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情報:農業と環境 No.88 (2007.8)
独立行政法人農業環境技術研究所

第9回微量元素生物地球化学国際会議が開催された

微量元素生物地球化学国際会議の第9回大会 ( 9th International Conference on the Biogeochemistry of Trace Elements ) が中国・北京で開催され、46か国から約500人の研究者が参加しました。

写真1 農業環境技術研究所の展示ブース

写真2 農業環境技術研究所の展示ブース

写真3 講演発表のようす

カドミウム、ヒ素などの微量元素、セシウムなどの放射性同位元素は、微量であっても人の健康や生態系に大きな影響を及ぼします。この国際会議は、これら微量元素の環境中における挙動について、生物地球化学的視点からの最新の研究成果に関する国際的な情報交換を通して研究を発展させていくために、2年ごとに開催されています。

農業環境技術研究所では、カドミウムや有機ヒ素汚染土壌の修復や放射性同位元素モニタリングなどの研究を進めています 。これらの研究は、微量元素生物地球化学国際会議の主要テーマでもあります。そこで、当研究所は今回の国際会議の共催団体に加わり、会議を支えるとともに、研究所の展示ブースを設け、研究所の成果の広報を行いました。展示ブースには多数の参加者が訪れ、農環研の研究成果や英文出版物に興味を示していただきました。NIAES Annual Report 等の英文資料の配布も行いました。また、当研究所から2課題の講演発表と4課題のポスター発表を行い、いずれも高い関心を集めました。

本国際会議を通じて、カドミウムなどの重金属汚染土壌について多数の発表があり、土壌汚染が国際的にも重要な研究課題であることがあらためて認識されました。問題解決に向けて、国際的な情報の交換がますます重要になってきています。国際的な研究の連携を深めるために今回の国際会議は大変よい機会になりました。

参照: 農業環境技術研究所における関連研究

○ 重金属リスク管理リサーチプロジェクトの紹介

http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/magazine/079/mgzn07901.html

○ 化学分析・モニタリングリサーチプロジェクトの紹介

http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/magazine/086/mgzn08603.html

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