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情報:農業と環境 No.55 2004.11.1
独立行政法人農業環境技術研究所
No.55
・アジア太平洋地域における侵入生物に対するデータベース構築に関する国際ワークショップの開催
・第3回国際窒素会議が開催された
・日中ワークショップ「農業生態系における窒素循環とその環境負荷」 が開催された
・第4回「環境研究三所連絡会」が開催された
・第4回有機化学物質研究会が開催された
・第21回農薬動態研究会が開催された
・鯉淵学園との共催シンポジウムが開催された
・免疫化学的手法による残留農薬測定法講習会が開催された
・林 健太郎氏:環境科学会論文賞を受賞
・農業環境研究:この国の20年(11) 農業生態系のもつ多面的機能
・わが国の環境を心したひとびと(11): 司馬遼太郎
・温暖化がもたらす二つの局面:エコ・エコノミーと軍事衝突
・農林水産技術会議事務局「研究成果」シリーズの紹介(1): 全リスト、「アイソトープ利用研究10年の成果」、「アイソトープ利用研究の成果」
・論文の紹介:西アマゾン熱帯林の保全計画のための簡易植物インベントリーの検討
・資料の紹介: 有機食品と有機農業のための欧州行動計画 −その2−
 
アジア太平洋地域における侵入生物に対するデータベース構築に関する国際ワークショップの開催

近年の物流の国際化に伴い、生物地理学的な分布域を越えた生物の侵入と分布拡大が頻繁に起こり、侵入先での経済的、生態的影響が大きな問題となっている。このことは、アジア太平洋地域においても例外ではなく、各国とも共通の問題を抱えている。

この問題を検討するため、2003年11月に農業環境技術研究所とFFTCの共催により、国際セミナー「アジア太平洋諸国における侵入生物による環境影響とデータベース構築」が開催された。このセミナーにおいては、各国における侵入生物リストや被害の実態、侵入過程の分析、植物検疫における問題などが検討されるとともに、アジア太平洋地域の侵入生物情報を蓄積し、公開するために当所が開発したデータベースシステム(試作版)が紹介され、討議が行われた。

この国際セミナーの成果を踏まえ、侵入生物に対する国際的データベース(Asian-Pacific Alien Species Database: APASD)の構築と情報の共有化を促進するための国際ワークショップを、2004年11月に台湾台中市で開催する。

このワークショップでは、1)アジア各国による侵略的侵入生物についての発表をもとに本データベースのいっそうの充実を図る、2)本データベースに関連する技術的な発表を通して、本データベースへの理解を増進し、他のデータベースとの連携を深める、3)アジア各国における侵入生物の現状と今後のデータ入力について、実務者による打合せを行い、人的ネットワークの構築に向けた検討を行う。さらに、4)総合討議では、このデータベースの構築に関係する諸問題について、幅広く討議を行い、データベースの構築と利用の促進を図ることを目的としている。

共催: 農業環境技術研究所、アジア太平洋食糧肥料技術センター(台湾)(FFTC: Food and Fertilizer Technology Center)、台湾動植物衛生検疫局(BAPHIQ: Bureau of Animal and Plant Health Inspection and Quarantine, COA)、台湾農業研究所(ARI: Agricultural Research Institute, COA)

開催時期: 平成16年11月16日(火)〜11月19日(金)

開催場所: 台中市(台湾)

参加予定国: 日本、台湾、韓国、フィリピン、タイ、オーストラリア、ニュージーランドほか

 
第3回国際窒素会議が開催された

窒素は、食料生産には欠かせない元素であるが、同時に、水質と大気の汚染、酸性雨、温室効果ガスの増加などさまざまな環境問題の原因にもなっている。この地球規模での窒素負荷に対し、窒素の適正な管理をめざした第3回国際窒素会議が平成16年10月12日から16日にかけて、中国・南京市で開催された(主催:中国科学院、共催:中国科学技術協会、農業環境技術研究所など)。

この会議は、1998年の第1回会議(オランダ)、2001年の第2回会議(米国)に引き続くもので、いまや世界第2位のエネルギー消費国であり、同時に、世界最大の窒素肥料消費国でもある中国で開催されたことはたいへん意義深い。

会議では、「人口増加と経済の発展が窒素循環に及ぼす影響:地域レベルから地球規模でみた影響とその軽減」をメインテーマとし、海外から約150名(うち、日本から約50名)、中国国内から約350名の研究者や政策立案者が出席し、(1)アジアを中心とする、さまざまなスケールにおける窒素の起源、動態、影響に関する科学的知見の共有と統合、および、(2)研究者と政策立案者との議論を活性化させ、環境保全、天然資源の保護と食料・エネルギー生産の向上とを調和させるための方策の追求に関する多くの重要な講演がなされ、活発な議論が交わされた。

会議の最終日には、窒素負荷軽減と食料・エネルギー生産向上を両立させるための行動計画である「窒素管理のための南京宣言」が採択され、国連環境計画(UNEP)に手渡された。また、本会議の母胎である国際研究計画「国際窒素イニシアティブ(INI: http://www.initrogen.net/index.php) (最新のURLに修正しました。2012年8月)」の今後の活動戦略が議論された。なお南京宣言の署名は、第3回国際窒素会議の副議長である中国の Zhoaliang Zhu と日本の Katsu Minami、INI委員長の James Galloway によって行われた。

なお、第4回国際窒素会議は、2007年にブラジルで開催される。

 
日中ワークショップ
「農業生態系における窒素循環とその環境負荷」が開催された

第3回国際窒素会議の直後に、「情報:農業と環境No.53」(http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/magazine/mgzn053.html)で紹介した日中ワークショップ「農業生態系における窒素循環とその環境負荷」が、平成16年10月16日から17日まで、中国科学院南京土壌研究所で開催された。参加者数は、日本側から18名(うち農業環境技術研究所から11名)、中国側から約30名、台湾からの参加者1名であった。

「農業生態系における窒素循環とその環境負荷」は、平成14年7月4日に締結された農業環境技術研究所と中国科学院南京土壌研究所の共同研究MOU(協定覚書)に基づいて合意された研究領域のひとつである。このワークショップでは、両研究所での、農業生態系における窒素循環とその環境負荷に関する研究の現状を紹介し、共同研究の具体的なテーマについて、研究計画と実行戦略を検討した。日本側から7題、中国側から5題の研究報告の後、今後の研究協力に関する課題別のグループ討論を行い、最後に、協力可能な研究実行課題とそれらの実行戦略に関する総合討論を行った。プログラムの概要は次の通りである。

開会あいさつ

周 健民(南京土壌研究所 所長) 陽 捷行(農業環境技術研究所 理事長)

八木一行(農環研 温室効果ガスチーム) 蔡 祖聰(南京土壌研)

研究報告

1.中国北部平原における窒素肥料の適切な使用

張 福鎖(中国農業大学)

2.東アジアにおける窒素負荷の広域評価

新藤純子(農環研 物質循環ユニット)

3.表面流去と地下浸透による窒素損失の環境影響評価

曹 志洪(南京土壌研 前所長)

4.中国南部の紅壌森林における大気窒素沈着とその影響

胡 正義(南京土壌研)

5.農作物残渣の燃焼によるガス発生の新しい計測システム

米村正一郎(農環研 大気保全ユニット)

6.流域単位での窒素負荷源解析ツール

板橋 直(農環研 水質保全ユニット)

7.黒ボク土壌中の硝酸性窒素の動態

加藤英孝(農環研 土壌物理ユニット)

8.農耕地からのN2O発生量の評価

秋山博子(農環研 温室効果ガスチーム)

9.地下水系における窒素の動態

中島泰弘(農環研 水動態ユニット)

10.JIRCAS中国プロの成果と今後の課題

八木一行(農環研 温室効果ガスチーム)

11.アジア地域におけるNOx発生量の広域評価

顔 暁元(南京土壌研および地球フロンティア研究システム)

12.堆きゅう肥と肥効調節型肥料による水田からのアンモニア揮散の軽減

徐 明崗(中国農業科学院 土壌肥料研究所)

グループ討論

I  . 作物の窒素利用効率の向上と農業に起因する面現負荷を軽減するための方策

II . 農業生態系からの窒素含有ガス発生

III. 人間活動がアジア地域の窒素サイクルに及ぼす影響評価

全体討論

閉会あいさつ 斎藤雅典(農環研 化学環境部長)

 
第4回「環境研究三所連絡会」が開催された

 第4回農林水産業にかかる環境研究の三所連絡会が以下の通り開催された。

日時: 平成16年10月6日(水)9:30〜17:00

場所: (独)森林総合研究所 北海道支所

出席者:

農業環境技術研究所: 陽理事長、上路企画調整部長、齋藤化学環境部長

森林総合研究所: 田中理事長、石塚企画調整部長

森林総合研究所北海道支所: 志水支所長、北原研究調整官、猪瀬地域研究官

水産総合研究センター本部: 嶋津理事

瀬戸内海区水産研究所: 山田所長、關企画連絡室長、薄企画連絡科長

議事:

1.開会

2.開会あいさつ  田中 潔 森林総合研究所理事長

3.出席者自己紹介

4.座長選出

5.議題

(1) 平成15年度環境に関わる成果紹介

●農業活動が流域の水質に及ぼす影響を解析する

齋藤雅典(農業環境技術研究所化学環境部長)

●水産分野における環境研究成果と関連情報

關 哲夫(瀬戸内海区水産研究所企画連絡室長)

●成熟したシラカバの優占する落葉広葉樹林のCO収支

中井裕一郎(森林総合研究所北海道支所寒地環境保全研究グループ長)

(2) 今後の協力態勢について

●平成17年3月16日農環研で開催予定の国際ワークショップ「水田から流出する農業化学資材が生物多様性の保全に及ぼす影響の評価」(案)は、三所連絡会で後援することが了承された。

●運営交付金プロジェクト「森林・農地・水域を通ずる自然循環機能の高度な利用技術の開発」は平成17年度に終了する。本プロジェクトの成果発表について、シンポジウムを三所連絡会の共催で開催することが了承された。

(3) その他

次回(第5回)の連絡会議の事務局は、農業環境技術研究所が担当することになった。

6.閉会あいさつ  陽 捷行 農業環境技術研究所理事長

7.閉会

施設見学:

北海道農業研究センター大規模オープンラボ(寒地農業生物機能開発センター)

森林総合研究所北海道支所標本館・羊ヶ丘実験林

 
第4回有機化学物質研究会が開催された

第4回有機化学物質研究会「土壌中におけるPOPsの残留メカニズムとリスク低減技術 −土壌吸着現象の原理と利用−」が、下記の通り開催された。

参加者数は141名で、所内からの参加者が52名、所外からの参加者が89名(国立・独法研究機関:71名、地方関係機関:52名、民間:6名、大学:4名、その他:8名)であった。

日時: 平成16年9月29日(水)

場所: 農業環境技術研究所 大会議室

開催趣旨:

ダイオキシン類、ドリン剤等POPs(残留性有機汚染物質)は土壌中できわめて安定で残留性が高く、農作物汚染の可能性や周辺環境への拡散性について懸念されている。POPsの土壌残留性には土壌中の各種吸着基等の物理化学性が深く関与しており、POPsは土壌中で様々な相互作用を繰り返しながら安定化すると考えられている。30年以上前に使用禁止となっているにもかかわらず,ドリン剤がキュウリから現在でも検出される事例は、土壌中に未だに作物に吸収される状態でドリン剤が残留していることを示している。このようにダイオキシン類、ドリン剤等POPsの土壌中での残留性には、食の安全・安心の視点からも一層の関心が寄せられている。

本研究会では、土壌中でのPOPs等の吸着や安定化メカニズムに関連する最近の研究を紹介する。また、吸着メカニズムを応用した環境リスク低減技術などについても論議し、今後の研究方向を探る。

プログラム:

あいさつ

陽 捷行 (農環研)

講演1 我が国の農薬環境行政におけるPOPs対策

更田真一郎 (環境省)

講演2 過去40年間における農耕地土壌中POPsの推移

清家伸康 (農環研)

講演3 農耕地におけるドリン剤の土壌残留および作物への移行

橋本良子 (東京都農試)

講演4 除草剤の土壌吸着量は予測できるのか?

江波戸宗大 (畜産草地研)

講演5 火山灰土壌の有機汚染物質吸着特性

平舘俊太郎 (農環研)

講演6 土壌中における有機化学物質の生物有効性(bioavailability)の評価

片山新太 (名大)

講演7 水田からのダイオキシン類等POPs流出防止技術の開発

牧野知之(農環研)

総合討論

論議の内容:

講演1では、環境省担当官より埋設農薬の処理問題やPOPs条約発効に伴う農薬の土壌残留性や生物濃縮性に関する基準の見直しについて紹介された。

講演2では、わが国の農耕地土壌におけるダイオキシン等POPsの推移やその起源・半減期推定について報告された。

講演3では、POPsに起因する現実的な問題の一事例として、ドリン剤の土壌・作物への残留の実態と対策技術に関して、東京都の成果が報告された。

講演4では、除草剤の土壌吸着を例にとりながら、吸着量を予測する手法および土壌のさまざまな吸着サイトとその特性について紹介された。

講演6では、生物有効性の立場から有機化学物質の土壌中での運命を決める各因子について紹介された。

講演7では、POPsの汚染拡大防止のため新たに開発された凝集剤の利用による水田からの流出防止技術について紹介された。

総合討論では、POPsの土壌中半減期の推定法と各種環境パラメータとの関係、ドリン剤の植物吸収メカニズムなどについて活発な意見交換が行われた。また、POPs等有機化学物質の土壌吸着は、土壌学・農薬学の境界領域にあるため研究が立ちおくれており、その重要性が再認識された。

 
第21回農薬動態研究会が開催された

第21回農薬環境動態研究会「農薬散布におけるドリフトの環境リスク管理」が、下記の通り開催された。

参加者数は127名で、内訳は所内参加者36名、所外参加者91名(国立・独法研究機関:59名、地方関係機関:54名、民間:3名、大学:3名、その他:8名)であった。

日時: 平成16年9月30日(木)

場所: 農業環境技術研究所 大会議室

開催趣旨:

農薬を散布する時のドリフト(漂流飛散)については、健康や環境への影響という観点からこれまで以上に関心が高まっており、その対策が急がれている。平成15年3月の農薬取締法の改正により、居住地域における農薬使用ではドリフト防止に努めること、また航空防除では一層適切なドリフト防止対策を講ずることが定められている。一方、ドリフトした農薬が収穫間際の近接作物に付着した場合、作物中の農薬残留により出荷ができなくなることも指摘されている。また農薬のドリフトは、公共水域への農薬汚染の経路のひとつでもあり、農薬の環境リスク低減を図るために、製剤の改良や施用法の改善によるドリフト低減化技術の開発が急がれている。

本研究会では、農薬のドリフトに関する環境リスクの今日的問題点を整理し、その環境リスク低減に向けての技術的課題を抽出し、今後の研究方向を探る。

プログラム:

あいさつ

陽 捷行 (農環研)

開催趣旨について

長谷部 亮 (農環研)

講演1 農薬飛散影響防止のための取り組みについて

三角 隆 (農水省)

講演2 ヘリコプター(有人・無人)による農薬散布におけるドリフトについて

齋藤武司 (農林水産航空協会)

講演3 野菜畑・果樹園でのドリフトの事例について

小林富雄 (長野県農総試)

講演4 農薬散布時のドリフト防止対策ガイダンスについて

宮原佳彦 (生物系特定産業技術研究支援センター)

講演5 農薬散布時のドリフト抑制技術の評価

山本幸洋 (千葉県長生農林振興センター)

論議の内容:

午前中、シンポジウム形式で「農薬散布におけるドリフトの環境リスク管理」に関して5題の発表が行われた。

講演1では、農水省で現在進めている農薬飛散防止対策事業のうち、とくにスピードスプレーヤ対策試験の結果について紹介された。

講演2では、ヘリコプターを用いた農薬施用技術の現況とドリフトの発生要因およびドリフト軽減対策が紹介された。

講演3では、野菜畑と果樹園でのドリフトの調査事例が紹介された。

講演4では、散布機械の開発の視点からノズルの改良によるドリフト抑制対策法が紹介され、関係団体で組織する「ドリフト対策連絡協議会」の現在の活動についても報告された。

講演5では、水田でのブームスプレーヤ、ドリフト抑制ノズル、果樹園での防薬シャッターの効果試験について報告された。

午後には、各県より提出された概要書に基づき、とくに地域特産物における残留農薬の評価とイムノアッセイを利用した残留農薬分析に関する試験成績について、成績発表と討議を行った。午前、午後とも現在注目を浴びているホットな話題であり、活発な質疑・意見交換が行われ論議が深まった。

 
鯉淵学園との共催シンポジウムが開催された

鯉淵学園総合研究「環境保全・循環型農業の実証研究」 平成16年度シンポジウム「ビオトープとバイオジオフィルター」が開催された。このシンポジウムは農業環境技術研究所との共催で行われた。

参加者数は67名(学園職員26名、学生ほか5名、一般参加者11名、報道関係者1名、農業環境技術研究所24名)で、内容は以下の通りであった。

日時: 平成16年10月8日(金) 13:10〜16:00

場所: 4年制農業・生活専門学校 鯉淵学園 3番教室

開催趣旨:

合理性と生産性の側面ばかりを見続けた近代の農業生産とこれに関わった土木事業は、化学物質とコンクリートで農業生態系を攪乱し、周辺の自然環境との調和を乱す結果となった。自然環境が有する多様な機能をもう一度学び直すことによって、これらの調和を回復させ、農業を新たに発展させることが期待される。

現在、上述の機能を活用して、アサザやヒシ、マコモやヨシなどの多くの水生植物を利用した湖沼の水質浄化と多様な生物生息地の確保、さらに、休耕田を活用した湿地生態系の復元、冬季湛水不耕起田の試み、里山の管理活動などが行われており、広範な住民参加型のアプローチが農村の活性化に大きく貢献している。

このシンポジウムは、21世紀の農業と地域創造にとって大きな課題となる「環境保全・循環型農業」を、湿地生態系の側面から考察する機会としたい。そこで、以下の2点について話題提供を行い議論を深める。

(1)湿地生態系の保全に向けたバイオジオフィルターの有効性を探る。

(2)ビオトープ設置活動が地域再生、あるいは教育活用の拠点となりえるかどうか、その意義と活用方法を明らかにする。

プログラム:

1.開会あいさつ

井上隆弘/鯉淵学園

2.鯉淵学園における農業・食・環境の循環システムの構築と分析の共同研究について

涌井義郎/鯉淵学園

3.鯉淵学園におけるビオトープとバイオジオフィルターの見学

 

4.バイオジオフィルターによる水質浄化

小川恭男 /農業環境技術研究所

5.農村環境の復元と地域おこし

守山 弘/東京農業大学

6.総合討論

藤澤一郎(司会)/鯉淵学園

7.閉会挨拶

陽 捷行/農業環境技術研究所

シンポジウムの概要:

鯉淵学園の環境総合研究、そして農業環境技術研究所が同学園と連携して取り組む共同研究の紹介の後、両機関が共同試験地として学園内に造成したビオトープとバイオジオフィルターを見学した。その後、2名の話題提供者から、農業生態系の生物多様性を保全するための水質浄化と、地域における具体的な取り組みの事例について発表があり、一般参加者等との間に活発な質疑・応答があった。また、総合討論では、生物多様性を保全する取組みが、現状の農業にどのように貢献するのかという疑問、ならびにこのような取り組みを地域活動として根付かせるための行動計画などについて、意見交換が行われた。同学園に造成したビオトープとバイオジオフィルターは、今後、両機関が協力して調査・研究を実施する場となる。

 
免疫化学的手法による残留農薬測定法講習会開催された

農業環境技術研究所が主催する「免疫化学的手法による残留農薬測定法講習会」が開催された。内容は、以下の通りである。

日時: 平成16年9月30日〜10月1日

場所: 農業環境技術研究所 中会議室(547号室)および環境化学物質分析施設1階実験室

講師: 石井康雄・渡辺栄喜(農環研)、三宅司郎(ホリババイオ)

参加者: 大川郁子(青森農総セ)、中西 充(香川農試)、矢口直樹(長野農総試)、岡本 嵩(和歌山農試)、中田 均(富山農技セ)、長崎洋子(島根農試)、渡部佐知子(広島農技セ)、上野 達(北海道中央農試)、渡辺卓弘(山口農試)、杉沼千恵子(埼玉農総セ)、天野昭子(岐阜農技研)、中野亜弓(岩手農研セ)、Peter Gyula Palfi(岩手農研セ研修生)、松崎清二郎(新潟農試)

9月29日および30日に行われた有機化学物質研究会と農薬環境動態研究会に引き続いて、都道府県の試験研究機関の研究者を対象にして「免疫化学的手法による残留農薬測定法講習会」を開催した。この講習会に対する関心は高く、募集開始1週間で10名の定員に達した。その後数件の申込があったが、これらの希望者は実習場所の広さの関係で見学のみとさせていただいた。

1日めは、免疫化学的手法の原理と特徴の講義、実習の概要説明、ピペット操作の練習などを行い、2日めに、キュウリに残留するイミダクロプリドの測定実習を行った。免疫化学的測定法をより深く理解するため、農薬測定用の計算ソフトは使用せず、片対数グラフを用いた図解法による農薬濃度算出実習を行った。イミダクロプリド用試薬キットを用いた場合、イミダクロプリド1ppm添加のキュウリにおける回収率は81-104%と良好であった。しかし、検量線の端で求めた場合、測定値のふれが大きくなりやすい(今回の回収率:60-140%)ことなど、免疫化学的測定法の原理・特徴を理解していただけたと考えている。

 
林 健太郎氏:環境科学会論文賞を受賞

当所の職員、林 健太郎氏はこのたび環境科学会2004年会で環境科学会論文賞を受賞した。受賞した論文名とその概要は以下のとおりである。

受賞論文名: 酸性沈着による森林衰退の可能性に関するBC/Al比を指標とした地域スクリーニング手法の開発−南関東におけるケーススタディ−、岡崎正規・林 健太郎、環境科学会誌 16(5) 377-392

酸性沈着(酸性雨などによって大気中の酸性化物質が地表にもたらされる現象)に起因する土壌酸性化は森林衰退をもたらす可能性があるが,その程度は土壌環境条件などの影響を受ける。そこで、森林衰退の主たる原因をAlの植物への毒性としてとらえ、その指標として(K+Mg+Ca)/Al比を提案した。

本指標を用い、森林衰退の可能性のある地域を絞り込むスクリーニング手法を開発し、南関東地方に適用した。本論文で提案された手法は、土壌酸性化に伴う森林衰退を未然に防止するために有益な情報を提供できる。

 
農業環境研究:この国の20年(11)
農業生態系のもつ多面的機能

1.はじめに

「食料・農業・農村基本法」(農林水産省,2003)では,農業生態系のもつ多面的機能を,農業・農村が果たしているさまざまな機能のうち「農村で農業生産活動が行われることによって生ずる,食料その他の農産物の供給の機能以外の多面にわたる機能」と定義している。農業的土地利用が水循環を制御することによって発揮される機能としては,水田による洪水防止,地下水涵養,土砂崩壊防止および土壌侵食防止の機能などがあげられ,これらを国土保全機能という。また,環境に対する負荷を除去・緩和する機能としては,水質浄化,有機性廃棄物の分解および気候緩和などの環境保全機能が知られている。さらに,農業が二次的な自然を形成・維持する機能として,里山や平地林などを含めた土地利用における生物相の保全,心やすらぐ空間や風景を保全する居住快適性機能および保健休養機能などがある。一方,地域社会の振興や伝統文化の保存など社会学的な視点を含んだ機能もある。

なぜ,このような多面的機能という概念が行政施策に導入され,定量化がはかられようとしているのか。その背景には,次のような世界的な農業政策または環境政策の流れがある。

すなわち,欧米諸国では,1980年代から肥料や農薬による地下水や湖沼の水質汚濁,土壌侵食や地下水の枯渇など環境資源の汚染および荒廃・劣化の要因の一つとして,生産刺激的な農業政策が問題視されるようになった。それまでは生産性の向上およびコストの低下をめざして,大量の化学資材の投入や機械化農業の推進のための研究開発および補助金導入などの政策が展開されていた。そこで,先進国の政策について議論・提言を行う経済協力開発機構(OECD)の環境政策委員会において,環境政策の立場から農業政策をどのように改善すべきかについての検討が1985年から始められた。その結果,1987年のOECD閣僚理事会において,今後の農業政策の長期的目標を設定するに当たって,生産力増強に対する農業助成を漸進的・協調的に削減していくべきことが合意された。しかし,同時に,適切な農産物の価格支持政策などを打ち切ると農業の衰退が懸念される日本およびEU諸国は,食料の安定供給の確保,環境保全または雇用の確保など,社会的な要請(多面的機能)に配慮することを主張し,この点がOECDの農業環境指標のいくつかに盛り込まれた。

その後,この多面的機能の概念と実証分析について,OECDの農業委員会で検討が進められるとともに,農業補助金の削減および農産物の自由化が環境に及ぼす影響などが分析された。貿易自由化の流れの中で,アメリカなどの主要農産物輸出国は,「環境問題の重要性を否定するものではないが,多面的機能の概念はいまだ不明確であるため,保護主義政策の隠れみのとなり,自由貿易政策を歪曲するものである」と主張し,わが国およびEUと激しく対立した。しかし,2003年のOECD報告書では,農業が多面的機能を持つことを認め,貿易では取引できず,公共財としての性格があるなどの要件を満たす場合には,多面的機能を発揮させるための政策をとることを認めた。日本およびEUの主張が認められたこの政策には,対象を限定した直接支払いや農産物の輸入関税を設定することが含まれている。

農業環境技術研究所では,すでに1970年代後半の農業技術研究所時代から,国土保全機能および環境保全機能など,さまざまなプロジェクトの中で多面的機能の研究に取り組んでいた。1977年から1979年には,別枠研究「農林漁業における環境保全的技術に関する総合研究(略称:環境保全)」を実施し,農林漁業が持つ環境保全機能として,土地保全機能,水保全機能,気候緩和機能,大気浄化機能および鳥類保護機能などを打ち出し,それぞれの定量化を試みた(農林水産技術会議事務局,1980)。その後,1982年から1987年の「農林水産業のもつ国土資源と環境保全機能及びその維持増進に関する総合研究(国土資源)」においては,モデル流域におけるさまざまな環境保全機能の評価を行い,評価図を作成した(農林水産技術会議事務局,1990)。1988年から1993年の「農林水産業における水保全・管理機能の高度化に関する総合研究(水保全機能)」においては,水源かん養機能および水流出機能などの水保全機能のメカニズムの解明と評価手法の開発を実施した(農林水産技術会議事務局,1996)。さらに,1989年から1991年には「農林地のもつ多面的機能の評価に関する研究(多面的機能)」を実施し,ここで多面的機能という用語を使用して,水質浄化機能,土砂崩壊防止機能および保健休養機能などの評価手法を開発した(農林水産技術会議事務局,1993)。1991年から1995年には「農林生態系利用による浅層地下水の水質浄化技術の開発に関する研究(浅層地下水)」で農業生態系における水質浄化機能のモデル化と評価を担当し(農林水産技術会議事務局,1998),1992年から1994年の「中山間地域における農林業の環境保全機能の変動評価(中山間保全)」では,中山間地域における耕作放棄後の土壌侵食防止機能および斜面崩壊防止機能の変化を評価した(農林水産技術会議事務局,1997)。その後,1996年から2000年の「農林水産業及び農林水産物貿易と資源・環境に関する総合研究(貿易と環境)」(農林水産技術会議事務局,2003),1996年から2001年の「水田農業の持続性と公益機能に関する日韓共同研究」(農林水産技術会議事務局,2004)などのプロジェクト研究においてさまざまな多面的機能の定量化と評価手法の開発の中心的な役割を果たし,多くの研究成果を上げた。これらの1996年までの成果の一部については,単行本に取りまとめられた(陽,1998)。また,OECDの会合において,わが国の国土保全の考え方を広くOECD諸国に知らしめた(Minamiら,1998)。その結果として,EUとの協調のもとにOECDの農業環境指標に多面的機能の概念が取り入れられたのである。

2001年4月の独立行政法人化後は,多面的機能の研究の大部分が独立行政法人農業工学研究所に引き継がれたが,ここでは1983年の農業環境技術研究所設立以降の農業環境分野における多面的機能研究の概要について紹介する。

2.土壌侵食・土砂崩壊防止機能

(1)土壌侵食防止機能

土壌侵食は,雨水および風の作用で生産性の高い表層土壌が流出または飛散する現象で,前者を水食,後者を風食という。農地は,植生のない裸地および荒地に比較して土壌侵食量が少なく,この差を土壌侵食防止機能という。とくに,水田は,湛(たん)水状態では雨滴が土壌表面に作用せず,また傾斜地であっても棚田であれば,土壌面は平坦であるため,土壌侵食が起こらず,もっとも土壌侵食防止機能の高い農地といえる。もし,日本の傾斜農地が耕作放棄された場合には,土壌侵食量は1年間に約5,300万トン増加すると推計されている(農業総合研究所,1999)。この農地外への土壌流出を防ぐ機能によって,貯水池や湖沼に流入する土砂の除去にかかる費用および河川・湖沼の水生動植物への被害など,社会的な環境コストが抑えられている。

そこで,土壌侵食防止機能を定量化するため,さまざまな要因を考慮して土壌侵食量を推定する手法が開発された。

アメリカ農務省で開発された土壌侵食予測式USLE(Universal Soil Loss Equation)は,経験的な回帰式からなっているため,新たな要因を加える場合は,その影響を傾斜ライシメータなどを用いて実測して係数を決定する必要がある。そこで,裸地からの土壌流出量を斜面勾配と斜面流量から演繹(えんえき)的に予測する式を開発し,傾斜角が7度以上の斜面の砂土では実測値とよく適合することを明らかにした(坂西ら,1993)。また,雨滴によって地表面に形成される膜状クラストは,雨水の浸透を妨げ,土壌侵食を促進させるため,クラストの形成を考慮した予測式の開発が望まれていた。そのためクラスト層とその直下の中間層およびその下層の三つの層を雨水が浸透する浸入モデルを作成することによって,実測値に近い予測値を得ることができた(坂西,1989)。さらに,USLEが圃場内部の要因のみによって土壌侵食量を評価するのに対して,圃場外部からの流入水による侵食量を予測する項を加えた式が開発された。また,USLEでは急傾斜地における侵食量を過大に評価するため,侵食量を実測することによって得られた傾斜係数を導入した。これによって,四国地方の耕作放棄地における侵食量の予測値は,実測値を反映したものとなった(遅澤ら,1995)。一方,土壌侵食の要因として,土壌,表層地質,土地利用,土性,傾斜および斜面長を取り上げ,それぞれに対する評点から土壌侵食量を予測する式が開発された。この予測式を用いて,香川県仲南町を対象とした5千分の1土壌侵食予察図と土壌保全技術適用指針図を作成し,土壌侵食の主要な要因と現地に導入すべき技術を約20mメッシュ単位に表示した。このマップによって技術指針を視覚的に理解することができ,普及指導に役立つことが期待された(徳留,1998)。

これらの土壌侵食防止機能の評価をもとにして,ほ場の設計基準の策定および機能を高めるための技術開発が行われた。斜面長は,傾斜畑から地表水が流出して土壌侵食が始まる降雨強度には影響せず,降雨強度と流出土壌量の関係だけに影響することを明らかにした。このことによって,許容土壌侵食量と各地域の予想最大降雨強度から,斜面長の限界値を決めることができる(山本ら,1991)。また,傾斜角10度,斜面長24mの畑地において,10mごとに2m幅の牧草帯(トールフェスクとホワイトクローバー)を配置することによって,地表面流出水量は年間66mmから42mmに,土壌侵食量は24.4t/haから3.8t/ haに低下させることができた(井田,1987)。

(2)土砂崩壊防止機能

傾斜地の耕作放棄水田では耕盤に亀裂が発生し,大雨時に急激な地下浸透が起こり,地下水の流動にともなう地すべりおよび土砂崩壊が発生しやすくなる。しかし,農業生産活動を継続している水田では作土層の下に耕盤層が形成されているため,かんがい水が緩やかに浸透し,地下水は安定的に流動する。また,農家は農地の崩壊を初期段階で発見し補修することで,斜面の全面崩壊を未然に防いでいる。水田管理によって抑止されている土砂崩壊は全国で年間約1,700件と推定されている(農業総合研究所,1999)。

このような土砂崩壊防止機能が耕作放棄によってどのように変化するかについて調査された。北陸地方の粘土質棚田では耕作放棄後の年数経過とともに,土盛り法(のり)面の崩落が進むが,数年が経過すると灌木が着生し,安定化する傾向があった。また,放棄後12年以上経過すると,耕盤の透水性が増大し,土壌断面は酸化的になり,塩基溶脱も進行することがわかった(谷山ら,1994)。さらに,同じ放棄水田の法面では放棄後12年以降,木本植物の侵入が顕著にみられ,これらの植物が急傾斜棚田の崩壊防止に寄与していた。しかし,木本植物が優占するまでの期間は,崩壊の危険が高いことが明らかにされた(大黒ら,1997)。この地域における法面崩壊と地形との関係を解析し,耕作放棄後の棚田の法(のり)面の安定度は,法面勾配と法面高さによって決定されることが示された。さらに,原地形の勾配が15度以上の法面では,木本類が定着しても不安定であるため,法面の勾配を緩和して,植林などを行う必要があることを明らかにした(岩間ら,1995)。

また,土砂崩壊防止機能の評価式が,谷密度,傾斜,土層深,樹齢,樹種および農地の整備状況などを要因として開発された。この評価式から,250m×250mメッシュのデータベースを用いて,茨城県恋瀬川流域の土砂崩壊防止機能評価図を作成した(石田ら,1993)。

3.水質・大気浄化機能

(1)水質浄化機能

水質浄化機能とは,水田,湿地,ため池および農業用水路などに流入した水に含まれている窒素やリン、重金属など,富栄養化や汚染の原因となる物質の濃度が,土壌や底質への吸着,植物への吸収および脱窒作用による大気中への放出などによって,低下する作用のことをいう。

水田や湿地,ため池や水路における表流水および農地における浅層地下水の窒素浄化能の定量化が行われた。茨城県における窒素濃度の高い畑地からの湧(ゆう)水を年間かんがいした谷津田(やつだ)では,畑地からの流入窒素負荷量32.6kg/haに対して,谷津田からの流出負荷量は1.7kg/haに減少した。施肥量などから推定したこの谷津田での窒素浄化量は202kg/haに達しており,谷津田が高い浄化能を有していることを明らかにした(阿部ら,1999)。熊本県の水稲−イグサ二毛作地帯においてイグサ栽培期の窒素排出量は26kg/haであった。この場合,基肥と追肥施用時には,窒素は排出されるが,その期間を除けば,この水田が浄化機能を有することを確認した(久保田ら,1999)。北海道のグライ低地土の湿地の7〜10月における硝酸性窒素の浄化能は,1日当たり0.7〜1.3kg/haであった。この湿地において,イネ,ヨシおよび無植栽の間で大きな違いはなかった(寶示戸ら,1996)。北海道の採草地における浅層地下水の流入地点の硝酸性窒素は,数10mg/Lであったが,草地を約100m通過した後の硝酸性窒素は数mg/Lに低下していた。採草地に除草剤を散布し,牧草を枯らすと,この浄化能が失われる。このことから,草地の浄化能の大部分は,牧草による窒素の吸収によるものであることが明らかにされた(早川ら,1996)。また,地上や水中で生育する植物のうち,ススキ,ヨモギおよびセイタカアワダチソウなどの大型雑草は,窒素吸収量が120〜130kg/ha,リン吸収量が15〜25kg/haであり,ホテイアオイおよびヨシなどの水生植物では,窒素吸収量は140〜200kg/ha,リン吸収量は14〜74kg/haであることが示された(安田ら,1987)。

茨城県における農業用ため池の底部の脱窒速度はアセチレン阻害法によって年間384kg/haであると推定された。ため池の窒素浄化能を窒素収支から計算したところ,流入負荷量の30%に達していた(戸田ら,1994)。また,用排水路における脱窒による窒素浄化能は,流速が遅く,還元的な条件で高いことが明らかにされた。また,水質の硝酸性窒素濃度が高い場合には,1日当たりの脱窒量は5.7kg/haに達した。さらに,流長100mの水路での窒素浄化量は,窒素負荷量の2.3%に相当していた(駒田ら,1996)。

以上のような土地利用との関係を考慮して,広域における表流水中の窒素浄化量を予測する手法が開発された。窒素発生源負荷量の総和に対する実測の窒素流出負荷量の比である流達率は,畑などから流出した水が水田などの湛水域を通過する際に,脱窒により大幅に減少する。この窒素流出負荷量を予測するため,流出水が湛水域を通過する率および面積換算した全水量に対する湛水域の面積比率を使用した手法を開発した。その結果,霞ヶ浦周辺の農業・畜産活動の活発な5つの流域では,流達率は0.21〜0.29であることが明らかになった(竹内ら,2001)。

水質浄化機能を向上させる技術開発も行われている。畑地湧水をかんがい水として使う水田を10〜12月に調査したところ,水稲収穫後,稲わらを表面施用した水田での窒素浄化量は160kg/haで,無施用の水田86kg/haの約2倍の浄化能があった(尾崎ら,1996)。水路にゼオライトなどの無機質資材を設置したり,植物を植栽することにより水質浄化機能を高めるバイオジオフィルターと呼ばれる技術が開発された。ゼオライトを充填(てん)し,その上に植物を植えた網カゴを設置した水路では,1日当たり8kg/haの窒素と1.5kg/haのリンを除去できることが明らかになった(阿部ら,1995)。また,冬季の浄化能低下を回避するため,水路中程に稲わらおよび再生紙を補填すると,浄化能は高まることが明らかにされた(阿部ら,1997)。また,ゼオライトの代わりに鹿沼土を用いると,浄化能はさらに向上した(尾崎ら,1999)。従来の実験水路に代わり,幅 0.6m,深さ0.2m,長さ10mの天然鉱物濾(ろ)材と野菜およびケナフなどの有用植物を組み合わせたバイオジオフィルター水路の実証施設において,全窒素濃度10.2mg/Lの農業集落排水二次処理水を1日当たり680〜790L供給したところ,全窒素濃度は1.2〜1.7mg/Lに低下し,全窒素除去率は90%に達した。また,リン濃度も1.76mg/Lが0.09〜0.20mg/Lに低下し,この施設の有効性が証明された(尾崎ら,2001)。

代かき時に生ずる濁水および土壌侵食時に流出する土壌粒子に含まれる窒素やリンなどの栄養塩類,および農薬類などの化学物質による水系への汚染が問題になることがある。このため,代かき水が流入している水田に隣接した湿地が土壌懸濁物質を捕捉する機能を評価した。その結果,ガマおよびヨシが生育し,植生量(植被率(%)×植生高(m)/200)が0.4以上の湿地での捕捉率は,ほぼ100%に達することが明らかされた(池田ら,2003)。

(2)大気浄化機能

農地の作物は,光合成作用によって,大気中の二酸化炭素(CO2)を取り込み,酸素を放出している。また,作物はこのガス交換の際に,大気中の亜硫酸ガス(SO2),二酸化窒素(NO2),オゾンおよびパーオキシアシルナイトレート(PAN)などの汚染ガスも気孔から取り込む。この現象によって,植物が大気を浄化することが期待される。また,土壌もこれらのガスを吸着するので,農地は大気浄化機能を有する。たとえば,1日10万台の乗用車が走行する道路から排出する二酸化窒素を,すべてヒマワリ群落に収着(植物による吸収と土壌面への吸着)させようとすると,道路に沿って幅153mの農地が必要と試算されている(野内,1998)。

そこで,植生別のCO2吸収速度からNO2ガスの吸収量を推定して,これを大気浄化能とし,日本における国土数値情報3次メッシュ(約1km×1km,約37万点)のデータベースが作成された。この大気浄化能データベースを全国,地方,都道府県,市区町村,河川流域単位で切り出して,評価結果を図示できるシステムが開発された(加藤ら,1996)。

4.生物相保全機能

農地では,開墾,耕起および農薬散布など人為的なかく乱によって,生物相が一時的に交代することがある。しかし,周囲に種を供給する場があれば,もとの生物相は回復するか,新たな生物相が形成される。とくに,水田はかんがい水路および排水路によって河川と連結し,このような修復作用により,原生自然よりも多様な生物相を示す場合がある。

(1)植物

湿原周囲を農地に利用したため地下水位が低下し,湿原内のミズゴケの衰退が懸念されている場所が北海道にある。これに対して,遮水シートを設置して5〜10cm程度に地下水位を上昇させることにより,ササなどの侵入植物を衰退させ,ミズゴケ高層湿原群落を復元・保全できることが実証された(伊藤ら,1998)。また,岩手県西和賀地域と埼玉県比企地域を対象に,里山地域における管理の変化が植物相に及ぼす影響が調査された。その結果,交通手段が便利な場所ではスギ・ヒノキの植栽が行われている一方で,過去に草原性植生が成立していた交通が不便な採草地および松林の多くは現在放置状態にされているため,採草地や松林ではカタクリやキクザキイチゲなどの春植物の生育が阻害されていることが明らかになった(山本ら,2001)。

(2)動物

森林および農地など植生の占有面積だけではなく,それらの配置が動物の分布に影響を及ぼすことはよく知られている。東京70km圏でのノウサギ,ツバメ、カブトムシなど24種の動物の分布と1kmメッシュの二次林,水田および市街地など10種の面積指標との関係を多変量解析によって解析した。その結果,もっとも多様な動物群の組み合わせには,二次林優占域,畑地−二次林域および農地−市街地混在域などが対応しており,農村における典型的な植生配置が動物の多様性と関係が深いことが判明した(井手ら,1992)。また,平地農村のモデルを研究所内に造成し,トンボ,カエルおよびフクロウなどの生態を調査することによって,それぞれの生物相の保全に適した土地利用配置と管理を明らかにしようとした。その結果,トンボ相を保全するためには,トンボの移動距離から,ため池などの水空間が1km以内の間隔で必要であることがわかった。また,樹上性のシュレーゲルアオガエルの移動を確保するためには,水域間に連続する樹林地が必要であること,フクロウが二次林の林床で生活する動物を捕食するためには,明るい林では1年に1回,暗い林でも2年に1回程度の下草刈りを行う必要があることなどを明らかにした(守山ら,1996)。さらに,最近,農村の都市化に伴いアオキなど果実の大きな植生が増加し,それらを採食するヒヨドリなどの個体数が増え,野菜の食害が問題になっている。そこで,研究所内の樹林地における実生と鳥の糞中の種子の種類および数を調査した。この結果,アオキ,シロダモおよびヒイラギナンテンの種子が増加し,実生(みしょう)の数も増えていることから,ヒヨドリおよびオナガなどの大きな鳥が多くなっていることを実証した。鳥相を多様化させ,ヒヨドリなどによる農業被害を軽減させるためには,小型の果実をつける植物を導入することが有効であると考えられた(原田,1998)。

5.居住快適性機能・保健休養機能

居住快適性機能とは,美しい田園景観の保全,騒音防止および温度・湿度の調節など居住環境としての快適さを保つ機能をいう。また,保健休養機能は,アメニティ機能とも呼ばれ,水田や牧草地の季節ごとの色彩の変化を視覚的に認識したり,稲穂の揺れる音,季節の虫の音や鳥のさえずりなどを聞いたりすることにより,都会の人間にやすらぎといやしを与える機能ととらえられている。これらの機能は騒音や温度・湿度を除いて,聞き取りおよびアンケート調査によって評価される。このため,客観的な評価が難しい機能である。

アンケート調査によって平地林のもつ多面的機能を評価する際に,自然派,経済派および対人派といった評価者の価値観類型によって,機能評価の程度に差があることが明らかになった。すなわち,平地林のもつ多面的機能のうちのレクリエーション効果,やすらぎ効果および景観保全機能をもっとも高く評価したのは,日常生活の生活価値観として自然の豊かさを重視している人々であった(網藤,1991)。また,カラー写真による農村集落景観の評価を行ない,その結果,評価者は画面中に緑と空の占める面積率が高いほど,好ましい景観であると回答し,構造物の面積が大きいほど負の評価を与えることを明らかにした(増島,1987)。さらに,地域住民に対する農耕地景観のアンケートにより,16の形容詞から選好理由を抽出し,「広がり感」,「自然感」および「伝統感」が重要な成分であることが判明した。加えて,好ましくない要素として,電柱およびガードレールなどの人工構造物があげられた。この「広がり感」を水田または畑地の面積率,「自然感/伝統感」を森林面積率,「人工構造物」を建物用地面積率と道路密度に置き換え,国土数値情報から,関東地方の景観評価図を作成した(加藤ら,2001)。

地域住民の生活環境への充足意識を明らかにするため,共分散構造モデルを用いて,住んでいる場所などの個人の属性と「自然と親しむ生活がよい」といった価値観とを関連づけて把握する手法を考案した。東広島市の住民1,200名を対象に実証した結果,生活環境の総合満足度は,自然環境による水質保全および動植物保全機能によって強く規定されており,人為的に作られた農村環境の歴史遺産の保存や伝統的文化の保存などの機能の影響はほとんどみられなかった(網藤,1998)。地形分類と土地利用による空間類型区分が異なる農林地の居住快適性機能を,行政担当者を被験者としたアンケートによって評価した。その結果,保健休養機能のためには台地および丘陵地の二次林を,居住環境保全機能のためには台地の二次林を,景観保全機能のためには低地の水田を保全すべきであるという結論を得た(横張ら,1992)。

土壌面および田面水からの蒸発および作物による蒸散作用によって気化熱が奪われるため,地表付近の気温は低下することが知られている。とくに,この効果は夏期の日中において大きい。緑地の少ない都市では,近年ヒートアイランド現象として気温上昇が問題になっている。埼玉県の都市近郊における水田面積率と夏期最高温度の関係を調査した。その結果,水田地帯と市街地では最大で2度の気温差があり,水田面積率が減少すると,その気温差が小さくなることを見いだした(横張ら,1997)。また,水田の気温低減効果は,水田から150mまでの市街地に及ぶことを明らかにした。さらに,数値モデルによって,茨城県南部の25km四方の地域において,現在の水田をすべて野菜畑にした場合の気温上昇を予測した。この予測から,現状に比べて7月の月最高気温は1.5度,月平均気温は0.6度上昇することが明らかになった。この結果から,水田の持つ気温緩和機能を予測することが可能となった(井上ら,2000)。

6.総合的機能評価

これらの個々の多面的機能について,開発された評価式と国土数値情報などの地理情報から地域および流域または全国レベルの評価図を作成し,複数の環境保全機能を総合的に評価して地域計画に反映させようという試みが行われた。土壌侵食防止機能,土砂崩壊防止機能,水かん養機能および大気浄化機能について,1km×1kmメッシュの日本全国で37万メッシュの機能評価図が作成された(加藤ら,1997)。さらに,耕作放棄による土壌侵食防止機能など国土保全機能の変化を全国および地方レベルで予測した。現況の農地における土壌侵食量は全国平均で年間4.2t/haであるが,耕作放棄によって植生が失われると,この値から14.8t/haに増加し,限界許容量である10t/haを大きく超えることを明らかにした(加藤ら,1998)。

また,多面的機能の評価単位を決定するため,埼玉県都幾川流域をモデルとして,土壌侵食防止,土砂崩壊防止,水かん養および大気浄化の機能と景観保全機能(広がり感と自然感)を,水系次数に基づいた流域区分ごとに評価した。その結果,国土保全機能は集落単位の2次以下の流域での評価が,また景観保全機能は4次流域の評価が有効と考えられた(山本ら,2000)。

7.今後の課題

多面的機能という言葉が使われはじめてから約20年が経過し,諸外国でもこの用語および概念は定着しつつある。一方,日本では,休耕・耕作放棄地が増大し,とくに中山間地では集落の崩壊および廃村が進行することによって,土壌侵食防止機能や景観保全機能など多くの機能が失われつつある。このような状況の中で,どの地域で,どのような機能がどの程度失われ,その経済的損失はどの程度かを早急に明らかにして,優先順位をつけて対策を講じなければならない。

そのためにはOECDおよび世界貿易機関(WTO)などの国際的な議論の場でも通用するような普遍性をもった評価手法を確立する必要がある。しかし,評価の信頼性の向上を目指すため,あまりに詳細な要因を必要とする評価式では,地域および国レベルでの評価を行うのに十分なデータが得られない可能性がある。したがって,現実に入手できるデータのみからでも適切な結果が得られるような評価式を開発する必要がある。たとえば,土壌侵食防止機能の評価式は,気象データとしてアメダスデータ,地形データとして50mメッシュ地形データなどを利用する比較的精緻なものである。しかし,畑の斜面長のデータは入手できないことが多く,その場合,ある一定の斜面長の値で置き換えざるを得ない。評価をより正確なものにするためのデータベースの整備も必要である。

アメニティ機能の評価にはアンケート結果をもとにした統計的解析が多く用いられているが,これらの手法の確立も早急に求められている。また,アンケートに代わる,より客観的な手法の開発が期待される。

経済的評価については,環境便益の受益者に直接その評価額を質問する仮想状況評価法(CVM)などの直接法と,対象とする機能を市場で実際に取引されている財およびサービスで代替した場合のコストで評価する代替法などの間接法とがある。これらの評価には主観が入り込む可能性があり,より信頼性の高い結果を得るための手法の高度化が必要とされている。

このように,多面的機能の評価手法については,改良の余地が残されている。また,機能を維持・向上するための技術開発が必要である。さらに,それぞれの機能を維持・向上するための技術開発が必要である。加えて,各機能の複合化を評価する手法の開発が切に望まれている。

 
わが国の環境を心したひとびと(11):司馬遼太郎

このシリーズを始めるにあたって、「情報:農業と環境 No.43」の「わが国の環境を心したひとびと(1)」で、次のことを記した。

環境とは

「環境とは、自然と人間との関係にかかわるものであるから、環境が人間と離れてそれ自身で善し悪しが問われるわけではない。人間と環境の関係は、人間が環境をどのように見るか、環境に対してどのような態度をとるか、そして環境を総体としてどのように価値付け、概念化するかによって決まる。すなわち、環境とは人間と自然の間に成立するもので、人間の見方が色濃く刻み込まれているものである。

だから、人間の文化を離れた環境というものは存在しない。となると、環境とは文化そのものである。すなわち環境を保全するとか改善するということは、とりもなおさず、われわれ自身を保全するとか改善することにほかならない。

そのためには、われわれの人生の豊かさ、心の豊かさが必要であろう。人生の豊かさ、心の豊かさを問うことは空間の豊かさを問うことから切り離すことができない。豊かな環境とは、空間の豊かさであろう。空間の豊かさは、次の三つの思想を通して追求されてきた。ひとつは、西行や慈円などに見られる文学や宗教にかかわる思想である。もうひとつは、熊沢蕃山や吉岡金市などに見られる水理や公害など科学にかかわる思想である。最後は、風土の概念を導入し、空間と時間を環境につなげた和辻哲郎に代表される哲学的な思想であろう。」

司馬遼太郎と環境

今回は、文学と哲学と科学をともに思考したと思われる司馬遼太郎の環境への思いの一部を、司馬の作品である「街道をゆく 24」の中の「近江散歩」から追ってみる。司馬は「街道をゆく」の他の巻でも環境にかかわる問題点を指摘しているが、とくにこの巻では多くの紙面を環境問題に費やしている。なお、「街道をゆく」シリーズは、昭和46年1月1日号から平成8年3月15日号までの25年間、「週刊朝日」に1147回にわたって連載された作品である。司馬の死(平成8年2月12日)により、このシリーズは未完の「街道をゆく 43」で終わる。

「街道をゆく 24」を紹介する前に、司馬が大阪書籍(株)刊「小学国語 6下」のために書いた「二十一世紀に生きる君たちへ」の一部を抜粋して記しておく。この文章の中に、司馬が環境をどのようにとらえていたかが、みごとに現れているからである。

『むかしも今も、また未来においても変わらないことがある。そこに空気と水、それに土などという自然があって、人間や他の動植物、さらには微生物にいたるまでが、それに依存しつつ生きているということである。

自然こそ不変の価値なのである。なぜならば、人間は空気を吸うことなく生きることができないし、水分をとることがなければ、かわいて死んでしまう。

さて、自然という「不変のもの」を基準に置いて、人間のことを考えてみたい。

人間は−くり返すようだが−自然によって生かされてきた。古代でも中世でも自然こそ神々であるとした。このことは、少しも誤っていないのである。歴史の中の人々は、自然をおそれ、その力をあがめ、自分たちの上にあるものとして身をつつしんできた。

その態度は、近代や現代に入って少しゆらいだ。

−人間こそ、いちばんえらい存在だ。

という、思いあがった考えが頭をもたげた。二十世紀という現代は、ある意味では、自然へのおそれがうすくなった時代といっていい。』

司馬が語ったこれらのことは、残念なことだが今では正しくない。いまでは、土が、水が、空気が、ことごとく変わりつつある。何億年という歳月をかけてできた土が侵食され、水や大気の成分が変動しつつあるのだ。

しかし、司馬はその教科書の中で語る。「同時に、人間は決しておろかではない。思いあがるということとはおよそ逆のことも、あわせ考えた。つまり、私ども人間とは自然の一部にすぎない、というすなおな考えである」と。環境問題については、司馬の語る人間の素直さを信じることにしたい。

環境の変貌

さて、「街道をゆく」シリーズの連載の開始は、昭和46年のことで、最初は「近江」からはじまった。「街道をゆく 24」は再び「近江散歩」である。司馬のこの地への思いの深さがうかがえる。この「近江散歩」を環境の面から眺めると、この地が時間と空間の豊かさを無限に感じさせてくれるからかもしれない。琵琶湖に面した近江は環境を語るのにも最適な街道であったのだろう。

以下、司馬の環境への思いを作品の中から断章で追う。

「近江の人」の稿では、近江門徒、作家の外村繁、芭蕉、菅沼曲翠を紹介しながら近江の村々の民家のたたずまいの美しさ、春と近江の人情を語る。最後に、芭蕉の句をあげる。

行春や近江の人とおしみける

この句を味わうには「近江」を他の国名に、たとえば「長州」に変えてみればわかる。句として成りたたなくなるという。

「寝物語の里」の稿では、江戸期にでた「近江国與地志略」という本にある「寝物語」が紹介される。「近江美濃両国の境なり。家数二十五軒、五軒は美濃、二十軒は近江の国地なり。」

美濃の人と近江の人が寝物語をする。このことから、その地名ができた。著者は「寝物語の里」を探して歩く。司馬と同行した須田剋太画伯は、言う。「寝物語という地名も景色も、なにものこってないかもしれませんよ」

これに対して司馬の国土産業への諷刺(ふうし)が語られる。

『昭和30年代から急速に膨脹した土木人口が、政府・自治体の予算を餌にして、ときに餓え、ときに血膨(ちぶく)れし、国土のなかを猛獣のように彷徨(ほうこう)している。政治家の票にむすびついては、無用のダムや埋立地や橋梁などをつくってきたが、近江にかぎっていえば生命の源泉ともいうべき琵琶湖を狙うというところまできているらしい。猛獣は家畜として馴致しなければならない。こまるのは、どのようにして飼いならすかということについて、政党も新聞も、あるいは学者や思想家たちも馴致のための原理と方法をつかんでいないことである。土木人口や土木学が悪なのではなく、この国土と社会における棲(す)み方の思想が掴まれていないことが、悪といえるのではないか。』

「金阿彌」の稿では、浜松時代の徳川家康が、自分の同朋衆のなかから金阿弥という人物を十五歳の井伊直政に付けてやる話がある。その金阿弥の人物を通して司馬は風土と文化と環境を語り、日本人の知的な感覚を紹介する。

『金阿弥は、そういう感覚の人であったと想像する。立場として三成時代を惜しむということでないが、三成の「古城」については、こまかく地名や構造物の所在を描き、当時の武家屋敷や足軽長屋の密集地、鍛冶屋の集落、うまやの跡から、ここには蓮の池があったとか、一本松がはえていた、ということまでこまかく書いているのである。山河を惜しむ心こそ、人間が地上に生棲する基本的な文化といえるのではないか。・・・・・・・・

私は、金阿弥が地図マニアであったと言っているのではない。中世末期に生まれて、近世初頭に生きた金阿弥に、山河と、人間の営みについての愛情があったことに驚いているのである。』

その地図には次のことが書かれており、それに対する司馬の驚きが表現されている。

『コノ川口ハ至ッテ能ク魚ツキシ所也。
と、註記されている。註記は金阿弥が入れたのか、のちに絵図を写した者が入れたのか、どちらでもいいが、その後、井伊家になって城下町造成のために川道をすこし変えたために魚が来なくなった、という意味のことが註記されていることじたい、私どもは先人の感覚に敬意を表さねばならない。私どもの先祖は大した土木をやった民族ではなかった。しかし彦根山の切りくずしと城下町を造成した程度で、川口の洲における魚の生態が変ったということに留意するという、いわば知的にものをおそれる感覚をもっていたことに驚かされるのである。』

「塗料をぬった伊吹山」の稿では、バーナードリーチと浜田庄司の話を通して、人が土により守られていることを浜田の言葉を使って語る。さらに、返す刀で環境の保全を忘れた日本の文明を痛烈に批判する。また、経済成長の大波が日本の農村の景色をだめにしたと嘆く。

『君の考えはまちがいだ、とまで浜田さんはリーチにいったそうである。

浜田さんによれば、人が舗装されていない土の道を歩けば、踵から土の弾みが伝わってくる。人が自然を感ずるというのはそれ以外にない。道は土でなければならない、これを失えば日本は暮らし方や景色までがかわるだろう、と言う。さらに、

「じつは、益子が舗装されようとしているのだ」と、いった。』

われわれ近代人は、すでにこの感性をはるか昔に、カビの生えた古びた蔵にしまい込んでしまった。司馬にしては、日本人の今のあり方をめずらしく怒り叱り、経済成長の大波を嘆く。

『私どものいまの文明は、街も田園も食い散らしている、だからひとびとは旅行社にパックされてヨーロッパにゆく。自分の家の座敷を住み荒らしておいて、よそのきれいな座敷を見にゆくようなもので、文明規模の巨大なマンガを日本は描いている。こんなおかしなことをやっている民族が、世界にかつて存在したろうか。』

『むかしの日本の農村は、うつくしかった。村の家々の連なりひとつでも全景として造形的だった、と私に言ってくれたのは、執拗に農家を描きつづけておられる向井潤吉画伯であったが、私の記憶の中にある大和や近江の農村はとくにそうだったように思える。大和にせよ近江にせよ、いま急速に都市の周辺の場末の街に転落(!)しつつあるというのは、私どもの文明がかかわっている重大な病気としか思えない。政治が悪いということでは片付けられない。私どもがあたらしい文明観でもって日本に秩序美をあたえるような時間的余裕がないままに高度成長がきてしまったためでもあるだろうし、さらには土地所有についての思想と制度が未熟な経済成長の大波がやってきたためでもあろう。』

われわれは、20年も前に語った司馬の言葉を忘れたのか。忘れようとしたのか。気にもとめなかったのか。病は膏肓(こうこう)に入った。

「安土城跡と琵琶湖」の稿では、湖沼と河川は人間のいのちと文化の基であること叫び、農地の造成に呆然とし、農業の工業化を嘆く。

司馬がはじめて安土城跡の山にのぼったのは、中学生のころであった。そのとき最高所の天守台跡にまで登りつめると、目の前いっぱいに湖がひろがっていた。この山の裏が湖であるなどは、あらかじめ想像していなかったから、司馬少年はこの光景にいたく感激した。しかし、今回の登山では唖然(あぜん)とする。現実はまったく違うものであった。そのときのことを、次のように表現している。

『「山頂では、夕陽が見られるでしょう」

私は、つらい息の下で言った。

が、のぼりつめて天守台趾に立つと、見わたすかぎり赤っぽい陸地になっていて、湖などどこにもなかった。

やられた、とおもった。

あとで文献によって知ったのだが、安土城跡の上からのながめた思わざる陸地は、1300ヘクタールの大干拓地だそうである。海を干拓するならまだしも、人の生命を養う内陸淡水湖を干拓し水面積を減らしてしまうなど、信じがたいふるまいのようにおもわれた。

もっとも、この干拓は終戦直後の食糧難時代だという有史以来の異常状況のなかで発想された。「緊急食糧増産計画」にもとづいて、昭和21年、国営事業としてはじめられたという。食糧についての危機意識が時代をうごかしていたころで、やむをえぬともいえる。それに、当時、土木は爆発的なエネルギーをもっていなかった。すべて人力でおこなわれたから、干拓といってもたいした面積をうずめるという魂胆ではなかった。

いわば、浅瀬に土くれをほうりこんだだけの段階だったこの埋立地に対し、国は昭和32年、「特定土地改良事業特別会計」というものを組み、大規模に機械力を投入した。すでに食糧難の時代ではなくなっていたが、農業優位の思想の最後の時代でもあり、耕地をふやすことはいいこととされていた。同時に、土木が、怪物のような機械力を手に入れて、使いたくてうずうずしはじめた最初の時代でもあった。しかし残念なことに、人間の暮らしのための環境論が、政治の場でも、一般のひとびとの間にも、まだ成立していなかった。それらを考えあわせると、昭和32年というのは、魔の時期であったといえる。この時期、

「湖沼・河川は、人間のいのちと文化の中心である」

として、だれかが反対しても、一笑に付されたのではあるまいか。』

敗戦直後の絶望的な食料危機を乗り切ることは、国民全体の総意であった。そのことを理解している司馬は、農林省にも同情している。またこの省の役人に志士的といっていいほどの人々がいたことをも認めている。しかし、経済というえたいのしれないものに変化する日本の姿に呆然とする。

『しかし皮肉なことに、そのころから、各地で農・山村の過疎現象がはじまり、農業人口が減り始めた。なぜ湖を犠牲にしてまで農地を造成しなければならなかったか、”後世”であるこんにち、日本の変化のはげしさにぼう然とする思いがある。』

安土城を降りた司馬は、干拓地の圃場を一巡する。ここで、農業の工業化を嘆く。そして、われわれが主張する環境科学の概念をいみじくも言い得る。さらに、われわれが科学で証明した「農業の持つ多面的機能」を具体的に表現する。

『かっての田畑は、あらゆる意味で生きものであった。高所から灌水や施肥をして行って、やがてそれらが草におおわれた土の灌漑路を経(へ)めぐってゆくうちに、水は自浄される。それらが湖に流れこんでも、湖をよごすことはなかった。この土木が造成しすぎた圃場の場合、事情はちがう。そこから流れ出る水は、化学肥料をなまにふくんだまま、近代的な排水路により、いわば樋(とゆ)をつたうように湖に入ってしまう。農業が、自然環境にとっていわば絶対善に近いものだったのが、いま工場と同様、科学的なものをそのまま湖に流しつづけるというシステムになってしまっている。大中の湖は、埋めたてられただけでなく、琵琶湖をよごすもとになっているのである。』

最後の稿の「浜の真砂」では、竹村知事の文章を引用し、琵琶湖の将来に希望をつなぐ。

私たちの滋賀県は、びわ湖の悲鳴に真剣に耳を傾けようとしている。びわ湖の水を、もうこれ以上汚さない、できれば少しでももとの碧い湖をとりもどすためにと、行動を起こそうとしている。それは試行錯誤の続く道であることも知っている。(『水と人間』)

文部科学省・環境省告示

ちょうどこの稿を書き始めたときに、「環境保全の意欲の増進及び環境教育の推進に関する基本的な方針」が閣議決定された。この基本方針の「はじめに」に書かれた文章の内容は、冒頭の司馬遼太郎の教科書にある「むかしも今も、また未来においても変わらないことがある。・・・・・自然こそ普遍の価値なのである。・・・・」そのものである。この基本方針は、21世紀に生きる人びとへのメッセージである。司馬遼太郎をはじめとする多くの人々の環境を心する思いが濃縮されている。真砂の尽きる世にならないように、農業環境の研究を進めていかなければならない。

以下に、「環境保全の意欲の増進及び環境教育の推進に関する基本的な方針」の項目を列記する。

はじめに

1 環境保全の意欲の増進及び環境教育の増進に関する基本的な事項

(1) 私たちの目指す持続可能な社会と環境の保全

(2) 取組の基本的な方向

1) 環境保全の意欲の増進についての取組の方向

ア 地球温暖化問題等の課題に自ら進んで取り組むことの重要性

イ あらゆる主体に取組が広がっていくことの重要性

ウ 社会、地域、家庭における環境保全の意欲の増進を進める環境の整備

2) 環境教育の推進方策についての取組の方向

ア 環境教育の目指す人間像

イ 環境教育の内容

2 環境保全の意欲の増進および環境養育の推進に関し政府が実施すべき施策に関する基本的な方針

(1) 環境保全の意欲の増進、環境教育の推進に当たっての基本的な考え方

1) 環境保全の意欲の増進、環境教育に関する考え方

ア 国民、民間団体、事業者等との連携

イ 自発的な意思の尊重

ウ 適切な役割分担

エ 参加と協力

オ 公正性、透明性の確保

カ 継続的な取組

キ 自然環境をはぐくみ、維持管理することの重要性への理解

ク 様々な公益への配慮

2) 環境教育の推進方策に関する考え方

ア 環境教育を進める手法の考え方

イ 環境教育を進めるための施策の考え方

(2) 環境保全の意欲の増進、環境教育の推進のための施策

1) 学校、地域、社会等幅広い場における環境教育

ア 学校における環境教育

イ 学校の教職員の資質の向上

ウ 社会等幅広い場における環境教育の推進

エ 人材の育成・活用

オ プログラムの整備

カ 情報の提供

キ 各主体の連携

ク 環境教育の更なる改善に向けた調査研究

2) 職場における環境保全の意欲の増進および環境教育

ア 環境に関する研修等の充実

イ 環境に関するボランティア活動の促進

ウ 情報の提供、表彰

3) 人材育成、人事認定事業の登録及び情報提供

ア 民間団体、事業者等の人材育成、人材認定事業の登録制度

イ 人材育成、人材認定事業に関する情報提供等

4) 拠点機能整備

ア 政府の拠点機能整備

イ 地方公共団体の拠点機能整備に対する支援

5) 国民、民間団体、事業者による土地等の提供に対する支援

6) 各主体間の連携、協働の在り方の周知

7) 情報の積極的公表

ア 政府の保有する情報の積極的公表

イ 公表された情報の収集、整理及び分析並びにその結果の提供

8) 国際的な視点での取組

ア 国際的な動きを踏まえた国内での対応

イ 国際社会との協力

3 その他の重要事項

(1) 各主体間の連携、協力

1) 政府と国民、民間団体、事業者との連携、協力

2) 政府と地方公共団体との連携強化

3) 関係府省の連携強化

(2) 法の施行状況についての検討、見直しの準備

参考資料

1)生きるとき大切なこと:産経新聞社編、東洋経済新報社(2000)

2)街道を行く 24:司馬遼太郎、朝日新聞社(昭和59年)

3)環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律:文部科学省・環境省告示 第1号、官報号外第217号、平成16年9月30日

 
温暖化がもたらす二つの局面:エコ・エコノミーと軍事衝突

温暖化が現実のものになってきた、と想定される科学的データが数多く散見されるようになった。一方、温暖化が経済に影響し、経済が温暖化にも影響を与えることも明らかになってきた。さらに、温暖化が軍事衝突にとっても重要な要因になることが論じられている。環境の変動がこれほどまでにヒトとかかわってくるとは、初期のIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)では、予想しきれてはいなかったであろう。

ここでは、温暖化がもたらす二つの局面、エコ・エコノミーと軍事衝突について紹介する。前者については、レスターブラウンの著書から、後者については、2003年10月に発表された「ペンタゴン・リポート」と呼ばれる「急激な気候変動シナリオとその合衆国の国家安全保障への含意」という個人論文(by Peter Schwartz and Doug Randall)を紹介した鳥取環境大学の加藤尚武氏の論評を参考にした。

エコ・エコノミーの必要性

グローバル経済が生態系を崩壊させるであろうことに疑問をはさむ人は、今や少数であろう。ちょうど、かつて温暖化に疑問を投げかけていた人が、次第に減少していったように。これまでわれわれは、地球資源の利子で生きてきた。利子があるときはよかった生活も、増加しつつある人口と豊かな生活を維持するために、いまでは資源そのものを食い荒らしはじめたのだ。

グローバル経済の再構築を計らなければならない。「今まで通り」の経済を推し進めるのか。これが持続不能であることを環境問題が教えてくれたのである。いや、気づくことが遅すぎたとも言える。われわれは、必然的に衰退するであろう経済を選択するのではなく、レスター・ブラウンのいう、持続可能な新しい経済、「エコ・エコノミー」を選択しなければならないのである。中道は許されない。

なぜなら、「エコ・エコノミー」の考え方は、「環境は経済の一部ではなく、経済が環境の一部であるから」という理解から出発しているからである。

いまの経済活動を継続すれば、環境はますます劣化する。また、飢えと社会不安がさらに拡大するであろう。環境難民が増大することも必然である。そのうえ、人口増加は政治的紛糾を激化させる。当然のことながら、人口増加は1人あたりの耕地面積を縮小させる。結局、環境問題は人口問題、人口問題は食料問題、食料問題は農業問題、したがって21世紀は、農業問題の解決がもっとも基本になる。現在の経済を進めることは、環境を破壊し、結果的に経済をも破綻(はたん)させることになる。

環境破壊と軍事衝突

環境関係の関係者の間で「ペンタゴン・リポート」と呼ばれている文献がある。2003年10月に発表された「急激な気候変動シナリオとその合衆国の国家安全保障への含意」という個人論文(by Peter Schwartz and Doug Randall)である。この文献は、鳥取環境大学で翻訳されている。

ここでは、温暖化が海水の淡水化を引き起こし、それによる海流の変化が、地球の局地的な寒冷化をもたらすと指摘している。それと同時に、食糧問題を含めて全世界的なシナリオを描き出して、環境難民に対する大規模な軍事的な対処が21世紀中に起こると予測している。

その内容は、1)氷河の溶解、降雨量の増大、それに淡水の流出により北大西洋の淡水化の進行が現れている。過去40年の間に、北大西洋の塩分濃度は目に見えて低下している。2)暖流が中断される。穏やかな淡水化の進行からおよそ60年後、熱塩循環の崩壊が2010年に始まり、暖流のメキシコ湾流によって支えられているヨーロッパの温帯気候が破壊される。その結果、大規模な暖流は、もはや北大西洋に達することができなくなる。3)ヨーロッパが寒冷化する。ヨーロッパの年間平均気温は10年間に摂氏7.5度も低下し、北西部の沿岸地域ではこれを上回る温度低下となる。北西ヨーロッパの気候は、さらに寒冷になり、乾燥し、風が強まり、現在のシベリアに似た状況になる。降雨量の減少により土壌損失が進み、これはヨーロッパ全土で問題化して、食料供給の不足につながる。4)流血が絶えない時代が来る。急激な気候変動によって、突然いたるところで人間扶養能力が劇的に低下すれば、これらすべてへの進歩的対応も崩壊を免れないであろう。人類は減少する資源をめぐる絶え間ない戦闘状態に回帰し、その戦闘行為は、気候変動の影響以上に資源を減少させることとなるであろう。ふたたび戦争が人間生活の証となる。崩壊と紛争が生活の常態となるのである。

日本については次のような記述がある。「沿岸部に位置する都市での洪水と淡水供給源の汚染に苦しむ日本が目を向けるのもやはりロシアである。日本は、塩分除去プラントとエネルギー集約的な農業プロセスに供給するためのエネルギー源として、ロシアのサハリン島に蓄えられている石油とガスに注目する」

世界的に大規模な環境難民が発生したときに、それに対して軍事的な対処をする。具体的にいえば国境を越えてくる難民を軍事力で防ぐということであろう。こういう事態はどうしても予防しなくてはならないが、その引き金となる温暖化を防がなくてはならない。

しかし現在、世界で取り組んでいる温暖化対策ではまったく不十分だということは、はっきりしている。これらの問題に対して、加藤氏は次のように結んでいる。起こる確率は非常に低いけれども、起こってしまったら「人間性の死」をまねきかねない事態にたいして、そう言う事態を受けとめて考察するという勇気は、どうしても必要である。

早急にエコ・エコノミーを導入しなければ、環境問題は軍事にまで影響を及ぼすことを肝に銘じなければならない。

参考資料

1)エコ・エコノミー:レスター・ブラウン著、福岡克也監訳、家の光協会(2002)

2)エコ・エコノミー時代の地球を語る:レスター・ブラウン著、福岡克也監訳、家の光協会(2003)

3)プランB−エコ・エコノミーをめざして−:レスター・ブラウン著、北城恪太郎監訳、ワールドウォッチ・ジャパン (2004)

4)加藤尚武:軍事衝突すらある環境破壊の帰結、米論文が迫る最悪事態への覚悟、産経新聞、平成16年9月3日

 
農林水産技術会議事務局「研究成果」シリーズの紹介(1)全リスト、 「アイソトープ利用研究10年の成果」、 「アイソトープ利用研究の成果」

農林水産技術会議が創設されたのは、今からほぼ半世紀前の昭和31年6月25日のことである。その経緯は「農林水産技術会議の20年」に詳しい。この間、農林水産技術会議は数多くの研究を立ち上げ、それを遂行してきた。その歴史には重みが感じられる。これらの研究成果は、「研究成果」と題された黄表紙の冊子にまとめられてきた。「研究成果 1:家畜のレプトスピラ病に関する研究」の刊行は、今から44年前の1960年のことである。その後、このシリーズは2004年2月現在で426号にいたっている。

今月から、これらの農林水産技術会議「研究成果」シリーズの中から農業環境に関する研究を紹介し、先達の残した貴重な成果を再発掘する予定でいる。支倉常長が、「学問は継承である」と言ったという記憶があるが、再発掘によって学問が継承でき、温故知新が得られれば幸いである。

はじめに「研究成果」シリーズの全リストを掲載し、つづいて「研究成果 6.アイソトープ利用研究10年の成果」と「研究成果 10.アイソトープ利用研究の成果」を紹介する。なお各冊子のPDFファイルが、農林水産技術会議事務局筑波事務所 AGROPEDIAAgriKnowledge (アグリナレッジ)で、検索して閲覧できる。 (最新のページに修正しました。2012年1月)

1.技術会議「研究成果」シリーズ

全リスト

1.家畜のレプトスピラ病に関する研究(35年2月) 1960
2.魚食性底魚類の食性に関する研究(35年3月) 1960
3.家畜栄養に関する研究(35年3月) 1960
(1)乳牛の栄養障害発生実験に関する研究 (2)地域的飼料の成分調査成績
4.果樹の水耕法(36年2月) 1961
5.日本産硬骨魚類の中軸骨格の比較研究(36年2月) 1961
6.アイソトープ利用研究10年の成果(36年3月) 1961
7.ハンノキ属の根瘤から分離された放射状菌に関する研究(36年3月) 1961
8.桑園凍霜害防除に関する研究(36年7月) 1961
9.東北地域における酪農飼料構造の研究(36年9月) 1961
10.アイソトープ利用研究の成果(37年10月) 1962
 
11.家畜衛生研究40年の成果と展望(38年1月) 1963
12.関東東山地域における酪農飼料構造の研究(38年1月) 1963
13.苧麻に関する川南試験地30年の業績(38年2月) 1963
14.北海道における昭和31年冷害に関する調査(38年2月) 1963
15.家畜の消化作用による植物組織の分解に関する研究(38年2月) 1963
16.寒冷地稲作技術水準に関する研究(38年12月) 1963
17.水質汚濁に関する研究の成果(39年3月) 1964
18.中国地域における酪農飼料構造の研究(39年3月) 1964
19.麦多条播栽培研究集録(39年3月) 1964
20.家畜栄養に関する研究 (3)乳牛の栄養障害に関する研究(39年7月) 1964
 
21.家畜栄養に関する研究 (4)ルーメンの機能および微生物に関する研究(39年8月) 1964
22.年間条桑育の改善に関する研究(40年3月) 1965
23.自立経営の営農方式に関する研究(1)(40年3月) 1965
24.粗飼料の生産技術(40年3月) 1965
25.肉用牛の飼育技術(40年3月) 1965
26.豚の改良のための椎骨数に関する研究(40年10月) 1965
27.永年作物土壌病害の環境的防除に関する研究(41年3月) 1966
―紋羽病類およびならたけ病の発生環境調査―
28.永年作物の害虫の生物的防除に関する研究(41年3月) 1966
29.蒸発抑制剤(OED)の開発とその応用(41年11月) 1966
30.モジャコ採捕のブリ資源に及ぼす影響に関する研究(42年2月) 1967
 
31.草地土壌生産力に関する研究(42年3月) 1967
32.畑作物の飼料作用(トウモロコシおよびソルガムの生産増強)に関する研究(42年3月) 1967
33.乳牛の飼料給与基準に関する研究(43年2月) 1968
34.罐詰原料(果実、そ菜)の適性と処理に関する研究(43年3月) 1968
35.小麦品質検定法 ―小麦育種試験における―(43年3月) 1968
36.水稲、野菜等の育苗における炭酸ガス施用に関する研究(43年3月) 1968
37.地域農業の動向予測と農業経営の対応に関する研究(44年3月) 1969
38.冷水塊の水産資源の分布・消長に及ぼす影響に関する研究(44年3月) 1969
39.東北地方におけるトラクター農業の展開に関する研究(44年3月) 1969
40.大型機械に伴う水田土壌基盤整備に関する研究(44年8月) 1969
 
41.肉豚の日本飼養標準に関する研究(45年3月) 1970
42.肉用牛の日本飼養標準に関する研究(45年3月) 1970
43.主要作目の立地配置に関する研究 ―地域農業の動向予測と農業経営の対応―(45年2月) 1970
44.水産生物の病害防除に関する研究(45年10月) 1970
45.化学物資による作物の生育調節に関する研究(46年1月) 1971
46.放牧草地の害虫および放牧牛の疫病防除に関する研究(46年2月) 1971
47.果樹園土壌生産力に関する研究(46年3月) 1971
48.生籾の乾燥貯蔵法に関する研究(46年3月) 1971
49.水稲の収量限界向上に関する研究(46年7月) 1971
50.放牧による草地の利用方法に関する研究(46年10月) 1971
51.野草および野草地の生態と利用に関する研究(46年12月) 1971
52.加工原料トマトの素質改善に関する研究(47年1月) 1972
53.豚舎の構造と機能に関する研究(47年2月) 1972
54.構造改善推進のための農業機械化技術の緊急開発に関する研究(47年2月) 1972
―水稲の多植、収穫作業の機械化栽培技術体系―
55.大規模草地の利用管理技術の確立に関する研究(47年3月) 1972
56.重粘土地帯水田の土層改良と用排水組織に関する研究(47年3月) 1972
57.スルメイカ漁況予測精度向上のための資源変動機構に関する研究(47年3月) 1972
58.山地傾斜地草地の利用管理および造成技術の組立に関する研究(47年6月) 1972
59.畑地かんがい(47年7月) 1972
60.コンバイン収穫に伴う藁稈類処理方法とその後作および地力に及ぼす影響に関する研究(47年9月) 1972
 
61.水田酪農の規模拡大に対応する飼料構造(48年1月) 1973
62.牛の人工妊娠の技術化に関する研究(48年1月) 1973
63.抵抗性品種のいもち病激発の育種的対応に関する基礎的研究(48年3月) 1973
64.大気汚染による農林作物被害の測定方法に関する研究(48年2月) 1973
65.農薬残留の緊急対策に関する調査研究(48年3月) 1973
66.構造改善推進のための農業機械化技術の緊急開発に関する研究(48年3月) 1973
―飼料作物・飼料用穀類―
67.高品質サイレージの大量調製と飼養技術に関する研究(48年3月) 1973
68.漁業資源調査方法の開発に関する研究(48年9月) 1973
69.しろぐされ等のりの病因解明に関する研究(48年11月) 1973
70.牧野における牛の汎骨髄癆に関する研究(48年12月) 1973
 
71.水質汚濁が農林作物被害に及ぼす影響の解析に関する研究(49年1月) 1974
72.サイレージ研究の成果と展望(49年2月) 1974
73.家畜ふん尿の処理・利用に関する研究(49年2月) 1974
74.大規模先進経営の発展方式に関する研究(49年3月) 1974
75.除草剤の森林生態系におよぼす影響とその調査方法に関する研究(49年3月) 1974
76.葯培養技術の確立に関する研究(49年8月) 1974
77.米の食味改善に関する研究(49年9月) 1974
78.樹園地の水利用と土層改良法に関する研究(49年11月) 1974
79.鶏白血病の診断に関する研究(49年12月) 1974
80.飼料生産のための水田の総合的利用技術の確立に関する研究(49年12月) 1974
 
81.乳牛における濃厚飼料多給の生理限界究明に関する研究(50年5月) 1975
82.ハスモンヨトウとネキリムシの生態と防除(50年9月) 1975
83.牛の寄生虫病の血清学的診断法ならびに予防ワクチンの開発に関する研究(51年1月) 1976
84.食品添加物の適正使用法に関する研究(51年1月) 1976
85.稲作転換推進のための素飼料流通化技術の開発に関する研究(51年2月) 1976
86.施設農業における光質利用の技術化に関する総合研究(51年2月) 1976
87.育成牛に多発する呼吸器系および消化器系伝染病疾病の防除に関する研究(51年3月) 1976
88.永年作物における微量金属元素の異常吸収に関する研究(51年3月) 1976
89.蛋白質の高度利用技術および資源の開発に関する総合研究(51年3月) 1976
90.野菜の土壌伝染性病害抵抗性の早期検定技術に関する研究(51年7月) 1976
 
91.畑作における雑草の省力防除技術の確立に関する研究(51年11月) 1976
92.農用地土壌の特定有害物質による汚染の解析に関する研究(51年12月) 1976
93.みかん栽培における多目的自動散布装置の開発利用に関する研究(52年1月) 1977
94.南方海域におけるカツオ資源開発に関する研究(52年2月) 1977
95.火山灰土における堆肥および廐肥の長期連用効果に関する研究(52年2月) 1977
96.マツ類材線虫の防除に関する研究(52年2月) 1977
97.抗生物質および農薬の家畜・畜産物に対する影響に関する研究(52年3月) 1977
98.連作障害要因に関する研究(52年3月) 1977
99.稲作生産の請負組織化に関する研究(52年3月) 1977
100.食糧等における特殊糸状菌に関する研究(52年11月) 1977
101.牛の異常産の防除に関する研究(52年12月) 1977
102.農林水産生態系における汚染物質の循環と指標生物に関する研究(52年12月) 1977
103.みかん栽培における収穫運搬の省力化に関する研究(53年1月) 1978
104.ツマグロヨコバイ及び天敵クモ類の個体群動態とイネ萎縮病伝播機構に関する研究(53年2月) 1978
105.食品規格設定のための分析法の確立に関する研究(53年2月) 1978
106.草地におけるミネラルの分布と動態に関する研究(53年3月) 1978
107.カラマツ材の利用技術開発に関する研究(53年3月) 1978
108.稲作転換推進対策試験(53年7月) 1978
109.高等植物における単細胞培養に関する研究(53年9月) 1978
110.製糸工程の全自動化に関する研究(53年9月) 1978
 
111.枠組壁工法のための建築木材の強度等級区分法確立に関する研究((53年12月) 1978
112.植物寄生性マイコプラズマ様微生物の培養と病原性の解明に関する研究(54年12月) 1979
113.九州地域における肉用牛経営の確立に関する研究(54年2月) 1979
114.搾乳作業の省力化に関する研究(54年2月) 1979
115.害虫の総合的防除法の確立に関する研究(54年2月) 1979
116.浅海域における増養殖漁場の開発に関する総合研究(54年3月) 1979
117.肉用牛のためのウインターグレイジング技術確立に関する研究(54年3月) 1979
118.品質評価のための食品の化学的分析法(54年7月) 1979
119.子牛の経済的育成技術の確立する研究(54年8月) 1979
120.暖地における果菜類の結実障害と対策に関する研究(54年9月) 1979
 
121.昆虫ホルモンの化学構造及び植物プロトプラストのウイルス感染に関するライフサイエンス的研究(54年9月) 1979
122.農林漁業における環境保全的技術に関する総合研究(55年1月) 1980
123.水田農業における受委託方式の成立条件と展開(55年2月) 1980
124.夏茶品質の改善に関する研究(55年3月) 1980
125.永年生木本作物の有用生殖質の長期保存と利用に関する研究(55年6月) 1980
126.飼料用穀類等の備蓄に関する研究(55年7月) 1980
127.ジャガイモシストセンチュウの防除に関する研究(55年8月) 1980
128.養殖漁における病害の予防に関する研究(55年8月) 1980
129.資源培養方式開発のための沿岸域における若齢期タイ類補給機構に関する研究(55年9月) 1980
130.牛の異常産ワクチン開発に関する研究(55年9月) 1980
 
131.野菜・畑作物の生産流通技術に関する総合研究(55年11月) 1980
132.カンキツの選果荷造工程の改良による品質管理及びその周辺技術の改善に関する研究(56年2月) 1981
133.高能率施設園芸に関する総合研究(56年4月) 1981
134.浮遊細胞培養法によるウイルスの大量培養に関する研究(56年7月) 1981
135.組織培養法による昆虫の生理的制御機構の解明に関する研究(56年9月) 1981
136.カンキツの収量予測法に関する研究(57年2月) 1982
137.農業動物における特異蛋白質産生の情報とその発現に関する研究(57年2月) 1982
138.作物の細胞工学的育種法の開発とその応用(57年3月) 1982
139.飼料用穀類の栽培適地の拡大と高位生産技術の確立(57年3月) 1982
140.肉用牛生産技術の開発に関する総合的研究(57年3月) 1982
 
141.非皆伐施業に適した伐出技術に関する研究(57年7月) 1982
142.果実の成熟生理の解明とそれに基づく鮮度保持技術の開発に関する研究(57年7月) 1982
143.野菜・花きウイルス病に対する育種的防除に関する研究(57年8月) 1982
144.豚コリネバクテリウム病の防除に関する研究(57年9月) 1982
145.異常気象対応技術の確立に関する総合研究(57年10月) 1982
146.牧草類の採種栽培技術の確立に関する研究(58年3月) 1983
147.稲の耐虫性利用によるウンカ、ヨコバイと媒介ウイルス病(イネわい化病)の防除に関する研究(58年3月) 1983
148.ウリ類細菌病の総合的防除に関する研究(58年9月) 1983
149.温州みかん果汁の風味成分の解明とそれに基づく品質改善技術の確立(58年9月) 1983
150.果樹の育種及び品種更新におけるウイルスの無毒化並びに被害回避に関する研究(58年11月) 1983
151.都市廃棄物のコンポスト処理方式の改善並びに農業利用に関する研究(58年11月) 1983
152.牛乳品質、特に無脂固形分含量向上技術の開発に関する研究(59年3月) 1984
153.過剰基調下のミカン作経営の対応と産地の展開方向に関する研究(59年3月) 1984
154.間伐材の利用技術の確立に関する研究(59年3月) 1984
155.地力維持・連作障害克服を基幹とする畑地新管理方式の開発に関する総合研究(59年3月) 1984
156.農山村社会における生産及び生活の組織化方式の確立(59年9月) 1984
157.山地崩壊及び洪水発生危険地区判定法の確立に関する研究(59年10月) 1984
158.栽桑と育蚕を分離した新養蚕技術体系の確立(59年10月) 1984
159.多頭羽飼育環境下での多発疾病(豚・鶏)の防除技術の確立に関する研究(59年10月) 1984
160.稲麦を主体とする合理的作付体系の確立に関する研究(59年12月) 1984
 
161.米の新加工食品の開発(59年12月) 1984
162.リンゴ腐らん病を中心とする胴枯性病害の発生生態の解明と防除技術の確立(59年12月) 1984
163.遡河性さけ・ますの大量培養技術の開発に関する総合研究(60年1月) 1985
164.光化学オキシダント農林作物の生育収量に及ぼす影響の解析に関する研究(60年3月) 1985
165.農村集落排水処理技術の確立に関する研究(60年3月) 1985
166.農耕地における土壌有機変動の予測と有機物施用基準の策定(60年8月) 1985
167.農業水利用施設系における水管理のシステム化に関する総合研究(60年8月) 1985
168.有機合成(有機りん)殺虫剤の環境生物に及ぼす影響と代替技術としての害虫誘引物質の開発利用(60年9月) 1985
169.イネのグラッシースタント病、ラギッドスタント病の防除に関する研究(60年9月) 1985
170.動物性飼料並びに微生物飼料の安全性評価手法の開発(60年11月) 1985
 
171.農林水産廃棄物の活用による飼料等の開発に関する研究(60年11月) 1985
172.果樹等における生理障害の解明と対策技術の確立(60年11月) 1985
173.原蚕種の栄養生理機構の解明(60年11月) 1985
174.牛白血病の診断及び予防技術の開発(61年3月) 1986
175.飼料栄養価測定法における新方式の開発に関する研究(61年3月) 1986
176.日本農業の構造と展開方向(61年3月) 1986
177.東北北部における機械移植水稲の耐冷安定化技術の確立に関する研究(61年3月) 1986
178.卵殻質の遺伝的特性の解明に基づく鶏の選抜技術の確立(61年12月) 1986
179.栄養繁殖性木本植物等の育種材料新同定技術の開発(61年12月) 1986
180.マツ枯損防止に関する新防除技術開発のための発病機構の解明(62年1月) 1987
 
181.農業動物における内分泌に関する作用機序の解明(62年3月) 1987
182.ヤマセ常襲地域における農作物の安定生産技術の体系化(62年3月) 1987
183.地域農業再編のための計画方法の確立(62年4月) 1987
184.耕地生態系における水質保全に関する研究(62年4月) 1987
185.環境変化に対応した海岸林の環境保全機能の維持強化技術の確立に関する研究(62年4月) 1987
186.水稲いもち病抵抗性の向上と安定化技術の確立(62年4月) 1987
187.茶の香気成分の生成機構の解明と香気向上技術の開発(62年4月) 1987
188.家畜用生物学的製剤の品質向上及び安全性確保技術の確立(62年4月) 1987
189.生物学的手法による病害虫新防除技術の開発に関する総合研究(62年4月) 1987
190.土壌管理指針策定のための精密土壌図の作成・利用法の開発(62年7月) 1987
 
191.沿岸漁船の操業効率の向上のための最適システム化(62年7月) 1987
192.山地傾斜地における草地畜産管理システムの確立に関する総合研究(62年10月) 1987
193.食肉の理化学的特性による品質評価基準の確立(62年11月) 1987
194.食品の非破壊評価法の確立及び装置の開発に関する研究(62年11月) 1987
195.施設栽培における石油節減のための緊急対応技術(62年12月) 1987
196.土壌―植物―家畜系における微量元素の動態解明に関する研究(63年2月) 1988
197.培地管理及び接木栽培技術の確立による施設野菜・花きの生産向上(63年2月) 1988
198.わい性台木に利用による果樹のわい化栽培技術の開発(63年2月) 1988
199.露地野菜・花きの収穫調整技術の開発(63年2月) 1988
200.乳肉複合及び繁殖肥育一貫経営確立に関する総合研究(63年3月) 1988
201.ミナミキイロアザミウマの防除に関する研究(63年3月) 1988
202.牧草類の成分分画による有効利用技術の開発(63年3月) 1988
203.加工食品に適した新保存技術の開発(63年3月) 1988
204.中山間マサ土地帯における合理的土地利用技術の確立(63年3月) 1988
205.豚の栄養要求量の精密化による効率的飼料給与に関する研究(63年3月) 1988
206.ミズナラ等主要広葉樹の用材林育成技術の開発(63年3月) 1988
207.農業用フィルダムの安全性向上技術の開発(63年3月) 1988
208.西日本における転換柑橘類果実の需要拡大のための加工法の開発(63年6月) 1988
209.東北・道東海域における暖水漁場の短期予測技術に関する研究(63年12月) 1988
210.業務用野菜の生産及び一次加工技術の確立(63年12月) 1988
 
211.病原性低分子RNAの機能解明(63年12月) 1988
212.潮間帯周辺海域における浄化機能と生物生産に関する研究(63年12月) 1988
213.寒地酪農における高生産性草地の管理・利用技術の確立(元年1月) 1989
214.トマト黄化えそ病の防除に関する研究(元年1月) 1989
215.関東・東海集約畑作地帯における高収益安定生産技術の確立に関する研究(元年1月) 1989
216.大気汚染物質による農作物の生理・遺伝的影響に関する研究(元年1月) 1989
217.長距離移動性害虫の移動予知技術の開発(元年1月) 1989
218.森林食害発生機構の解明及び被害抑止技術に関する研究(元年2月) 1989
219.牧草類のエコタイプ利用による環境適応性導入方法の開発(元年2月) 1989
220.針葉樹造林木の単板積層加工利用技術の確立(元年2月) 1989
 
221.養殖魚類の飼養標準確立のための試験方法の開発(元年2月) 1989
222.新形質生糸と新規絹織物の開発(元年2月) 1989
223.多雪地農業における耐雪性生産技術の確立(元年3月) 1989
224.高生産性土地利用型営農主体の形成条件及び経営管理方式の解明(元年3月) 1989
225.四国地域傾斜地帯への野菜導入定着技術の確立(元年3月) 1989
226.果樹のウイルス病様症状の病原究明と診断法の確立(元年3月) 1989
227.施設園芸における湿度等最適制御システムの開発(元年3月) 1989
228.電磁波利用による食品の効率的加工・貯蔵技術の開発(元年3月) 1989
229.水稲直播栽培を中心とした先進的技術の開発(元年12月) 1989
230.南九州畑作地帯における和牛の自給飼料多給による一貫生産技術(元年12月) 1989
 
231.有機性汚泥の環境保全的評価及び農林業への利用に関する研究(元年12月) 1989
232.微生物の長期保存法に関する研究(元年12月) 1989
233.茶・桑葉の計画的生産のための再生長制御に関する研究(元年12月) 1989
234.土壌環境の変化に起因する稲作不安定化要因の解明と対策技術の開発(2年1月)  1990
235.細胞融合・核移植による新生物資源の開発(2年1月)  1990
236.気象要因に対する果実の発育異常の解明と制御技術の開発(2年1月)  1990
237.食品品質成分等に関する基礎的研究(2年1月)  1990
238.小型ピロプラズマ病の増殖機構の解明及び疾病予防に関する研究(2年2月)  1990
239.アレロパシーの解析と原因物質の固定・評価(2年2月)  1990
240.傾斜地における農業基盤整備のための技術開発(2年2月)  1990
 
241.草地を基盤とした2シーズン放牧方式による寒冷地型肉用牛生産技術の開発(2年3月)  1990
242.農林水産業のもつ国土資源と環境保全機能及びその維持増進に関する総合研究(2年3月)  1990
243.スギ・ヒノキ穿孔性害虫による加害・材質劣化機構の解明(2年3月)  1990
244.低位生産地帯のマツ枯損跡地におけるヒノキ人工材育成技術の確立(3年1月)  1991
245.動物遺伝資源の長期保存法に関する研究(3年1月)  1991
246.高速輸送体系に適合した四国集約型園芸のための技術開発の確立(3年1月)  1991
247.近畿・中国中山間地域における高品位野菜・果実生産と域内出荷管理技術の確立(3年1月)  1991
248.食生活及び食料需給の長期展望に関する研究(3年1月)  1991
249.大口径化に対応するパイプライン系の水理・構造特性の解明と設計手法の研究(3年2月)  1991
250.超多収作物の開発と栽培技術の確立(3年2月)  1991
251.果樹の根部寄生性病害抵抗性台木育成のための抵抗性検定法の確立(3年3月)  1991
252.病害虫の薬剤抵抗性獲得機作の解明と対抗技術の開発(3年3月)  1991
253.国産針葉樹中小径材の構造部材への新利用技術開発(3年3月)  1991
254.赤潮の発生予知技術の開発に関する研究(3年8月)  1991
255.スタブルマルチ耕法による寒地豆作の安定の多収技術の開発(3年8月)  1991
256.食品品質成分の分析・測定技術による食品の品質評価法の開発に関する研究(3年8月)  1991
257.家畜尿汚水中の窒素、りんの高能率・低コスト除去技術の開発に関する研究(3年9月)  1991
258.緑化植物の効率的な利用による市街地生活環境の保全に関する研究(3年9月)  1991
259.土壌蓄積りんの再生循環利用技術の開発(3年10月) 1991
260.シードペレットを利用した永年草地のリノベーション技術の開発(3年10月) 1991
 
261.親潮水域における海岸環境と餌料生物生産維持機構の解明(3年11月) 1991
262.有用天敵生物の機能向上と新害虫防除技術の開発(4年3月)  1992
263.農業環境系におけるダイオキシン等芳香族塩素化合物の分解促進技術の開発(4年3月)  1992
264.放牧牛のパイオテレメトリーシステムの開発に関する研究(4年3月)  1992
265.農業生産管理システム構築のための情報処理技術の開発(4年3月)  1992
266.絹新素材生産のための品質評価・管理技術の開発(4年3月)  1992
267.魚介類の雌性発生等による育種技術の開発(4年3月)  1992
268.積雪下の麦類及び牧草病害の発生予測・診断技術の確立と生態的防除技術の開発(4年3月)  1992
269.都市近郊樹林等森林の公益的機能の維持強化のための管理技術の開発(4年3月)  1992
270.植物遺伝資源の超低温保存技術に関する研究(4年3月)  1992
 
271.シロイチモジヨトウの防除に関する研究(4年3月)  1992
272.耕草地管理に基づく窒素・リンの発生負荷低減に関する研究(4年3月)  1992
273.産業構造再編段階における土地問題と農地政策の展開方向に関する研究(4年7月)  1992
274.根圏環境の動態解明と制御技術の開発(4年12月) 1992
275.水田利用高度化のための高品質・高収量畑作物の開発と高位安定生産技術の確立(4年12月) 1992
276.バイオナーサリーシステムの開発に関する研究(4年12月) 1992
277.農耕林地における地下水の水質変動機構の解明に関する研究(4年12月) 1992
278.組換え体の野外環境下での安全性評価手法の開発(4年12月) 1992
279.長期・低濃度広域大気汚染が主要農作物に及ぼす影響の解明と評価の開発に関する研究(5年3月)  1993
280.植物DNAの塩基配列解明に関する研究(5年3月)  1993
 
281.海産魚類による汚染部質の影響評価手法の確立に関する研究(5年3月)  1993
282.微生物利用土壌改良資材の効果判定技術の開発(5年3月)  1993
283.農林地のもつ多面的機能の評価に関する研究(5年8月)  1993
284.マージ土壌地帯における新規作物の導入・定着化技術の開発(5年8月)  1993
285.やませ霧の微気象特性と作物の障害発生機作の解明(5年8月)  1993
286.アワビ・カキ等の育種技術の開発(5年8月)  1993
287.核移植による家畜及び魚類の優良個体作出に関する研究(5年9月)  1993
288.ノトバイオート反すう動物作出技術の開発(5年10月) 1993
289.主要マメ科樹木等の生理機能の解明と育苗技術の開発に関する研究(5年10月) 1993
290.細菌性魚病迅速診断技術の開発(6年3月)  1994
 
291.組換え体の生態系導入のためのアセスメント手法の開発(6年10月) 1994
292.スギ・ヒノキ穿孔性害虫の生物的防除技術の開発(6年11月) 1994
293.食品成分の分子構造と機能の解明(6年11月) 1994
294.先端技術産業に係わる環境汚染物質の拡散予測とモニタリング手法の開発に関する研究(6年11月) 1994
295.昆虫機能実験系及び昆虫細胞培養系の開発(6年12月) 1994
296.木質系新素材による高強度・高耐久、環境調和型架構技術の開発(7年3月)  1995
297.湿原生態系保全のためのモニタリング手法及び農用地からの影響緩和方策の確立に関する研究(7年3月)  1995
298.高温による花きの生育障害機作の解明と対策技術の開発(7年3月)  1995
299.地域特性に対応した農村施設整備の評価手法の高度化(7年3月)  1995
300.体外受精による多子生産を基軸とした肥育もと牛の新生産技術の開発(7年3月)  1995
301.アカイカの高選択性漁獲技術の開発(7年9月)  1995
302.サイレージ調整用高機能乳酸発酵菌の作出と利用技術の開発(7年9月)  1995
303.中山間地域の水利施設等の設計・管理技術の高度化(7年12月) 1995
304.分子設計による高機能・新機能蛋白質作出技術の開発(8年1月)  1996
305.胚性幹細胞(ES細胞)の作出と応用に関する基礎研究(8年1月)  1996
306.緑資源の総合評価による最適配置計画手法の確立(8年3月)  1996
307.産肉特性の早期判定技術及び機能性粗飼料活用型給与技術の開発(8年3月)  1996
308.農林業における水保全・管理機能の高度化に関する総合研究(8年3月)  1996
309.木本性作物における幼若性(Juvenility)の解明とその制御技術の開発(8年12月) 1996
310.動物遺伝子の解析と利用技術の開発(8年12月) 1996
 
311.タバココナジラミの防除に関する研究(8年12月) 1996
312.有害赤潮の生態学的制御による被害防除技術の開発に関する研究(8年12月) 1996
313.中山間地域における農林業の環境保全機能の変動評価(9年3月)  1997
314.主要穀類の微量迅速品質評価法の開発と基準化に関する研究(9年3月)  1997
315.きのこ病害虫発生機構の解明と生態的防除技術の開発(9年3月)  1997
316.品質管理型林業のためのスギ黒心対策技術の開発(9年3月)  1997
317.磯焼けの発生機構の解明と予測技術の開発(9年3月)  1997
318.ポストハーベストフィジオロジーの解明による高品質野菜・果実の供給技術の開発(9年3月)  1997
319.野生鳥獣による農林水産物被害防止等を目的とした個体群管理手法及び防止技術に関する研究(9年3月)  1997
320.居住性向上のための木質系ハイブリッド部材に関する研究(9年10月) 1997
 
321.組換え体の高度利用のためのアセスメント手法の開発(9年10月) 1997
322.地域特性を踏まえた担い手の形成条件の解明と育成方策に関する研究(10年3月) 1998
323.中山間地域の活性化条件の解明に関する研究(10年3月) 1998
324.養殖魚ウイルス疾病のワクチン利用による予防・防除技術の開発(10年3月) 1998
325.厳寒環境下における作物のハードニング機構の解明(10年3月) 1998
326.強害帰化植物の蔓延防止技術の開発(10年3月) 1998
327.蚕の全齢人工飼料育技術の開発(10年3月) 1998
328.農林生態系利用による浅層地下水の水質浄化技術の開発に関する研究(10年11月) 1998
329.最近における野菜需給の変動要因の解明と将来予測(10年11月) 1998
330.環境ストレスの低減化による高品質乳生産技術の開発(10年11月) 1998
 
331.気象・作物・土壌解析による冷害予測手法の開発(11年1月) 1999
332.沿岸生物に及ぼす汚染物質の慢性影響評価手法の開発に関する研究(11年2月) 1999
333.畑作物の高収益・安定生産のための基盤技術の開発(11年2月) 1999
334.魚介類の初期生態解明のための種判別技術の開発(11年3月) 1999
335.人工針葉樹林における土壌劣化機構の解明(11年3月) 1999
336.南西諸島における海岸への土砂流出の発生機構の解明と防止技術技術に関する研究(11年3月) 1999
337.ヒノキ漏脂病の発現機構の解明と被害軽減技術の開発(11年3月) 1999
338.暖地複合農業における高生産性営農技術の開発(11年3月) 1999
339.農林水産生態系を利用した地球環境変動要因の制御技術の開発(11年3月) 1999
340.需要拡大のための新形質水田作物の開発(11年3月) 1999
 
341.環境調和型水田雑草制御技術の開発(11年3月) 1999
342.寒地土地利用型農業における環境保全型・高能率地域複合営農システムの確立(11年9月) 1999
343.高生産性・高品質牛肉生産技術を基幹とする地域複合営農システムの確立(11年9月) 1999
344.国際化に対応した農産物の消費構造変化の予測手法の開発(11年9月) 1999
345.家畜の生体防御機構解明のためのMHC純系ミニブタの開発(11年9月) 1999
346.傾斜地大規模カンキツ作における快適省力・高品質生産システムの開発(11年9月) 1999
347.プロテインリフォールディング手法の開発(12年1月) 2000
348.農業基幹施設整備のための地下探査技術の開発(12年1月) 2000
349.農林水産物の健康に寄与する機能の評価・活用技術の開発(12年1月) 2000
350.動植物における可動性遺伝子(トランスポゾン)の動態解明(12年1月) 2000
351.園芸作物の開花・結実過程における生理活性物質の動態加盟と制御技術の開発(12年1月) 2000
352.ミカンキイロアザミウマの防除に関する研究(12年3月) 2000
353.物質循環の高度化に基づく生態系調和型次世代農業システムの開発(12年3月) 2000
354.超省力水稲直播栽培技術を基幹とする寒冷地大規模生産システムの開発(12年3月) 2000
355.組換え体の実用化のための安全性確保に関する研究(12年3月) 2000
356.屠場油脂排水の浄化及び有機性廃棄物の処理利用に関する研究(12年3月) 2000
357.湖沼での有機物の動態解析手法の開発に関する研究(12年3月) 2000
358.渦鞭毛藻ラフィド藻等による新型赤潮の発生機構と出現予測技術の開発に関する研究(12年3月) 2000
359.希少野生生物の保護とその生息地としての湿地生態系の保全及びその周辺地域との調和的管理手法の開発に関する研究(12年3月) 2000
360.パルプ産業におけるダイオキシン等有機塩素化合物の生成機構の解明ならびに防止技術・除去無害化技術の開発に関する研究(12年3月) 2000
 
361.マメハモグリバエの防除に関する研究(12年10月) 2000
362.きのこ菌糸の変異判別及び予防技術の開発(12年10月) 2000
363.オオタバコガの防除に関する研究(13年3月) 2001
364.昆虫の機能利用と資源化に関する基礎研究(13年3月) 2001
365.穀粒の一粒判定技術の開発(13年3月) 2001
366.急性期反応物質による牛呼吸器病の早期診断技術の開発(13年3月) 2001
367.溜池の機能回復・機能向上技術の開発(13年3月) 2001
368.水田における省力・高付加価値露地野菜生産システムの確立(13年3月) 2001
369.中回遊型魚類の回帰特性の解明と資源管理技術の開発(13年3月) 2001
370.漁業資源量調査のためのマリノセンシング技術の開発(13年3月) 2001
 
371.イネ・ゲノムの効率的解析手法及び遺伝子分子地図の利用技術の開発(13年3月) 2001
372.中山間地域における地域資源の活用に関する総合研究(13年3月) 2001
373.新機能性木質系内装材料の開発(13年3月) 2001
374.アントシアニンの花色発現機能の解明(13年3月) 2001
375.小笠原森林生態系の修復・管理技術に関する研究(13年3月) 2001
376.バイオマイクロマシン開発のための基盤研究(13年3月) 2001
377.病原微生物の遺伝子解析と利用技術の開発(14年2月) 2002
378.WTO体制下における安定的食料供給システムの構築に関する研究(14年3月) 2002
379.環境保全のための総合モニタリング手法の開発(14年3月) 2002
380.亜熱帯地域での農地からの細粒赤土流出防止技術の確立と海洋生態系への影響解明に関する研究(14年3月) 2002
 
381.流出油が沿岸・沖合生態系に及ぼす中・長期的影響の解明(14年3月) 2002
382.フィルダム等の進行性破壊現象の解明(14年3月) 2002
383.農業政策評価及び農産物市場予測のための国際的計量経済モデルに関する研究(14年3月) 2002
384.米の流通・消費の多様化に対応した新食味評価手法の開発(14年3月) 2002
385.有用植物の水質浄化特性の解明による資源循環型水質浄化システムの開発に関する研究(14年3月) 2002
386.高精度観測衛星を利用した地球温暖化等に伴うアジアの食料生産変動の予測手法の高度化(14年3月) 2002
387.微生物の機能活用・増強による環境修復手法の開発(14年3月) 2002
388.家畜の脳・神経機能の解明と評価に関する基礎的研究(14年3月) 2002
389.ルーメン共生微生物研究(14年3月) 2002
390.動物ゲノム効率的解析手法及び有用遺伝子の利用技術の開発(14年3月) 2002
 
391.水田生態系におけるスクミリンゴガイの総合的管理技術の開発(14年3月) 2002
392.新形質付与のためのエンドファイトの機能解明(14年3月) 2002
393.種苗放流が生物多様性に与える影響に関する研究(14年3月) 2002
394.細胞生理機能の解明による果実の成熟制御技術の開発(14年12月) 2002
395.低温限界環境下における作物・微生物の代謝制御系の解明(14年12月) 2002
396.中山間地域における軟弱野菜の省力安定生産技術体系の確立(14年12月) 2002
397.麦新品種緊急開発プロジェクト(14年12月) 2002
―麦類の高品質・早生化のための新品種育成及び品質制御技術に関する緊急研究―
398.指標生物による有害物質海洋汚染の監視手法の高度化に関する研究(14年12月) 2002
399.魚介類の新興及び再興感染症の病害防除技術の開発(14年12月) 2002
400.ナラ類の集団枯損機構の解明と枯損防止技術の開発(14年12月) 2002
401.スイカ果実汚斑細菌病の防除技術の開発(14年12月) 2002
402.我が国周辺海域における漁業資源の変動予測技術の開発(14年12月) 2002
―環境変動が生物生産力と漁業資源に及ぼす影響の解明―
403.農村における多目的水利用の解明と最適利用技術の開発(14年12月) 2002
404.肉用牛からのメタン産生抑制技術の開発(14年12月) 2002
405.サルモネラ等に対する畜産物の生産段階における安全性確保技術の開発(14年12月) 2002
406.新規水田転作作物ケナフの栽培・収穫・調整技術等の開発(14年12月) 2002
407.暖地畑作地帯における環境保全的畑作物生産技術の確立(15年3月) 2003
408.有機性資源の循環的利用システムに関する研究(15年3月) 2003
409.集団茶園からの環境負荷窒素化合物の流出防止技術の開発に関する研究(15年3月) 2003
410.ダイオキシン類の野菜等農作物可食部への付着・吸収実態の解明(15年3月) 2003
 
411.繁殖技術の高度化に基づく新乳肉複合子牛生産技術の開発(15年3月) 2003
412.寒地の乾田播種早期湛水栽培を基幹とする大規模水稲生産技術の確立(15年3月) 2003
413.早期警戒システムを基幹とする冷害克服型営農技術の確立(15年3月) 2003
414.農林水産業及び農林水産物貿易と資源・環境に関する総合研究(15年3月) 2003
415.アンブレラ種であるオオタカを指標とした生物多様性モニタリング手法の開発に関する研究(15年12月) 2003
416.生物間相互作用ネットワークの動態解析に基づく孤立化した森林生態系の修復技術に関する研究(15年12月) 2003
417.外来魚コクチバスの生態学的研究及び繁殖抑制技術の開発(15年12月) 2003
418.規制項目等有害元素による地下水高濃度汚染実態解明と修復技術の開発に関する研究(15年12月) 2003
419.四万十川流域のおける環境保全型農林水産業による清流の保全に関する研究(15年12月) 2003
420.白神山地世界自然遺産地域の森林生態系保全のためのモニタリング手法の確立と外緑部の森林利用との調和を図るための森林環境管理法に関する研究(15年12月) 2003
 
421.湿原生態系及び生物多様性保全のための湿原環境の管理及び評価システムの開発に関する研究(16年1月) 2004
422.飼料由来消化管内生産物の家畜に対する影響と動態解明(16年1月) 2004
423.林産物貿易自由化が持続可能な森林経営に与える影響評価(16年1月) 2004
424.中山間地域等の農地基盤の適正管理のための情報管理分析システムの開発(16年2月) 2004
425.レタスの土壌伝染性病害発生抑制技術の開発(16年2月) 2004
426.水田農業の持続性・公益的機能の解明と環境調和型栽培管理技術の開発(16年2月) 2004

2.アイソトープ利用研究10年の成果 (研究成果 6、1961年3月)

目次

A.作物の品種改良に関する研究

1.放射性同位元素32Pによるイネの突然変異

2.X線による甘藷の突然変異

3.稲乾燥種子に対する熱中性子及びX線照射の影響

4.32Pによるイネの短稈突然変異

B.土壌肥料に関する研究

I.土壌燐の研究

1.湛水状態土壌に添加せる燐酸の行動追跡――放射性燐32Pを用いた予備的実験

2.土壌に吸収された燐酸イオンの交換性について

3.大麦による土壌燐及び肥料燐の吸収――放射性元素による追跡法を用いた一研究

4.土壌燐酸の形態分類に関する研究

5.土壌に添加せられた燐酸の形態転移

II.窒素の施肥法の研究

1.重窒素を利用せる水田土壌中の窒素の行動に関する研究

2.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、安定同位元素利用法の研究、A.重窒素の化学的予措の研究

3.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、安定同位元素利用法の研究、B.安定同位元素15Nの質量分析の研究

4.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、安定同位元素利用法の研究、C.安定同位元素の化学及び質量分析法の作物試験に於ける総合精度

5.水田土壌中における窒素の行動について、重窒素質量分析法の検討及び水稲ポット試験に於ける施肥窒素並びに地力窒素の行動

6.二毛作に於ける玉葱窒素の行動

7.玉葱作跡水稲に対する前作玉葱施肥窒素の行動

III.燐の施肥法の研究

1.起因を異にする燐酸の土壌中に於ける行動について、(第1報)火山灰性半湿田に於ける放射性追跡圃場試験

2.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、放射性同位元素32Pの利用法の研究、A.微量放射性同位元素32Pの分析計数法の研究

3.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、放射性同位元素32Pの利用法の研究、B.標識法の研究

4.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、32P過燐酸石灰を用いた水田の圃場試験

5.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、土壌の酸化還元系が水稲根の活力に及ぼす影響

6.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、長野水田に於ける燐酸の行動の研究

7.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、埼玉水田土壌に於ける燐酸の行動

8.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、玉葱に対する燐施肥法の研究

9.温州ミカンに対する燐酸質肥料の影響について、32Pを追跡子として用いた試験成績

IV.石灰施肥法の研究

1.施肥法改善に関する土壌肥料学的研究、石灰の行動に関する研究

V.作物栄養の研究

1.大麦幼植物に於ける燐の行動について

2.作物の養分吸収機構に関する研究、(1)小麦切断根によるSrの吸収

3.作物の養分吸収機構に関する研究、(2)小麦切断根によるCaの吸収

4.水稲の窒素代謝に及ぼす温度の影響

5.水稲の光合成産物とそのゆくえに関する研究、(1)登熟期における光合成産物の形態と移行について

6.水稲の光合成産物とそのゆくえに関する研究、(2)茎葉中に蓄積された14C-炭水化物の種実への移行について

7.水稲の光合成産物とそのゆくえに関する研究、(3)水稲の発芽に伴なう種子貯蔵養分のゆくえ

VI.その他

1.放射線照射に伴なう土壌の理化学性の変化に関する研究

2.植物体マクロ・オートラジオグラフィーにおける適性露出時間の予測性とその植物栄養実験への応用

VII.汚染調査の研究

1.第5福龍丸の原水爆汚染はえ縄の灰の放射性物質について

2.土壌及び農作物中における90Srの集積

3.土壌及び農作物中の放射性ストロンチウムの集積、III. 1959年度

C.植物病理・昆虫・農薬に関する研究

1.大豆の燐酸代謝に及ぼす2,4-D及びCMUの影響

2.甘藷紫紋羽病感染組織における燐酸化合物の行動と呼吸との関係

3.昆虫の燐酸代謝と殺虫剤の影響、殺虫剤の作用に関する生化学的研究

4.ニカメイガ幼虫でのチロシンの生合成

5.BHC−1−14Cの合成並びに各異性体の分離(BHCの作用に関する研究 I )

6.γ−BHCの植物体内への浸透移行について(BHCの作用に関する研究 II)

7.γ−BHCの残効と効力持続剤 chlorinated terphenyl の効果(BHCの作用に関する研究 III)

8.生物体における35S標識 p-chlorophenyl p-chlorobenzenesulfonate の消長

D.農村生活に関する研究

1.農家食品のカルシウムに関する研究(第8報)味噌熟成による添加45CaCOの変化について

2.農家食品のカルシウムに関する研究(第9報)糠味噌漬に添加した45Caの漬物への滲透について

3.農家食品のカルシウムに関する研究(第10報)強化した各種45Ca塩の利用度について

4.35S標識フェニールカラシ油の蛔虫卵内への浸透、その1.標識薬剤の合成ならびに処理卵の分画について

5.ミクロ・ラジオ・オートグラフによる蛔虫卵内の薬剤浸透像

6.凝集法による土壌の核種吸着能について

7.生体内におけるカルシウムとストロンチウムの行動に関する研究

8.胎児中におけるカルシウムとストロンチウムの差別について

E.農業土木に関する研究

1.堰堤漏水に関する研究

2.アイソトープによる堰堤漏水調査の実例

3.アイソトープによるかんがい水量測定に関する研究

4.放射線測定による地下水探査並びに地下水量測定に関する研究

5.放射性同位元素による地下水の追跡について

F.畜産に関する研究

1952年(昭和27年)

1.産卵鶏におけるCa代謝、I.45Caの吸収、排泄および卵への移行

1953年(昭和28年)

2.産卵鶏におけるCa代謝、II.卵の形成時におけるCaの利用

3.いわゆる骨軟症家兎の燐代謝について

4.鶏卵における含燐物質の蓄積経過について

1954年(昭和29年)

5.孵卵中における鶏卵カルシウムの動き

6.鶏卵のふ化中に卵殻カルシウムはどう利用されるか

7.穀類偏重飼育がラッテの骨のカルシウム代謝の及ぼす影響について

1955年(昭和30年)

8.牛乳の放射能について

9.ビキニの灰による畜産物の汚染、I.乳の汚染

10.ビキニの灰による畜産物の汚染、II.鶏卵

11.ニワトリの換羽時における131I摂取率による甲状腺機能の検討

1956年(昭和31年)

12.131I-uptakeにより検索した鶏の甲状腺機能の季節的消長について

13.ランソン桿虫の経皮感染後のおける体内移行について

14.家畜のいわゆる骨軟症のカルシウムおよび燐酸代謝に関する研究

15.産卵鶏における15Nアンモニア態窒素の動き

16.産卵鶏の換羽の機構に関する研究

17.オート・ラジオグラフによる卵黄中32Pの蓄積

18.土壌有機物の無機化に及ぼす添加有機物の影響について

1957年(昭和32年)

19.鶏の換羽と甲状腺、性腺の関係

20.鶏の換羽機構

21.鶏の換羽機構の研究、Enheptinの卵巣及び甲状腺機能への影響

1958年(昭和33年)

22.90Srが鶏胚の発育に及ぼす影響について

23.換羽鶏および産卵鶏の脳下垂体前葉における甲状腺刺戟ホルモン含有量について

24.産卵鶏のCa代謝に対する副甲状腺抽出物の作用の検討

25.鶏卵に移行する原子灰中の放射性元素について

26.鶏精子の32P摂取率について

27.32Pによる血清ビテリンとリポ・ビテリンの差異に関する免疫化学的研究

28.雌鶏の換羽の機構、とくに甲状腺と卵巣との関連について

1959年(昭和34年)

29.産卵鶏における燐酸代謝

30.産卵鶏における燐酸代謝の特色、I.肝臓ならびに血清、血漿中における32Pの動き

31.産卵鶏における燐酸代謝の特色、II.In vitroにおける肝臓中の32P分布

32.乳腺機能低下がミルクへの32P組入れに及ぼす影響について

33.産卵鶏の餌に燐やカルシウムが不足する際のこれら塩類代謝について

34.鶏胚の卵白35SOの利用

35.鶏の卵黄蓄積に関する研究、産卵鶏における血清燐化合物の生理学的半減期ならびに卵黄への蓄積

36.家鶏のin vivoにおける甲状腺131I摂取率測定法について

37.交配様式の相違が鶏の甲状腺機能に及ぼす影響に関する研究

1960年(昭和35年)

38.産卵鶏における核酸代謝の特色

39.鶏卵中の131I蓄積について

40.鶏の血清と卵黄に関する電気泳動ならびに血清学的研究

3.アイソトープ利用研究の成果 (研究成果 10、1962年10月)

目次

 序

農事試験場

A 土壌肥料に関する研究

I 燐の施肥法の研究

1 関東火山灰土壌の改良並びに合理的施肥法に関する研究(物料添加による土壌改良試験)

2 燐酸質肥料の利用率向上に関する試験(既耕地及び開墾地における施肥燐の行動)

3 畑深耕に関する試験

II 植物病理・昆虫・農薬に関する研究

1 稲ウイルス病の発生機構に関する研究

B 畜産に関する研究

1 飼料蛋白質の家畜による利用効率に関する研究

茶業試験場

A 土壌肥料に関する研究

I リン酸の施肥法の研究

1 茶園土壌における燐酸の行動に関する研究

2 茶樹による燐酸の吸収に関する研究(Pを追跡子として用いた実験)

II 硫黄の施肥法の研究

1 茶樹による硫黄の吸収に関する研究(35Sを追跡子として用いた実験)

B 作物の品種改良に関する研究

1 32Pの内部照射による茶の突然変異誘発

北海道農業試験場

A 土壌肥料に関する研究

I 燐の施肥法の研究

1 北海道の主要土壌の燐酸肥効試験

2 酸性土壌における燐酸肥料の残効に関する予備実験

II 作物栄養の研究

1 水稲冷害に関する研究(穂孕期の低温処理が養分の転流に及ぼす影響

B 畜産に関する研究

1 寒地における乳牛の泌乳、繁殖に関する研究(乳牛の泌乳能力と甲状腺機能との関係)

2 乳脂生成における低級脂肪酸の利用に関する研究

東海近畿農業試験場

A 土壌肥料に関する研究

I 燐の施肥法の研究

1 土壌の燐酸含量の相違が肥料燐酸の作物による吸収利用に及ぼす影響について(そのI)

2 同上(そのII)

3 作物に吸収されたアルミニウムが燐酸の体内移行に及ぼす影響について

4 老朽化水田土壌における燐酸の行動

5 老朽化水田土壌における水稲生育各期の燐酸吸収の様相

6 施用燐酸の移動性と土壌に吸収された燐酸の交換性について

7 水稲根の活力と培地の環境条件との関係に関する研究

II 石灰の施肥法の研究

1 畑土壌中における石灰の溶脱について

九州農業試験場

A 土壌肥料に関する研究

I 燐の施肥法の研究

1 火山灰土壌における燐酸の有効度におよぼす土壌温度処理の影響

2 火山灰土壌の燐酸固定に及ぼす地温の影響

II 石灰の施肥法の研究

1 石灰の土壌中における移行について

2 施肥来歴の異なる土壌よりの石灰溶脱の難易

III 植物病理・昆虫・農薬に関する研究

1 稲萎縮病の生態及び防除に関する研究(稲萎縮病の伝染に関する研究)

2 園芸作物ウイルス病の生態及び防除に関する研究(アブラムシによる大根モザイクウイルスの伝染に関する研究)

蚕糸試験場

A 絹蛋白質の生成と蚕の生理に関する研究

1 絹糸蛋白質構成アミノ酸の蚕体における生成経路

2 食下桑葉と絹糸生成部位との関係

3 家蚕における蛋白質代謝(14Cグリシンの蚕体へのとりこみ)

4 家蚕後部糸腺のin vitroにおけるフイブロイン合成

5 家蚕脂肪組織における蛋白質代謝(本文省略)

6 家蚕の中腸における燐酸化合物(本文省略)

B 桑圓土壌に関する研究

1 土壌のオートラジオグラフィについて

2 土壌の構造と燐酸の移動

3 土壌中の燐酸塩の交換反応について(本文省略)

4 難溶性リン酸塩の土壌中における溶解拡散現象について(本文省略)

C 桑に対する燐酸施肥法の研究

1 土壌中における燐酸の行動と桑によるその吸収

2 32Pによる燐酸肥料の吸収率の測定に関する研究

3 沖積土桑園における燐酸施肥方法の研究

4 過燐酸石灰の施肥方法と土壌中における燐酸の移動(本文省略)

5 放射性燐(32P)を用いた圃場試験における被曝線量について(本文省略)

D 桑の養分代謝に関する研究

1 落葉期中における桑の燐酸吸収

2 桑の養分転移通略について

3 養分転移よりみた桑地上部と地下部との関係

4 COの経根的吸収

5 14C標識尿素による尿素の葉面吸収利用機構の研究

6 燐酸の葉面吸収ならびに樹体内転移

7 放射性燐32Pの測定法について(本文省略)

E 桑の品種改良方法の研究

1 桑技条のγ線照射に対する感受性

2 桑の挿木交雑法における放射線照射の影響に関する研究

3 桑技条のγ線照射障害におよぼす気体組成の影響

4 γ線照射によって桑苗に現われた各種の変異について

5 桑種子のγ線照射に対する感受性(本文省略)

6 桑における放射線障害の組織学的研究(本文省略)

7 32Pが桑樹の花粉母細胞に及ぼす影響(本文省略)

F 蚕の品種改良方法の研究

1 家畜にγ線(60Co)を照射した場合の障害ならびに累代照射の遺伝的影響

2 γ線(60Co)照射における一時照射と分割照射との比較ならびに照射中止後の回復作用(世代ごと)について

3 蚕におけるγ線(60Co)障害の品種間ならびに原種、交雑F,F間の感受性の差異

4 蚕卵にγ線を照射した場合における照射時期と障害との関係(本文省略)

5 照射後の保護温度と放射線障害との関係(本文省略)

G その他

1 60Co―γ線による生繭の殺蛹について

2 絹糸への放射線グラフト重合(本文省略)

3 γ線照射室内外の線量分布について(本文省略)

4 放射性リン(32P)を用いた圃場試験における被曝線量について(本文省略)

5 放射性リン32Pの測定法について(本文省略)

家畜衛生試験場

1 ビキニ灰による中雛の放射能障害の実験的研究

2 家畜の放射能障害に関する研究

3 60Co投与が雛の生殖力に及ぼす影響と60Coの体内分布

4 鶏胚の発育に及ぼす放射線の影響に関する生化学的研究

5 山羊および鶏におけるSr−Caの差別

6 山羊・鶏のSr−Ca差別に及ぼすCaならびにSr投与の影響

7 山羊・鶏のSr−Ca差別に及ぼす種々塩類投与の影響

8 宿主細胞の燐酸代謝に及ぼすウイルス増殖の影響

9 純化したリボゾーム標品の物理化学的性質および14C−アミノ酸、取り込み能

10 sRNAからリボゾームのアミノ酸転移酵素の分離

11 sRNAとリボゾームの相互作用

12 伝貧馬の循環液量赤血球量の測定について

13 伝貧馬における51Cr標識赤血球の寿命および破壊場所の測定について

14 伝貧馬のFerrokineticsについて

15 伝貧馬の担鉄細胞起源に関する知見補遺

16 ラットにおける赤血球破壊について

17 ラットにおける血漿ヘモグロビンの臓器摂取について

18 γ線照射によるニューカッスル病ウイルスの変異に関する研究 ―ニューカッスル病ウイルスのγ線照射による不活化―

食糧研究所

1 メチルプロマイドに関する研究

2 ビタミンに及ぼすガンマ線の影響

3 イオン化放射線照射による貯穀害虫の殺虫および穀類に及ぼす影響

4 餅および澱粉に及ぼすガンマ線の影響

5 イオン化放射線照射による農産食品の貯蔵性の延長

林業試験場

1 R.I.による合成樹脂接着剤の合成とその接着性能について

2 林木の合理的施肥法に関する研究

3 リグニン、セルローズの生合成に関する研究

4 アイソトープによる木材の内部検査(木材を透過したCs137,Ir192のγ線エネルギー分布)

5 γ線照射による林木の人為突然変異に関する研究(致死線量の測定)

東海区水産研究所

1 放射性標織化合物による養魚餌料の効率向上に関する研究

2 二枚貝のビタミンB12代謝に関する研究

3 海産生物中の微量元素に対する放射化分析法の適用

4 γ線照射による水産食品含有油の変化

5 γ線による水産食品の保蔵に関する研究

6 γ線照射による寒天品質改良に関する研究

内海区水産研究所

産業廃水に関するトレーサー研究

真珠研究所

放射線による真珠の着色(黒真珠)に関する研究

 
論文の紹介:西アマゾン熱帯林の保全計画のための簡易植物インベントリーの検討

Rapid Tropical Forest Inventory: a Comparison of Techniques Based on Inventory Data from Western Amazonia

M.A. Higgins and K. Ruokolainen
Conservation Biology 18: 799-811 (2004)

農業環境技術研究所は,農業生態系における生物群集の構造と機能を明らかにして生態系機能を十分に発揮させるとともに,侵入・導入生物の生態系への影響を解明することによって,生態系のかく乱防止,生物多様性の保全など生物環境の安全を図っていくことを重要な目的の一つとしている。このため,農業生態系における生物環境の安全に関係する最新の文献情報を収集しているが,今回は、熱帯林の保全計画を立てるために必要な植物インベントリー(植物目録)を効率的かつ簡易に作成する手法を検討した論文を紹介する。農業生態系におけるインベントリーを作成する場合に、生物種が多数にのぼり作成が困難な時に、どのような簡易法があるのかについて考えるのに本論文は参考となると思われる。

要約

熱帯林の生態系保全計画のためには、植物インベントリー(ある場所に生育している植物の目録)が重要である。しかし、熱帯林には非常に多くの植物種が含まれるため、完全な植物インベントリーの作成は困難である。その森林で最も高い樹木種だけを調査する簡略化法が一般に行われているが、それでもまだ調査には時間がかかっている。

著者らは、西アマゾンに適した簡易インベントリーの作成方法を明らかにするため、体系的な検討を行った。これまで用いられてきた簡略化手法は、(1) 特定の樹径区分の樹木のみを調査する、(2) 特定の分類群のみを調査する、(3) 種ではなく属または科のレベルで樹木を分類する、(4) 各分類群が出現したかどうかだけを記録する、の4つに分けられる。著者らは、ペルーのイキトス周辺の9つの地区において、これらの4つの手法とその組合せを使って、300通り以上の簡易インベントリーを作成し、それらを評価した。

これらの簡易インベントリーの評価は、「完全インベントリー」との比較によって行なった。「完全インベントリー」は、各地区の4か所に設定した20m×20mの調査区における、樹径2.5cm以上の樹木の種名と本数のリストであり、全体で69科、259属、1190種、3970個体からなる。簡易インベントリーの評価は、完全インベントリーと簡易インベントリーとによって表わされた各地区の植物相の違いの相関係数、各地区での調査樹木数の平均、調査した分類群の総数、調査対象とした樹木の高さによって行った。簡易インベントリーは、完全インベントリーとの相関が高いほど双方の植物相のパターンの類似性をよく表している。調査に必要な樹木数と分類群数が少ないほど、また高木の割合が低いほど、作成が容易である。

各分類群の出現の有無によるインベントリーは、一般的に、他の簡略化法を使うかどうかによらず、個体数によるインベントリーと同等であった。

属レベルの分類によるインベントリーでは、完全インベントリーの植物相の変動の80%が把握でき、分類群の数は20%に減少したものの、調査する樹木の本数は減らなかった。対象とする樹木の樹径を限定し、種または属で分類したインベントリーでは、わずかな本数と分類群によって完全インベントリーの変動の多くを表せたが、効率の面では無作為サンプリングと同程度であった。

調査対象を特定の分類群に限定する方法は、無作為サンプリングや他の簡略化法によるインベントリーより効率がよく、調査本数と分類群数は、樹径を限定する方法の5分の1、完全インベントリーの20分の1であった。西アマゾンにおける生物学的調査や保全計画のためには、対象分類群を限定した簡易インベントリーが最適の調査法であると考えられた。

 
資料の紹介:有機食品と有機農業のための欧州行動計画
−その2−

欧州委員会は、農相理事会の要請を受け、2004年6月に「有機食品と有機農業のための欧州行動計画」と題する欧州委員会スタッフによる討議用資料を作成した (http://ec.europa.eu/agriculture/organic/documents/eu-policy/european-action-plan/organic-action-plan-2004_en.pdf (リンク先を変更しました。2014年10月)) 。

この資料は2003年12月にEU理事会が採択した結論文書(2004/C 34/03)「有機食品および有機農業のための欧州行動計画に向けた基本方針」(http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/magazine/mgzn051.html#05110)に基づき、欧州行動計画を作成するために詳細な検討を行った公開討議用の資料である。欧州委員会は、この行動計画の正式な採択に向けて、今後さらに検討を行うことになる。

この資料は、有機農業を農業環境問題解決の有力な農法の一つに位置づけ、有機農業の発展に向けて、さまざまな側面から検討を行い、今後、EUにおいて、どのような政策や関連法規が必要であるかが記述されており、我が国の有機農業に携わる行政者や研究者の参考になると思われる。今回は、この資料の後半部分を仮訳したので、紹介する(前半部分は「情報:農業と環境」第54号に掲載)。

原文中の脚注は番号(1)2))を付けて、巻末に掲載した。原文の引用文献は省略したので、上記のアドレスにアクセスしていただきたい。また本文中の用語について、参考になると思われる資料をウェブサイトから検索し、番号(*1*2、・・・)を付けて巻末に掲載したので、参照していただきたい。

EC委員会   
2004年6月10日、ブリュッセル  
SEC(2004) 739   

有機食品と有機農業のための欧州行動計画

欧州委員会スタッフ討議用資料

欧州委員会からの論議用文書(COM(2004)415 final)の附則

目次

1. 緒言

1.1. 背景

1.2. 有機農業政策の枠組み

1.3. 有機農業の効果

1.4. 有機農業政策に対する包括的基本理念

2. 有機農業の発展

2.1. 生産

2.2. 市場

3. 有機食品市場

3.1. 有機農産物についての消費者の認識

3.2. 市場経済メカニズム

3.3. 情報主導の需要

3.4. 基準間の違いによる市場問題

3.5. 販売活動の手段としての有機ロゴ

3.6. 需要と供給の監視と分析

4. 公共政策と有機農業

4.1. 共通農業政策の枠組みにおける有機農業

4.2. 農村開発

4.3. 研究

5. 基準と検査−品質保証

5.1. 現行の法的枠組み

5.2. 規制の考え方

5.3. 有機生産基準の範囲

5.4. 基準を設定するための手段の改善

5.5. 遺伝子組換え生物(GMO)

5.6. 検査システム

5.7. 輸入

5.8. 輸出

附則:有機農業を支援することが可能な欧州共同体措置のリスト

5. 基準と検査−品質保証

十分に詳しく説明された生産システムがより高い価格の農産品に結びつくという有機農業の特質のために、有機農業は合意された生産基準の原則と、生産チェーン全体にわたって信頼の高い規制がなければ、決して存続しない。有機食品に対する消費者の信頼は、この2つの要素によって築きあげられている。

5.1. 現行の法的枠組み

1991年に理事会規則(EEC)2092/91を採択するに当たって、理事会は有機生産であることを証明する農産物または食品の条件を詳細に定める欧州共同体の枠組みを設けた。この規則には主として、有機農産物の欧州域内の市場を規制することを目的に、ラベル表示の規則を定めているが、有機生産物の基準、検査および監督の条件も記述されている。

実際は、すべての農産物、主要な食料生産および食品加工のすべての面を扱うので、この規則の適用範囲は非常に広い。この規則(regulation*1)を作成した1991年においては、その大部分が、既存の民間の生産規則(rule*1)を考慮に入れた。その当時、国内法を開発した加盟国は少なかった。

最初の規則は比較的短く、農作物生産のみを取り扱ってきたが、家畜生産を比較的詳細なやり方で取り扱うために、この規則は1999年にかなり拡張された。この詳細な取り組みが行われたのは、EU全体を通じて家畜生産システムが大きく異なることと、既存の民間の規則の合意がなかったことによると考えられる。

理事会規則であれば、この法律はすべての加盟国に直接に適用可能である。しかしならが、場合によっては、加盟国に自由がいくらか残されている。これは有機畜産物における添加物と加工補助材の使用による場合であるが、そのための一致した規則はまだ開発中である。また、おもに家畜生産分野では、技術的な条件による場合もいくつかある。

ほとんどの加盟国において、この規則が民間の基準および関連した民間のシールやロゴをまったく変えなかったことが事情を複雑にしている要素の一つである。これらの事業に中には、その基礎として、この規則を使用するものもあれば、追加的な条件として事業者にもっと厳しい、あるいはより詳細な義務を付けているものもある。

5.2. 規制の考え方

この規則は「有機」と表示できるものとできないものの範囲を明確に示しているが、有機農業の基本原則は明確に定められていない。

有機農業の目的と基本原則の適切な定義があれば、有機農産物のラベル表示を規定するだけでなく、生産方法の基本原則の意味が明確になるので、この規則は強化されるであろう。基本原則が定義されと、透明性*2,*3と消費者の信頼が与えられると思われ、しかも行政の事務処理が明確になるであろう。同時に、基本原則の目的を達成する手段を定義するのではなく、措置の目的を定義することによって、柔軟性がもたらされ、これによって、これらの目的を達成するために現地のベストプラクティス*4,*5に基づく地域的な解決が可能になる。このことは、この規則のいくつかの箇所において、細部の部分を減らす手段になるであろう。同様に、このことは基準をさらに一致させることにつながるであろう。

さらに、有機農業の基本原則を明確に定義することは、気候的に、地域的に農業の条件が非常に異なっていることを考慮するために、本来、必要な第三国*6の生産基準および同等性(equivalency)*7を決定することにも役に立つであろう。

結局、このことは、システムの理解がさらに容易になり、それによって消費者の信頼を高めることにつながるであろう。

行動8

有機農業の基本原則を定義することによって、規則をさらに透明にする。

多くの局面で、この規則は進化論的アプローチに従って進展し、有機農業の段階的な発展を助長してきた。1991年における有機農業者はごく少数派であったので、種子、加工品中の原料、飼料、若齢家畜など、有機の質に必要なすべての要素を認定することが不可能であった。このために、この法律は、特定の非有機的な要素の使用を許可するが、同時に、その使用を制限することを試み、しかも有機分野が発達して、その制限を達成することができたとき、これらの許容量をある期間にわたってさらに減らすことを想定していた。これは、多くの場合、非常に難しい作業であることがわかった。加盟国間で有機農業の発展が大きく異なり、この違いがすべての加盟国の許容量について、適切な率で削減することについて同意を得ることを非常に困難にした。

進化論的アプローチの適用として、有機家畜生産に関する規則は、有機家畜生産に変更する目的で、農場の非有機家畜を使用するために、非有機飼料を20%まで使用することができるなど、移行的な規則を1999年の採択時にいくつか含めた。これらの移行的な規則は、EUのあらゆる地域において有機農業分野の発展を促進した。場合によっては、この移行期間は2003年に終了したが、その他の場合には、2005年もしくは2010年まで続くことになる。

欧州委員会は、有機農業の完全性*8,*9を維持するために、移行期間を原則として、延長すべきでないと考える。

行動9

基準を強化し、しかも移行期間の終了予定日を守ることによって、有機農業の完全性を確保する。

5.3. 有機生産基準の範囲

この規則は、現状ではワイン、魚および他の水産養殖産品を除く、すべての農産物と食品にあてはまる。

当面、規則の範囲からワイン(醸造過程)を除外する。有機ブドウで作ったワインは、これまでは有機ワインとして販売するのではなく、有機ブドウで作られたワインとしてだけの販売であった。これは、このようなワインを購入する消費者がワイン醸造過程で使われてきた添加物に関して誤解されるおそれがあることを暗に示している。有機の原則を遵守することを配慮したそのようなワインの識別をさらに向上させ、醸造基準を一致させることを生産者および消費者から要求されている。

家畜生産については、飼育規則を簡素化し、一致させることが必要であり、またこれに具体的に関連する範囲内で動物福祉の基準をさらに改善する目的から、動物福祉に及ぼす有機農業の影響を評価する必要がある。畜産物の加工のために許可される添加物と加工助剤のリストを設けるために着手した仕事を完成させる必要がある。養殖魚と他の水産養殖産品を欧州共同体の有機生産規則につけ加えるべきであるという要請も最近、行われた。

将来をさらに見通すと、有機農業における動物福祉の基準を発展させる必要がある。景観と自然の保護、生物多様性とエネルギー使用の条件、労働基準と公正取引の原則および食料品以外の農産物、たとえば繊維品、花、その他の装飾物など、新たな要素を包含するために基本原則をさらに広げる必要性もあるかもしれない。このような新たな要素を反映するときは、開発途上国が欧州共同体に有機農産物を輸出することが可能か否かを含めて、貿易への影響を考慮しなければならない。

行動10

次のことによって、有機農業の基準を完成させ、さらに一致させる:

畜産物の加工のために、許可する添加物および加工助剤のリストを確立すること;

有機ワイン用の個別の基準を設定すべきかどうか検討すること;

動物福祉に係わる基準を改善すること;

水産養殖のような他の分野まで、範囲を拡大する必要があるか否かを検討すること;

(エネルギー利用、生物多様性、景観など)環境に係わる基準を改善する必要があるか否かを検討すること。

5.4. 基準を設定するための手段の改善

現在、理事会または欧州委員会は、EU規則の第14条(加盟国の公的機関からの専門家からなる常設委員会)*10に基づき、考えられる手続きに従って、この規則を改正することができる。

新たな実体の評価(evaluation)*11,*12,*13と新たな生産分野の規則の開発は複雑で、時間のかかる作業である。その中には高度な専門性を必要するものもある。これらの実体を査定する必要がないように判定基準を修正し、完全なものにすべきである。

この仕事を合理化*14するには、欧州委員会の全部局とこれらの問題の常設委員会に調査、助言するために優れた意見を述べる独立の専門家パネルを設置するやり方があると考えられる。専門家パネルは科学者と他の専門家から構成されるべきである。

専門家パネルは、有機農業の原則と消費者の期待はもちろん、現在の欧州共同体政策の目的を考慮して、助言を提出すべきである。このパネルの任務および職権は欧州食品安全機関16)、*15,*16の職権に不利益を与えるものではない。

行動11

技術的助言を行う独立した専門家パネルを設置する。

5.5. 遺伝子組換え生物(GMO)

遺伝子組換え生物および/または遺伝子組換え生物に由来する製品は、(動物医薬品を除いて)有機農業に使用してはいけない17)

非GM農業システムの中に存在するGM作物を栽培、収穫、運搬、貯蔵および加工を通じて、完全に除去することができない。GMOの混入はおもに、種子夾(きょう)雑、他家受粉、自生種、ならびに収穫や貯蔵の作業に由来する。

2003年7月23日に、欧州委員会はGMOと慣行農業および有機農業との共存に関する指針の勧告を採択した18)、*17。この勧告は、GM作物と非組換え作物が偶然に混ざることを削減もしくは回避するために使用可能な方法の指示的目録はもとより、国家戦略およびベストプラクティス*18を開発するための一般原則および構成要素のリストも提示している。

勧告によれば、いかなる国の取り組みも、均衡性の一般原則*19に加え、次の原則に基づかなければならない:

・ 科学的な証拠に基づき、透明性のある方法で、すべての利害関係者と協力して開発すべきである;

・ あらゆる生産タイプの農業者の利害の間に公正なバランスが確保されなければならない;

・ GM食品、GM飼料およびGM種子については、法定のラベル表示閾値(thresholds*20)および純度規格を参照すべきである;

・ 混入リスクは作物ごとに非常に異なるので、作物別にすべきである;

・ 農場段階の管理手段と、隣接の農場間の協力を意図した手段を優先すべきである;

・ 農場段階の手段で共存を確保できないことが説明可能であれば、地域的手段を作物ごとに検討することができる;

・ 地域内に新たな生産タイプ、たとえばGMOを導入する期間中においては、それを導入する農業者は混入を規制するために必要な手段の実施に対して責任を持たなければならない。

この勧告では、また、現行の国内法がこのことに関して十分な機会が与えられているかどうかを見つけ出すために、民事責任諸法を調べることを加盟国に助言している。

欧州委員会は、GMの食品および飼料、そしてトレーサビリティーおよびラベル表示に関する欧州共同体法(規則(EC)1829/2003 19)および規則(EC)1830/2003 20))に最近の情勢変化を反映する規則を導入することが適切であると、考えている。このような規則は、消費者の混乱を避けるためにわかりやすく、簡潔でなければならない。

現行の法律のもとで、有機生産過程においてGMOを直接に使用しなかった場合であっても、先に述べたように、混入によって、有機農産物にラベル表示閾値(いきち)を超えるGMOが含まれるかもしれないという可能性は排除できない。したがって、この可能性を排除するために、GMOが含まれることを表示した農産物は、有機農産物として販売することができないという明確な条項を規則(EEC)2092/91の中に導入することを提案する。

同時に、GMOを含む可能性がある投入材、もしくはGMOで生産されてた投入材(飼料や添加物など)の使用に関する法律的対応状況を明確にするためには、規則(EEC)2092/91を改正する必要がある。この点で、非GM種子ロットの中にGM種子が偶発的に混入することについて、一般のラベル表示閾値が入念に検討されている最中であることを考慮すると、有機農業に使用する種子は、他の有機投入材料と別に扱われなければならない。

有機農業で使用する種子以外の投入材に対して、特別な(より厳しい)閾値を設けることは、有機生産者にそのような閾値を守らせるために、かなりの新たな負担が生まれる可能性がある。したがって、そのような農産物中のGM混入の水準が規則(EC)1829/2003および規則(EC)1830/2003に定める表示閾値を越える場合には、有機農業に使用すべきでないことを規則(EEC)2092/91で明確にする必要がある。このことは、有機農業で使用した(種子以外の)材料中にGMOの偶発的混入の許容閾値が一般の表示閾値と同等でなければならないことを指している。

勧告の2.2.3項は、種子に関して次のように述べている。「生産の際にGMOを使用しないことを有機農業規則に定める。したがって、GMOを含むと表示された材料は、種子を含めて使用できない。けれども、種子閾値より少ないGM種子が含まれている種子ロットは、使用することができる(このGMOの混入水準は表示する必要がないであろう)。有機農業規則は避けられないGMOの混入に対して特別の閾値を設定することは実際に可能であるが、その閾値は設定されていない。そのような特別の閾値がない場合は、一般の閾値を適用する。

種子用の一般閾値と同様に、有機農業で使用する種子に特別の閾値を設定する必要があるかどうか、そしてどの程度の水準にするかは、欧州委員会で今でも検討中であり、それを決定する問題は、今でも固まっていない。

行動12

次のことを明確に理事会規則(EEC)2092/91の条項に含める:

GMOを含むと表示される農産品は有機として表示できないこと;

有機農業で使用した(種子以外の)材料に対するGMOの偶発的混入の閾値は一般の表示閾値と同等であること。

有機農業で使用する種子に特別の閾値を設定する必要があるかどうか、そしてどの程度の水準にするかを決定する問題は、今でも欧州委員会で検討中である。

5.6. 検査システム

有機農業に関するEU規則は、有機農業に有効な検査システムの設置と管理を加盟国に義務づけている。規則には、この検査システムのための原則と最低限の要件をいくつか提示している。加盟国は、検査を実施するための公的検査機関および/または民間の検査機関*21を指定することができる。

検査システムは、4つの異なる業務分野から構成される:

1. 事業者(農業者、加工業者、その他)の検査(および認証21)。民間の検査機関および指定された公的検査機関は、事業者の検査を実施する。これらの検査の最低要件の詳細は、規則の附則IIIに定められている。

2. 検査機関の認定。民間の検査機関は欧州認定機関協力機構指針(EA指針)EN 45011*22の要件22)を満たさなければならないが、この基準に対する正式な認定を必要としない。加盟国は、この要件の履行を保証する責任がある。

3. 検査機関の監督。民間の検査機関の場合、加盟国はその機関を承認し、それらの検査業務を監督しなければならない。

4. 加盟国の検査システムの評価。欧州委員会は、1999年から2001年の間に、いくつかの加盟国で運営されている検査システムの初期評価(initial evaluation)*23、*24を実施した。

最近の検査システムはほとんどの場合、非常に効率的に機能している。得られた経験から、有機農業に関する規則の本文そのものの中にリスクに基づく検査法の原則を新しく導入することをはじめとして、検査要件に対する改正がすでにいくつか行われてきた。しかし、この4つの業務分野において、検査システムをより効率的にする余地がさらにある。

有機農業に関するEU規則に提示した個別要件のほか、有機食品生産は、2004年4月に理事会と議会が採択した公認の食品と飼料の規制に関する規則*25の中の一般の食品検査要件に従わなければならない23)。この規則は、公認の規制に責任をもつ所管官庁が守るべき規則を定めており、これらの規制組織の中での欧州委員会の任務を定めている。この規則は動物衛生と動物福祉、食品の品質とラベル表示を含む飼料および食品の法律が扱う業務すべてが対象になる。

5.6.1. 事業者についての検査

有機農業規則は大規模生産者と小規模生産者とを区別しないので、規模にかかわりなく同等の検査労力を義務づけている。検査機関は大規模な事業者の検査水準を高めることが自由にできるが、非常に小規模の事業者であっても、一定水準より下げることもできない。検査水準は平均的規模の生産者に対応させてあるので、小規模の生産者、もしくは悪質な生産者は不必要な検査になる可能性があるか、またはそれよりも悪質でリスクの高い生産者よりは、むしろリスクの低い生産者に財源を費やすことになるかもしれない。そのために、このリスクに基づく解析の後に、検査要件に関する実施規則を理論的に説明すること(rationalizing)*14よって、リスクに基づく法律ベースの解析が今回の導入にふさわしいものにするのがより無理がないと思われる。

先の不正行為事件は、生産者と同じ農産物の流通を扱っている取引業者とのクロス検査(cross-inspection)が非常に有効な手段であることを証明した。このような手段を検査要件の中にうまく組み入れるべきである。

行動13

不正行為に関して最も高いリスクを示す事業者を対象にしたリスクに基づく解析を導入し、また理事会規則(EEC)2092/91のもとでクロス検査を要求することによって、検査機関および公的機関の任務遂行能力を向上させる。

とくに、過失または不正行為が疑われる場合、サンプリングと分析は検査機関にとって、あるいは制定された保護規定の適切性を査定するために有効な手段である。したがって、法的に有効と認められる分析およびサンプリングの方法を開発し、かつ規定することが重要である。この分野の新計画は共同研究センター(JRC)によってすでに実施されている。

行動14

有機農業で使用可能なサンプリング法と分析法を開発するために共同研究センター(JRC)で実施中の作業を継続する。

不正行為のリスクを最小限にするためには、トレーサビリティーを向上させる新技術を、利用可能であれば、使用すべきである。欧州委員会は、このようなシステムの研究をすでに支援している。

土地の所在地とモニタリング用にCAP管理のために確立した土地区画識別システムは、トレーサビリティーを改善しうるシステムの一例である。

行動15

EU加盟国は、有機農業の土地の位置とモニタリング用にCAP管理のために確立した土地区画識別システムを使用することが可能か否かを研究すべきである。

過去の不正行為のいくつかの事例では、検査機関の異なる会社間で農産物が取引されたことが、不正行為を直ちに発見することを困難にした。検査機関と施行当局間の連携が不十分であると、施行を妨げることが明らかとなった。

これは、検査機関間の協力と意思疎通を改善し、しかも施行および不正行為を防止する際に検査機関と施行当局間の連携を強化することが必要であることを物語っている。

行動16

理事会規則(EEC)2092/91のもとで、検査機関間および検査機関と施行当局の間の連携を改善する。

5.6.2. 検査機関の認定

検査機関はEN45011基準で定めた要件を満たすための義務をさまざまなやり方で実施してきた。多くの加盟国は各国の監督事業の一環として、各国が自ら検査することを選択した。他の加盟国は、国の認定機関による正式な認定が必要である。有機農業の検査機関を対象にした民間の国際的認定プログラムがあり(IFOAM認定*26、*27、24))、検査機関の中にはこれによって認可されている機関もある。

このシステムをさらに整合性があり、費用効果のよいものにするには、他機関との間に、有機農業の検査機関(および公的機関)のための個別の認定要件に関する規則を規定することが伴う。有機の原則と事業を国際レベルでさらに一致させるためには、そのような個別のシステムが現行の国際認定システムの承認(もしくは、少なくとも構築すること)を妨げてはならない。

行動17

理事会規則(EEC)2092/91に基づく検査機関のための個別の認定システムを開発する。

5.6.3. 加盟国による検査機関の監督

加盟国は、検査機関の業務を監督しなければならない、また検査が具体的で効果的であるようにしなければならない。EU加盟国がこの監督をどのように実施すべきかについて、詳細な手続き要件はなく、また検査の質が異なると考えられる。加盟国は、この監督に関する報告書を委員会に毎年、提出することを求められる。検査の質を向上させるために、検査機関の透明性をさらに高めるべきである。

行動18

欧州委員会は、違反のタイプと件数の統計を含めた認可検査機関の監督に関する加盟国からの年次報告を公表する。

5.6.4. 加盟国の検査システムについての欧州委員会の評価

理事会規則(EEC)2092/91の施行後、欧州委員会の食品獣医局*28は、7つの加盟国が管理している検査システムの初期評価を行った。この評価は民間の検査機関もしくは公的検査機関の一部を査定*29することによる規制措置の実施はもちろん民間の検査機関の監督の両方を対象にする。この評価報告書は欧州委員会のウェブサイトで公表されている25)。これらの評価は、現行の検査システムの特性の相違を報告し、EUレベルはもちろん関係加盟国の両者に、検査と監督システムを改善するための勧告に終わっている。

5.7. 輸入

有機農産物の輸入が大幅に増加しており、そのかなりの割合が発展途上国から入ってきている。ほとんどの輸入農産物は、食品産業が供給する熱帯農産物であり、大部分はますます成長する有機加工製品の原料として用いられる。この大量の輸入は、目下、EUにおける市場の発展を高めており、それによってEUの生産者もまた利益を受けていると考えられる。効果的な輸入規則は、有機農業の考え方と信頼性の保護において同程度に重要であり、したがって公平なマーケティングの期待を他の国の輸出業者に提供しながら、EUの農業者と消費者の利益を保護する。

有機農産物を含む環境に優しい商品の国内市場と国際市場の創設と拡大のための市場ベースの構想を支援することが、持続可能な開発に関する2002年のヨハネスバーグ世界サミットの結論であった。

さらに、欧州委員会の「武器以外のすべて」という構想は、後開発途上国からの輸入を完全に自由化することであった。

理事会規則(EEC)2092/91の第11条は、第三国から輸入される有機農産物の同等性の制度*30、*31を定めている。その輸入農産物は、生産基準に従って生産され、欧州連合の有機生産に適用されるものと同等の検査の協定を守っていることが十分に証明されなければならない。

同等性の査定(assessment)*11,*12と判定について、現在、2つの異なったシステムが実行されている。まず、欧州委員会が作成したリストに掲載されている第三国*32で生産された有機農産品の場合、その農産物のみがEU域内で有機農産物として販売することができる(第11条1項)。次に、第1のシステムの適用を制限されている場合は、加盟国は一件一件慎重に、しかも輸入業者が行った申請に基づいて、EUにおいて輸入農産物の委託販売品を有機農産物として販売することを2005年12月31日まで認可することができる(第11条(6))。

2003年までに、欧州委員会は書類および現場での評価の結果、第11条(1)に従って、8つの第三国をリストに入れた26)。さらに9ヵ国の申請を査定している27)。残りの92の第三国で生産されている大多数の輸入有機農産物は、第2のシステムによって承認されている。このシステムのもとで毎年承認された輸入許可数は、1998年の599件から2002年の1248件に増加した。

得られた経験から、第1のシステムのおもな利点は、第三国の公的機関が責任を取る必要があり、しかも現地でこのような継続的な規制が最高の保証をもたらすことにある。このシステムは、また第三国の事業者にとって、わかりやすく、見当がつきやすい。マイナスの面としては、このシステムは公的監督システムがない第三国では、事業者が利用できず、しかもEUの段階でかなりの職員が必要である。

第2のシステムは、ほかのすべての第三国からの有機農産物に対して開かれているが、提案された計画は輸入業者だけですべきことである。加盟国は異なった手続きを発展させてきたため、このシステムは、完全には一致せず、しかも仕事がいくらか重複している。これは主として関係検査機関による申告とこれらの検査機関の第三者の認定に頼っている。このシステムは、加盟国レベルで相当の職員数を必要とし、かなりの行政上の負担を輸入業者に与える。

第2のシステムを調和させるための加盟国と委員会の共同の取り組みは、2001年に、義務づけられた独特の輸入証明書の発行、許可請求用の単一の申請書に関する指導書類、および発展途上国の小規模事業者用のグループ認証に関する指導書類に結びついた。

将来の同等性の制度は、現行のアセスメント・システムの経験に基づくべきであり、さまざまな気候や農業条件および発展途上国における有機農業の開発の段階を考慮して、それらの障害に取り組み、発展途上国からの輸入を促進すべきであり、とくに技術的評価を実施する認可機関を指定することによって、仕事の重複を回避し、民間部門の仕事とうまく統合すべきである。

EU域内市場のラベル表示に関しては、同等であると判定される輸入農産品のすべてがEUロゴにアクセスできなければならない。

行動19

現地の査定を含む同等性リストの中に第三国を入れるための努力を強化する。

有機農業に関する理事会規則(EEC)2092/91を改正し、輸入に対する現行の各国の特例を、この目的のためにEU指定の機関による技術的な同等性評価を利用した新たな恒久的システムに代える。これには、適切な協議の後、同等性リストに今まで掲載されてない第三国の事業が同等であるとして認められた検査機関に関する単一で恒久的なEUリストの開発を含むことができる。

第三国との同等性に関する定義は、各国のさまざまな気候や農業条件および有機農業の発展段階を考慮することであり、それを確保し、かつ継続する。

このシステムが施行されると、すべての輸入農産物にEUロゴの使用が与えられる。

有機農業が国際的に増大している状況において、現行の同等性の制度を評価する必要がある。EUが長期間、先導してきた間に、多くの国が有機農業にますます関心を持ち、法律を開発してきた。国際的な場面で、コーデックス委員会(FAO/WHO)*33、*34は国際的な指針を開発してきた。民間部門では、IFOAM(国際有機農業運動連盟)が、生産者と検査機関の基準を長年にわたって開発している。

透明性を高め、国際的な調和を促進するためには、主要な違いを明確にするために、EU規則とこれら2つの国際的基準間の詳細な比較を行うべきである。それで、これらの違いを小さくする戦略を開発しなければならない。

欧州委員会は、有機農業の規則および原則、同等性の多角的な概念を国際レベルで一致させる取り組みも支援する。このための主要な手段は、これまでのように、コーデックス委員会であるべきであり、そのためにEUはその努力を継続する。同等性の制度の基礎になる世界的な共通の基準として機能させるために、有機農業に関するコーデックス指針の役割を強化することが可能かどうかを調査することも意図している。

発展途上国からの有機農産物の取引を促進する措置をさらに検討する。

EUの開発政策のもとで、農業、取引または組織化された能力構築のより一般的な支援の中のさまざまな手段は、生産と同様にEUへの輸出取引要件の遵守に関して、有機農業を支える発展途上国の利用者によって再び注目されるであろう。これらの手段には、欧州発展資金のもとで国内と地域の配分、ALA28)もしくはMEDA 29)の規則、さまざまな分野別予算系列もしくはアフリカ・カリブ海・太平洋諸国のための投資機関または投資推進組織(Pro Invest) のような民間部門を支援する手段が含まれる。

行動20

有機農業に関するEU基準、コーデックス指針およびIFOAM基準の間の体系的な比較を確立する(行動2も参照)。

加盟国、第三国および民間部門と協同で、コーデックスの指針に基づいて同等性の多角的な概念について、世界的な一致と発展に向けた努力を強化する。

有機農業のために利用されている、より一般的な支援手段で提供される機会に関する情報を助長することによって、EUの開発政策のもとで発展途上国の能力構築*35,*36を支援する。

発展途上国からの有機農産物の取引を促進するためのさらなる措置を検討する30)

5.8. 輸出

有機農産物への消費者の関心は、EU以外の多くの国、とくにUSAや日本のような先進国で著しく高まっている。EUの輸出業者が拡大する国際市場に参入するためには、伝統的な強み、とくに、付加価値の高い食品に頼らなければならない。これらの市場へのアクセスを確保するためには、EUの生産基準と規制が世界中で認識されることが重要である。

行動21

欧州理事会からの交渉委任を獲得することによって、第三国におけるEUの有機農業基準および検査システムの認定を強化する。

同時に、欧州の有機農産物の販売キャンペーンのために現存する機会を利用することが重要である(行動1も参照)。

附則書:有機農業を支援することが可能な欧州共同体措置のリスト

生産、ラベル表示、および検査規則

有機農業の基準と規制措置に関する理事会規則(EEC)2092/91。

この規則は、有機農業手段の信頼性を保証し、作物と家畜の有機生産と有機農産物のラベル表示、加工およびマーケティングについての包括的枠組みへと発展した。この規則はEUへの有機農産物の輸入も定めている。

理事会規則(EC)1783/2003で改正された農村開発理事会規則(EC)1257/1999

・ 第1章農業事業体への投資に対する支援は、有機農業に向けた生産の転換および多角経営に必要な投資を対象にすることができる。

・ 第3章: 生産を質的に転換するために農業者が有機農業に転換することを容易にする 研修を支援する。研修の出版物も、これに役立てることができる(環境の保護、動物福祉など)。

・ 第6章: 環境保護、田園地域(農業環境)の維持、または動物福祉の向上のために計画された農業生産手段を支援する31)。公衆に環境サービスを提供している農業者は、適切な農業活動の範囲を超える農業者の業務のために負担したコストおよび失った収入が保証され、しかも取引費用をまかなう奨励金を含めることができる。

・ 第6a章食品品質計画に農業者が参加、およびこれらの計画の対象となる農産物の販売促進を支援する。

・ 第7章: 有機生産向けの農産物の 加工と販売活動を改善するための投資を支援する。有機農産物の支援において、すべての一連の手続き(filiere)が考えられる場合には、この措置を利用することが重要である。

・ 第9章: 農村地域の改造および開発の促進:優良な農産物の販売活動、または農業事業の多角経営(たとえば、有機農産物のための村の店の設置)は、有機農業をさらに促進する手段として利用可能である。

情報と促進

現在、さまざまな規則が有機農業の情報提供または普及促進のキャンペーンに関して、EUの一部負担措置の機会を提示している。

理事会規則(EC)No 2702/1999とNo2826/2000は、それぞれ第三国において、そして国際市場で、農業生産についてのEUレベルの包括的な情報と促進の政策に対する枠組みを規定している。この政策は、国/地域の公共機関および民間のグループもしくは企業によって管理された情報と促進の活動を補足、強化する。これらの規則のもとで支援される普及促進と情報提供の措置は、包括的なもの、すなわちある農産物もしくはある農産物類の属性および固有の品質、あるいは有機生産など、特定の農業生産体制に的を絞ったものでなければならない。これらの活動は、当該分野を代表する専門家の組織または専門家間の組織によって提案され、欧州共同体(50%)、関係加盟国(20%)、提案する組織(30%)によって共同出資される。

 農村開発の支援に関する理事会規則(EC)1257/1999の第24d条(上記参照)は、理事会規則2092/91で制定した有機農業体制を含む、欧州共同体もしくは各国の個別の食品品質計画のもとで指定した農産物および食品に関する情報と促進の事業を支援することを規定している。委員会規則(EC)817/2004には、必要な実施措置が含まれており、これらの新たな促進措置が理事会規則(EC)2702/1999と2826/2000で制定した包括的な促進体制を補足し、この2つの促進体制によって支援される措置との重複を排除するようにしている。

 理事会規則(EC)No 814/2000は、CAP32)に関連する情報と通信の措置に基づいて定める。これらの措置は、2つの形式をとる:

− 農業者または農村開発組織、消費者団体と環境保護団体、加盟国の公的機関、メディアもしくは大学によって提示された措置の間接的な支援;

− 委員会が提案した構想で実施される事業に対する直接的な経費。

有機農業の支援の中の欧州委員会の情報事業は、主として、農業者、利害関係組織および一般市民にこの分野の委員会の政策を知らせ、有機農業が必要とするものについての理解を発展させることである。

脚注

16) 「有機農業で使用する投入材の評価(Organic Inputs Evaluation)プロジェクト」*37(QLK5-CT-2002-02565)の協定研究活動の成果を、このパネルを設立するのための基礎に設定することができる。

17) 有機農業に関する理事会規則(EEC)No.2092/91の第6条。

18) 遺伝子組換え作物と慣行農業および有機農業との共存を確保するための国家戦略と、ベストプラクティスの開発についての指針に関する2003年7月23日の欧州委員会の勧告(欧州官報 L 189、2003年7月27日、36ページ)。

19) 遺伝子組換え食品および飼料に関する欧州議会と理事会の2003年9月22日の規則(EC)No 1829/2003 (欧州官報 L 268、2003年10月18日、1ページ)。

20) 遺伝子組換え生物のトレーサビリティーおよびラベル表示、遺伝子組換え生物から生産された食品および飼料のトレーサビリティーと、指令2001/18/ECを改正することに関する2003年9月22日の欧州議会および理事会の規則(EC)No1830/2003(欧州官報 L 268、2003年10月18日、24ページ)

21) 認証とは、検査組織が検査業務に基づいて、事業者が生産した農産物に有機のラベルを貼ってもよいことを表明するということを指している。EU規則の用語において、認証業務は、検査の一環である。

22) 製品認証システムを運営する機関のための一般要求事項。

23) 飼料と食品の法律、動物衛生と動物福祉の規則に従って、検証を確実にするために行う公認の規制に関する欧州議会および理事会の規則 No882/2004(欧州官報 L 165、2004年4月30日、1ページ)。

24) IOAS(国際有機認定サービス)によって管理される。

25) http://europa.eu.int/comm/food/fs/inspections/fnaoi/reports/organic_farming/index_en.html (対応するページが見つかりません。2010年6月)

26) アルゼンチン、オーストラリア、コスタリカ、チェコの共和国、ハンガリー、イスラエル、ニュージーランド、スイス。

27) チリ、コロンビア、ドミニカ共和国、グアテマラ、インド、日本、チュニジア、トルコ、アメリカ合衆国。

28) アジアおよびラテンアメリカとの欧州の開発協力の主要な財政的手段(1992年2月25日の理事会規則443/92)。

29) 欧州−地中海 パートナーシップの枠組みにおける経済的・社会的構造改革を伴う財政的技術的方策(MEDA)*38,*39に関する1996年7月23日の理事会規則(EC)No 1488/96 。

30) 貿易に対する技術的障害に関するWTOの合意の第12条に従って、加盟国はこの合意のために発展途上国のメンバーに格差とより有利な取り扱いを与えるべきである。

31) 欧州農業指導保証基金(EAGGF)による農村開発のための支援に関する理事会規則(EC)1257/1999を改正する2003年9月29日の理事会規則(EC)1783/2003によって動物福祉の基準がつけ加えられている。

32) 欧州官報 L 100、20.4.2000、7ページ。

参考文献

*1: http://www.web110.com/dictionary/chapt_law.html の規則の項を参照

*2: http://www.rieti.go.jp/users/economics-review/013.html

*3: http://www.jmcti.org/2000round/com/doha/wg/WT_WGTI_W_110.pdf (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*4: http://www.hdi-japan.com/hdi/glossary/word_en.asp?wd=best%20practice

*5: http://www.maff.go.jp/primaff/kenkyu/gaiyo/pdf/repo12.pdf (最新のURLに修正しました。2010年6月) の用語解説の項

*6: http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/507-2hangminenet.htm の「3.消費者情報の改善」の項を参照

*7: http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/heya/new_jas/organic/gaiyou.pdf (対応するページが見つかりません。2010年6月) の5ページを参照

*8: http://www.arpa-iso.com/sec_word/sa/cia.html (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*9: http://www.itc-japan.com/htdocs/mt/archives/cat_4.html (対応するページが見つかりません。2012年8月)

*10:http://europa.eu.int/eur-lex/en/consleg/pdf/1991/en_1991R2092_do_001.pdf (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*11:http://www.med.nihon-u.ac.jp/department/public_health/ebm/faq.html (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*12:http://www.jabee.org/OpenHomePage/q&a0204-0509.htm (対応するページが見つかりません。2014年5月) (「2. 日本技術者教育認定制度の求めるもの」を参照)

*13:http://www.ieice.org/jpn/jabee/siryo5.html

*14:http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/yamaguci/seminars/99/genbunkiso/siryo01.htm の(4)「イデオロギー」の基本的機能 の項

*15:http://www.euinjapan.jp/world/afs/f-policy/ (対応するページが見つかりません。2014年10月)

*16:http://lin.lin.go.jp/alic/week/2002/jan/516eu.htm (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*17:http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/magazine/mgzn044.html#04408

*18:http://www.i-strategy.co.jp/isweb/topics/yogo.html (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*19:http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/precautionary/eu/eu_com2000.html

*20:http://www.fsc.go.jp/yougoshu_fsc.pdf の4ページを参照

*21: http://www.jaclap.org/iso_03.html (対応するページが見つかりません。2012年8月) の「適合性評価機関とは」の項を参照

*22:http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/agrifood/organic/document/euorgcap.htm 2.7 監査(輸入品に関する監査を含む)の項を参照

*23:http://www.env.go.jp/chemi/communication/manual/rcman_yougo.pdf のリスク評価の項

*24:http://www.pref.gunma.jp/c/07/center/yougosyuu.htm (対応するページが見つかりません。2010年6月) のアセスメントの項

*25:http://www.fsai.ie/legislation/food/legislation_officialcontrol.asp (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*26:http://www.ioas.org/Japanese/IOAS_Jap_IAP%20&%20Trade.pdf (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*27:http://lumiere.sheena.to/~elica/axis/iform1.html (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*28:http://www.maff.go.jp/kaigai/2003/20030207eu44a.htm (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*29:http://www.med.nihon-u.ac.jp/department/public_health/ebm/faq.html (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*30:http://www5.cao.go.jp/otodb/japanese/mondai/subject/200200103.html (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*31:http://www.maff.go.jp/kaigai/2000/20000526eu08e.htm (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*32:http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/507-2hangminenet.htm

*33:http://www.aseed.org/agriculture/codex/about/about1.htm (対応するページが見つかりません。2010年6月)

*34:http://www.n-shokuei.jp/food_safety_information_shokuei2/food_hygienic/codex/sec01.html (最新のURLに修正しました。2010年6月)

*35:http://www.ghg.jp/words/alphabet_abc.html

*36:http://www.zenchu-ja.org/JAnewHP/ja-zenchu/wto/wtokanrenyougo/naiyo.htm (対応するページが見つかりません。2010年6月) のキャパシティ・ビルディング(capacity building)を参照

*37:http://www.organicinputs.org/

*38:http://www.meij.or.jp/members/kawaraban(all)/2004-04/20040430syria-hp.PDF (対応するページが見つかりません。2010年6月) の5ページを参照

*39:http://europa.eu.int/comm/europeaid/projects/med/foreword_en.htm (対応するページが見つかりません。2010年6月)

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