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農業と環境 No.130 (2011年2月1日)
独立行政法人農業環境技術研究所

刊行物の紹介: 環境報告書2010

農業環境技術研究所が、「環境報告書2010」 を刊行・公開しました。農環研の6冊目の環境報告書となるこの冊子では、2009年度の実績を中心に、研究所における環境負荷低減の取り組みや、農業環境の安全性と持続性を確保するための研究活動などを報告しています。

今回の報告書では、農業環境技術研究所総合気象観測装置を、とくに紹介しています。

報告書冒頭の農業環境技術研究所理事長からの「ごあいさつ」と目次を以下にご紹介します。

農業環境技術研究所 環境報告書2010 「ごあいさつ」

独立行政法人 農業環境技術研究所 理事長 佐藤洋平

本年10月、名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議COP10では、微生物など遺伝資源の利用と利益配分を定めた「名古屋議定書」とともに生態系保全の国際目標「愛知ターゲット」が採択されました。1997年12月、京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議COP3で先進国の温暖化ガス排出量の数値約束を定めた「京都議定書」が採択されたことと併せて、世界の主要な環境政策の枠組みとなる議定書が二つともにわが国が議長国となって採択されたことになります。わが国は、環境政策における先導的役割を果たす責任と義務を世界に向かって表明したということを自覚しなければならないで しょう。

私たちの生活は、生態系の恩恵(生態系サービス)を受けて成り立っています。食料を生産する農業は、言うまでもなく、生態系サービスの賜(たまもの)です。上述の二つの議定書は、私たち人類が生態系サービスを持続的に享受できるようにするための根本的な取り決めであると言い換えることができましょう。私たちの研究所は、「自然、社会、人間の調和と共存を目指す高い水準の研究を推進し、世界の食料問題と環境問題の克服に貢献する」ことを基本理念に掲げています。このもとに、環境研究の推進、法令遵守、技術移転、広報および情報の公開、協力・連携・国際貢献を行動指針とする行動憲章、ならびに、環境への意識向上、環境への配慮、活動の公開、社会との共生を環境行動指針とする環境憲章を定め内外に公表して明らかにしています。これら行動指針のもとに業務の効率的かつ効果的推進と併せて、コンプライアンスの重視と環境に配慮した行動を常に心がけています。さらに、環境負荷軽減のための取り組み項目と数値目標などを定めた「環境マスタープラン」を策定し公表するとともに、この目標の達成に取り組んでいます。

この報告書は、私たち研究所の2009年度における環境配慮の取り組みについて報告するとともに、併せて、研究活動および研究成果の一端、さらには地域および社会に対する貢献を記載するなど農業環境技術研究所の業務を紹介しています。ちなみに、昨年12月にコペンハーゲンで開催されたCOP15における閣僚宣言によって「農業分野の温室効果ガスに関するグローバル・リサーチ・アライアンス」(GRA)が設立されることになり、本年4月にニュージーランドにおいて第1回高級事務レベル会合が持たれました。この会合においてわが国は水田研究グループのコーディネート国となり、私たちの研究所がコーディネート機 関として登録され、水田研究の拠点に位置づけられました。早速、9月1日〜3日の日程でMARCO/GRA合同ワークショップを開催いたしました。

私たちは、自然、社会、人間の調和と共存を目指す高い水準の研究を推進し、世界の食料問題と環境問題の克服に貢献するという目標の達成に向けて邁進(まいしん)する所存です。この報告書がみなさんに有用な情報を提供し役立つことを願うとともに、この報告書をご一読いただき、私たちの活動についてみなさんから忌憚(きたん)のないご意見、ご提言などをいただくことができますれば幸いに存じます。

環境報告書2010 目次

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