農業環境技術研究所は、2001年4月に独立行政法人としてスタートし、本年3月で第 I 期の5か年を終了しました。この間、ダイオキシンや放射性物質、カドミウム等化学物質による農産物への影響、遺伝子組換え作物や外来生物が農業生態系に及ぼす影響、温暖化等の環境変動と農業との間に発生している問題などの解明や解決に貢献してきました。これらの研究の成果を広くお知らせするため、2002年4月と2004年4月に研究成果発表会を開催しました。その内容は、すでに「情報:農業と環境」の 第24号 と 第49号 に紹介してあります。
今回は、第 I 期の研究成果と第 II 期に向けた研究の方向を理解いただくために、第3回の成果発表会を上記のタイトルで、はじめて東京で開催しました。開会にあたっては、高橋賢二 農林水産技術会議事務局長より、ごあいさつをいただきました。ここでは、当日のプログラムと、理事長あいさつ、特別講演、成果発表の要旨をお知らせします。
開催日時: 平成18年9月28日(木)
開催場所: 新宿明治安田生命ホール
参加者数: 221名
講演等の要旨: ( 一括ファイル (PDFファイル 3.9 MB) )
開会あいさつ (はじめに) ( 460 KB)
独立行政法人農業環境技術研究所理事長 佐藤洋平
来賓あいさつ
農林水産省農林水産技術会議事務局長 高橋賢二
特別講演 農業が変えた地球の環境−環境史の視点から ( 570 KB)
北海道大学公共政策大学院教授 石 弘之
講演1 豊かな生物相をはぐくむ農業を探る ( 1.6 MB)
生物多様性研究領域 山本勝利
講演2 大気中に広がる農薬−その拡散と制御を考える− ( 1.2 MB)
有機化学物質研究領域 與語靖洋
講演3 東アジアの食料の生産と消費拡大が水質を変える ( 1.3 MB)
物質循環研究領域 新藤純子
講演4 大気CO2増加、温暖化で水稲の生育、収量はどうなる ( 960 KB)
大気環境研究領域 長谷川利拡
講演5 農業を巡る環境の情報を発信する ( 1.2 MB)
農業環境インベントリーセンター 谷山一郎
(ポスターセッション)
1.植物の力で農耕地のPOPsリスクを低減する ( 370 KB)
2.塩化第二鉄を用いた化学洗浄法によるカドミウム汚染水田の修復 ( 490 KB)
3.カドミウム汚染土壌のファイトレメディエーション ( 370 KB)
4.農業・畜産により生じる窒素負荷の河川水質への影響は集水域によって異なる ( 350 KB)
5.分解菌集積木質炭化素材を用いた難分解性有機汚染物質の原位置バイオレメディエーション ( 530 KB)
6.農薬の河川生態系への影響を調べるための試験法開発 ( 510 KB)
7.遺伝子組換えダイズは近縁の野生種ツルマメと交雑するか? ( 400 KB)
8.環境DNAで土壌くん蒸処理の微生物への影響を見る ( 280 KB)
9.チャノコカクモンハマキの交信撹乱剤に対する抵抗性系統の確立と反応性 ( 350 KB)
10.外来植物のリスク評価と蔓延防止策 ( 850 KB)
11.温暖化によるイネ害虫発生量の増加 ( 210 KB)
12.温暖化したら食料生産はどうなる? ( 260 KB)
13.農業水利用を考慮した新しい大陸スケールの水循環モデルの開発 ( 430 KB)
14.農耕地からの亜酸化窒素の排出係数は現在のIPCCデフォルト値よりも低い ( 360 KB)
15.GPSと無線通信で農地周辺の野生生物の行動を調べる ( 210 KB)
16.衛星搭載レーダと地理情報を用いて確実に精度良く水稲作付地を検出する ( 510 KB)
17.主要穀物に含まれる人工放射性核種 ( 120 KB)