前の記事 | 目次 | 研究所 | 次の記事 2000年5月からの訪問者数
情報:農業と環境 No.97 (2008年5月1日)
独立行政法人農業環境技術研究所

受賞: 中井 信・浜崎忠雄・大倉利明・太田 健・小原 洋: 土壌モノリスで文部科学大臣表彰

4月15日、農業環境インベントリーセンターの中井 信、浜崎忠雄 (現鹿児島大学)、大倉利明、太田 健(現農研機構)、小原 洋の5名が、「土壌モノリスを活用した土の理解増進」で平成20年度文部科学大臣表彰 科学技術賞 (理解増進部門) を受賞しました。

受賞の概要は以下の通りです。

受賞者らは、地中にあってふだんは目にすることのない深さ1m以上の土壌断面を樹脂で固定した 「土壌モノリス」 (土壌断面標本) の作製法を開発しました。その後、30年にわたって研究所や博物館の専門家に作製法を指導し、土壌モノリスの普及を図ることによって、作物生産や環境保全のための土壌の形態や機能についての、農業生産者、消費者、学生などの理解の増進に貢献しました。

その中で、農業環境技術研究所に土壌モノリス館を開設して累計3万人以上の来訪者を迎えるとともに、インターネット上に土壌モノリスについてのWebページ (http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/inventry/soil/monolith/index.html)を開設して、土壌モノリスの情報を広く発信しています。また、土壌モノリスを 「サイエンスキャンプ」 などの青少年向けのイベントに活用するとともに、博物館や大学の特別展示への貸し出し、放送局や出版社の撮影による情報提供なども数多く行ってきました。さらに、アジアや南米の農業試験場や大学などの専門家に作製法を指導し、各国で自国の土壌モノリスを作製・展示するなど国際貢献にも寄与しています。

このように、実物標本としての土壌モノリスを土の理解増進に役立てた功績は多大であり、その業績が認められての受賞です。

農業環境技術研究所に報告に訪れた受賞者のみなさん

写真 農業環境技術研究所に報告に訪れた受賞者
(左より、大倉、中井、(佐藤理事長)、浜崎 氏、太田 氏、小原)

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