活性化させるとともに業務の高度化・効率化をさらに推進し、質の高い研究成果を社会に還元することによって、豊かな環境の形成と次世代への継承、農産物の安全・信頼の確保などに貢献し、国民の期待に応えていく所存です。

詳細は、農業環境技術研究所Webサイトで公開されている 独立行政法人農業環境技術研究所中期目標 と、独立行政法人農業環境技術研究所中期計画 をご参照ください。

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