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情報:農業と環境 No.76 (2006.8)
独立行政法人農業環境技術研究所

農林水産省農村振興局資源課農村環境保全室との連絡会が開かれた

農業環境技術研究所が行っているさまざまな研究活動のうち、行政機関、とくに主務省である農林水産省の行政上のニーズに応える研究・技術開発は、研究所に与えられたミッションのなかでも重要なものの一つです。たとえば、遺伝子組換え作物の生態系影響評価の研究や、土壌のカドミウム汚染を除去・修復する技術の開発などが、こうした行政ニーズに対応して行われています。

農業環境技術研究所は、行政機関のニーズに的確・迅速に対応するため、行政の各部局との間で意見交換会や情報交換会を開催しています。このような会合は、研究所が行っている研究の内容・成果を政策担当者に知ってもらうと同時に、その時々の行政がどんな研究成果や技術を必要としているかを把握する機会としても重要です。農林水産省農村振興局資源課農村環境保全室とは、これまで定期的に連絡会を開催して情報交換を行ってきました。

今回の連絡会では、農村環境保全室から、現在取り組んでいる新しい施策が紹介され、OECD(経済協力開発機構)において検討されている、農業の多面的機能の評価に用いる農業環境指標について、さらに最近実施している調査事業の概要について説明がありました。農業環境技術研究所からは、研究所が新たに開始した研究プロジェクトの内容を紹介しました。

とくに農業環境指標については、当研究所が行っている生物多様性に関する基礎研究とかかわりが深く、つっこんだ議論が交わされました。近年、カナダなどの諸外国において農業と野生生物の生息域との関係を表す指標として、生物多様性を客観的に評価するハビタット・マトリクスと呼ばれる指標の開発が進められています。当研究所は、農業工学研究所と共同で日本版のハビタット・マトリクスの開発に取り組んでおり、とくに水田農業における生物多様性に注目して、両生類、魚類、鳥類を中心に、水田耕作地と耕作放棄地における生物多様性の違いについて評価を行っています。この研究は、OECDにおける農業環境指標の策定、および、わが国の農業施策に大きく貢献すると期待されます。

以下に連絡会の概要を記します。

開催日: 平成18年7月7日(金) 13時−17時

開催場所: 農業環境技術研究所 来賓室

出席者:

(資源課)

春日健二 農村環境保全室長、 菅原秋日人 課長補佐(環境調査班)、 諏訪部和幸 課長補佐(環境保全班)、 大塚文哉 課長補佐(環境評価班)、 宇井伸一 環境影響評価専門官、 鹿田健男 基準係長、 原之薗一宏 環境評価係長、 濱田謙二郎 影響評価係長、 宝栄 優 環境保全係長

(農業環境技術研究所)

佐藤洋平 理事長、 宮下清貴 研究統括主幹、 岡 三徳 研究コーディネータ、 齋藤雅典 研究コーディネータ、 今川俊明 研究コーディネータ、 藤井 毅 企画戦略室長、 井上恒久 連携推進室長、 野内 勇 大気環境領域長、 菅原和夫 物質循環研究領域長、 塩見敏樹 生物生態機能研究領域長、 谷山一郎 農業環境インベントリーセンター長、 藤井義晴 外来生物生態影響リサーチプロジェクトリーダー、 山本勝利 水田生物多様性リサーチプロジェクトリーダー、 八木一行 温室効果ガスリサーチプロジェクトリーダー、 井上吉雄 農業空間情報リサーチプロジェクトリーダー、 秋山博子 企画戦略室主任研究員

議事:

出席者紹介・あいさつ

資源課

(1) 「農地・水・環境保全向上施策」の概要

(2) OECD農業環境指標の概要

(3) 農村環境保全室における調査の概要

(1) 平成18年度実施調査の概要

(2) 平成19年度の動き

農環研

(1) 外来生物生態影響RP 「外来植物のリスク評価と蔓延防止策」 藤井義晴

(2) 水田生物多様性RP の研究内容紹介 山本勝利

(3) 温室効果ガスRP の研究内容紹介 八木一行

(4) 農業空間情報RP の研究内容紹介 井上吉雄

意見交換

研究所施設の見学: ミニ農村、 温室効果ガス発生制御施設、 インベントリー展示館

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