独立行政法人 農業環境技術研究所は、2月26日(木曜日)、つくば国際会議場において、第5回農業環境インベントリー研究会 「農業環境影響評価手法の開発を目指して」 を開催しました。試験研究機関、大学、民間企業、一般市民など100名が参加しました。
この研究会は毎年開催しており、これまで 土壌インベントリー(第1回)、昆虫インベントリー(第2回)、統合データベース(第3回)、農薬等化学物質のリスク評価(第4回) に続いて、今回は、「農業環境影響評価手法の開発」をテーマにしました。
東北大学大学院農学研究科の齋藤雅典教授の基調講演の後、I部(行政施策における必要性)で2題の講演がありました。II部(環境対策におけるトレードオフ −LCAによる評価−)、III部(生物多様性と経済評価)とIV部(エコバランス評価への取り組み)では各1題の講演があり、それぞれについてコメンテータからコメントをいただきました。
今回のプログラムは、農業環境影響評価手法を開発するために多くの分野が参加する必要があることから、短い時間の中で多くのご意見をいただけるように構成しました。参加者の皆様には、「農業環境影響評価法を開発することの意義やむずかしさ」などを実感していただけたのではないかと思っています。
II部の後の休憩時間には、会場前で恒例の土壌・昆虫・微生物の標本展示、農業環境インベントリーセンターが発行している雑誌「インベントリー」や、パネルの展示で、さまざまな研究を紹介しました。また、今回初めて参加者にお願いした「総合討論用疑問調査票」には、10件以上の貴重なご意見をいただきました。時間の関係でこうしたご意見を議論に十分に反映することができませんでしたが、「農業環境影響評価法」への関心、興味が予想以上に高いことが感じられました。