2009年12月17日、農林水産省農林水産技術会議は 「2009年農林水産研究成果10大トピックス」 を発表しました。これは、農業技術クラブ (農業関係専門紙・誌など29社加盟) の協力により、この1年間に報道された農林水産研究の成果から、研究開発の内容に優れ、社会的関心が高いと考えられる成果10件を選定したものです。
選定された研究成果は次のとおりです。
農業環境技術研究所の研究成果からは、第7位に 「カドミウム高吸収イネ品種によるカドミウム汚染水田の浄化技術 (ファイトレメディエーション) を開発 −新たな低コスト土壌浄化対策技術として期待−」 が選ばれました。
この成果は、農業環境技術研究所が、山形県農業総合研究センター、新潟県農業総合研究所、福岡県農業総合試験場、秋田県農林水産技術センター、三菱化学株式会社とともに、カドミウム高吸収イネ品種を用いたカドミウム汚染水田の浄化技術 (ファイトレメディエーション) を開発したものです。
カドミウムをよく吸収するイネを 「早期落水栽培法」 で2〜3作栽培することにより、汚染土壌中のカドミウム濃度を20〜40%低減できます。費用は一般的な客土工法の7分の1程度で、低コストな土壌浄化法として期待されます。
(参考)
・ プレスリリース (2009年8月21日 農業環境技術研究所)
「カドミウム高吸収イネ品種によるカドミウム汚染水田の浄化技術 (ファイトレメディエーション) を開発 ―新たな低コスト土壌浄化対策技術として期待―」