研究者情報 (国立研究開発法人農業環境技術研究所)
2015年4月現在
氏名
岡本 勝男 (おかもと かつお) OKAMOTO, Katsuo
所属・職名
生態系計測研究領域
上席研究員
現在の研究内容
2001年より農林水産省環境研究[食料変動予測]で,2002年より同[地球温暖化]で,2006年より同[コメ生産]で,環境変動が食料供給力に及ぼす影響予測手法の開発と,温暖化による応答を組み込んだ農業生産力の変動予測について研究した。
2001〜2007年には,CREST戦略的創造研究「人間活動を考慮した世界水循環水資源モデル」の小課題「水資源とアジアの農業生産」の中で,アジアにおける人口の増加,飼料用穀物需要増大に伴いアジアで耕地が増大するか,水需要はどこの地域で増大するか,人口の増加,家畜の増加に伴いアジアの物質循環はどう変化するかについて研究した。
2002〜2004年には,環境省地球環境総合推進費「流域の物質循環調査に基づいた酸性雨による生態系の酸性化および富栄養化の評価手法に関する研究」の小課題「植生−土壌プロセスに基づく流域スケールの物質循環モデルの開発」において,モデル入出力へのリモート・センシングとGISの利用について研究した。
2005年度から環境省地球環境総合推進費「酸性物質の負荷が東アジア集水域の生態系に与える影響の総合的評価に関する研究(FY2005-2007)」で,2008年度から同「東アジアにおける生態系の酸性化・窒素流出の集水域モデルによる予測に関する研究(FY2008-2010)」で,過去の土地利用・土地被覆変化によって,物質循環(主に,窒素と炭素の流れ)がどのように変化してきたかを研究した。
2009〜2013年には,科学研究費補助金基盤研究(S)「インド農村の長期変動に関する研究(FY2009-2013)」で,インドの農業活動に関わる社会経済データや統計資料,気候変動,地表変化,土地利用・土地被覆,水利用データの地理データベース化を行うとともに,衛星データと地理データを用いて農村・都市間の人口移動および水資源変動について研究した。
2010年〜2014年には,農林水産省プロジェクト研究「農林水産分野における地球温暖化対策のための緩和及び適応技術の開発」の小課題「全国スケールでの温暖化緩和ポテンシャルの評価」の中で、中空間分解能高時間分解能衛星データを用いて日本を中心とする極東アジアの農業的土地利用・土地被覆変化について研究している。
連絡先
kokamoto@affrc.go.jp
ホームページ
http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/kokamoto/Okamoto.html
ReaD 研究者情報
http://researchmap.jp/read0004464/
最近の業績(FY2010-2014年)
(原著論文)
- 69) 新藤純子・岡本勝男・川島博之, 2010, 経済発展に伴う食料生産量変化と環境負荷?中国とインドの比較. 現代インド研究, 1, 127-143.
- 70) 烏云娜・岡本勝男・川島博之, 2012, 中国内モンゴル自治区科爾沁(ホルチン)沙地の生態・社会環境と生業構造:奈曼旗(ナイマンキ)砂漠化地域における聞き取り調査報告. システム農学, 28(1), 29-45.
- 71) Yongfu Chen, Zhigang Wu, Katsuo Okamoto, Xinru Han, Guoying Ma, Hsiaoping Chien, and Jing Zhao, 2013, The impacts of Climate change on crops in China: A Ricardian analysis. Global and Planetary Change, 104, 61-74.
- 72) 岡本勝男, 2013, 時系列Landsatデータを用いた遠州灘海岸の変化評価. システム農学, 29(2), 81-86.
(総説)
(著書)
- 15) 井上吉雄・岡本勝男・石塚直樹・デイビッド スプレイグ・芝山道郎・岩崎亘典・坂本利弘・廉沢敏弘編, 2011, 農業と環境の空間情報技術利用ガイド―リモートセンシング・GIS・GPS利用のために―, (つくば:農業環境技術研究所), 171p.
- 16) 岡本勝男, 2011, I. リモートセンシング 2. リモートセンシングデータからの情報抽出と利用事例 2.3 衛星観測の方法と実際 (4)地方〜国スケール解析. 井上吉雄・岡本勝男・石塚直樹・デイビッド スプレイグ・芝山道郎・岩崎亘典・坂本利弘・廉沢敏弘編:農業と環境の空間情報技術利用ガイド―リモートセンシング・GIS・GPS利用のために―, (つくば:農業環境技術研究所), 73-75.
- 17) 岡本勝男, 2011, コラム(10)海外現地調査 自然保護区の森林は順番に伐採されている. 井上吉雄・岡本勝男・石塚直樹・デイビッド スプレイグ・芝山道郎・岩崎亘典・坂本利弘・廉沢敏弘編:農業と環境の空間情報技術利用ガイド―リモートセンシング・GIS・GPS利用のために―, (つくば:農業環境技術研究所), 76.
- 18) 岡本勝男, 2011, コラム(12)海外現地調査 食肉需要が高まり国立公園内で放牧されている. 井上吉雄・岡本勝男・石塚直樹・デイビッド スプレイグ・芝山道郎・岩崎亘典・坂本利弘・廉沢敏弘編:農業と環境の空間情報技術利用ガイド―リモートセンシング・GIS・GPS利用のために―, (つくば:農業環境技術研究所), 78.
- 19) 岡本勝男, 2011, コラム(13)海外現地調査 国境は観光地だ:ベールに包まれた国を覗き見る. 井上吉雄・岡本勝男・石塚直樹・デイビッド スプレイグ・芝山道郎・岩崎亘典・坂本利弘・廉沢敏弘編:農業と環境の空間情報技術利用ガイド―リモートセンシング・GIS・GPS利用のために―, (つくば:農業環境技術研究所), 79.
- 20) 岡本勝男・堀野豊人, 2014, 第1部第3章 降水動向と農業・都市. 水島司・川島博之編:激動のインド第2巻 環境と開発, (東京:日本経済評論社), i-xiii&91-115.
- 21) 秋山侃・冨久尾歩・平野聡・石塚直樹・小川茂男・岡本勝男・齋藤元也・内田諭・山本由紀代・吉迫宏・瑞慶村知佳編, 2014, 農業リモートセンシング・ハンドブック増補版, (東京:システム農学会, ISBN: 978-4-9904471-1-3), 284p.
- 22) 岡本勝男, 2014, 中国黒竜江省三江平原における急激な土地利用変化. 秋山侃・冨久尾歩・平野聡・石塚直樹・小川茂男・岡本勝男・齋藤元也・内田諭・山本由紀代・吉迫宏・瑞慶村知佳編:農業リモートセンシング・ハンドブック増補版, (東京:システム農学会, ISBN: 978-4-9904471-1-3), 158-161.
- 23) 岡本勝男・烏云娜, 2014, 中国内モンゴル自治区草原への降雨の影響. 秋山侃・冨久尾歩・平野聡・石塚直樹・小川茂男・岡本勝男・齋藤元也・内田諭・山本由紀代・吉迫宏・瑞慶村知佳編:農業リモートセンシング・ハンドブック増補版, (東京:システム農学会, ISBN: 978-4-9904471-1-3), 214-217.
- 24) 岡本勝男・堀野豊人, 2015, 第1章補論1 降水量の変動と農業生産への影響. 水島司・柳澤悠編:現代インド第2巻 溶融する都市・農村, (東京:東京大学出版会), 49-52.
- 25) 宇佐美好文・岡本勝男, 2015, 第4章 拡大する溶融空間. 水島司・柳澤悠編:現代インド第2巻 溶融する都市・農村, (東京:東京大学出版会), 127-154.