農業環境技術研究所 最終更新日: 2007年 6月18日 農環研NIAESロゴ
 6月のセミナー予定
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セミナー開催記録

生物多様性研究領域セミナー
平成19年度(第1回)
    日 時 : 6月4日(月) 15:30〜17:30
    場 所 : 5階会議室(547号室)
今回は,毎年6月4日に昆虫関係の研究者が集う「蟲の日」に合わせた特別セミナーです。東京大学からお二人の講師をお招きし,タイムリーな話題を提供していただきます。多数のご参加をお待ちしております。

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
侵略的外来アリ:「特定外来生物」に指定されたアリ類の生態と防除の試みを中心に 寺山 守
(東京大学農学生命科学研究科 講師)
鈴木
838-8254
平舘
838-8246
内   容
 外来種問題がここ数年来クローズアップされて来た。生物多様性を損なう最大の要因は,今世紀においては,環境破壊に代わって外来生物の侵入が最も重要なものになるだろうと言った見解すらある。この見解の妥当性の論議はここでは措くとしても,日本に多くの外来生物が侵入して来ていることは事実である。 
 アリ類には,生態系撹乱者,農業害虫,衛生害虫として世界的に大きな被害をもたらしている種類がいくつも存在し,2005年6月から施行された日本の「外来生物法」ではアルゼンチンアリ,アカカミアリ,アカヒアリ(ヒアリ),コカミアリの4種が「特定外来生物」に指定されている。前2種はすでに日本に侵入している種で,後の2種は日本への侵入が危ぶまれている種である。 
 今回,これらのアリの生態や,これらの種が与える環境への影響を概説し,さらに,難防除害虫であるこれらの種に対する防除の可能性についても言及し,論議を深めて行きたい。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
ブナの葉食性昆虫ブナアオシャチホコの個体群動態とブナの相互作用 鎌田 直人
(東京大学農学生命科学研究科附属演習林 准教授)
鈴木
838-8254
平舘
838-8246
内   容
 ブナアオシャチホコは鱗翅目シャチホコガ科の昆虫で、幼虫がブナ・イヌブナの葉を食べる単食性の昆虫である。分布は、食樹の分布と一致し、北海道から九州まで分布するが、北日本のブナ林を中心に8〜11年の周期で、広域的に同調的に大発生する。約10年周期の大発生は、同じ周期で変動する密度変動によって引き起こされる。周期変動そのものは、サナギタケを主とする昆虫病原菌が時間遅れを持って密度依存的に働くことにより作り出される。ブナの時間遅れの誘導防御反応も働くことが知られているが、近年、食害に対するブナの反応がきわめて多様であることがわかってきた。大発生は特定の標高で帯状に起こることが知られる。標高に伴ってブナの葉の性質は変化し、大発生が見られる標高ではブナの葉の窒素含有率が高く、タンニン含有率が低い。強い食害を受けた翌年には、この差がより顕著となる。標高に伴う葉の性質の違いが、ブナアオシャチホコの標高依存的大発生の原因のひとつと考えられた。これらの現象を、生態ストイキオメトリーとCNバランス仮説の観点から整理する。



生物多様性研究領域
臨時セミナー
    日 時 : 6月5日(火) 15:00〜16:00
    場 所 : 5階会議室(547号室)
外国における実用研究の実例の話を聞ける貴重な機会かと思いますので,振るってご参加ください。

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
Biological Control of Weeds in NEW ZEALAND. Dr. Quentin Paynter
(Landcare Research, New Zealand)
鈴木
838-8254
平舘
838-8246



農業環境インベントリーセンターセミナー
平成19年度(第2回)
    日 時 : 6月20日() 13:30〜15:00
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
農耕地土壌の炭素量の変動
Soil organic carbon of arable soils in Japan
中井 信 中谷
838-8348
稲生
838-8235
内   容
 1979年から2002年までの、日本の農耕地土壌中の炭素含量の変動の解析経過を報告します。データの整備が不完全なため途中経過ですが、土壌炭素の変動、投与資材や土壌管理との関係を調べた結果です。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
土地利用の変動から環境について考える
Environment affected by land use change
神山 和則 中谷
838-8348
稲生
838-8235
内   容
 農業活動の変化にともなって土地利用も変動する。過去の地図を基に長期的な土地利用の変動を調べ、色々な環境に及ぼした影響を評価した結果を報告する。

 Land use has been changed by agricultural activites. The seminar shows the influences to the environments affected by land use change that was analyzed using old topographic maps.



生物生態機能研究領域セミナー
平成19年度(第3回)
    日 時 : 6月25日() 16:00〜17:00
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
拮抗微生物の機能発現を阻害する生物的要因
Biological factors inhibiting functional expression of antagonistic microorganisms
染谷 信孝 石井
838-8307
内   容
 植物病害の防除手段の一つに拮抗微生物を利用した生物防除法がある。その防除効果を阻む一要因として、拮抗微生物の機能発現を阻害する他の微生物代謝産物の影響が分かってきた。その影響と解決策を探る。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
北海道における主要コムギ品種の赤かび病抵抗性とマイコトキシン蓄積性との相互作用の解明
Correlation between Fusarium head blight disease resistance and mycotoxin contamination of wheat cultivars in Hokkaido
堀田 光生 石井
838-8307
内   容
 赤かび病はムギ類の収量や品質を低下させるとともに、カビ毒の汚染を引き起こす。赤かび病の有効な防除対策を確立するために、演者らが行った研究を紹介する。



有機化学物質研究領域セミナー
平成19年度(第1回)
    日 時 : 6月27日() 16:00〜17:30
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
重金属のスペシエーションと生態リスク評価
Metal speciation and ecological risk assessment
永井 孝志 岩船
838-8302
内   容
 重金属は天然水中では多種多様な化学形態で存在する。そして重金属の存在形態(スペシエーション)は生物利用性と毒性に大きく影響することが広く知られている。そのため、金属の生態リスク評価はトータルの濃度のみではなく、スペシエーションを考慮して行われる必要がある。
 本発表では金属スペシエーションと生態リスクに係る欧米における取組(主にBiotic Ligand Modelについて)や、金属スペシエーションの分析方法とその実例、化学平衡モデルによる推定方法などを紹介する。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
除草剤テニルクロールとクロメプロップの土壌中における殺草作用と土壌溶液中濃度
Herbicidal activity of thenylchlor and clomeprop in soil and their concentrations in soil solution
村野 宏達 岩船
838-8302
内   容
 土壌中に処理された除草剤の生物学的利用性について、様々な研究が行われている。しかし、植物の生育する土壌水分条件を考慮して行われた研究は少ない。
 そこで、土壌中の除草剤(母剤及び代謝産物)を、植物が生育する土壌水分条件を変えることなく、土壌溶液に溶けているものと土壌粒子に吸着しているものにわけて分析し、これらの存在量と植物への影響について解析した。



生物多様性研究領域セミナー
平成19年度(第2回)
    日 時 : 6月28日() 15:00〜17:00
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
生物多様性と個体群の安定性
Biodiversity and the stability of populations
山村 光司 鈴木
838-8254
平舘
838-8246
内   容
 「生物多様性と安定性の関係」に関する議論は「ニッチと共存可能性の関係」に関する議論と同様にトートロジーにおちいる場合がある。すなわち,多様な生物が存在するから安定なのか,安定して生物が存在するから多様なのか。しかし「生物多様性−安定性」議論の発端ともいえる Elton (1958) では,これとは異なる問題が扱われていた。彼の挙げた例は次のようなものである:(1) 極地域の単純な生態系では昆虫の大発生がよく起こるが熱帯では起こらない,(2) 単純な農耕生態系では害虫の大発生がよく起こるが自然生態系では比較的起こりにくい。すなわち,もともとの議論は「環境多様性と個体群の 安定性の関係」の問題であった。この Elton の提起した問題自体は,現在では 単に「個体群の空間分布集中性の問題」として説明することができる。極地域や農業生態系などでは昆虫の生息場所が空間的に一様に分布するために個体群 の空間分布が一様化しやすいと予想できる。そして1980年頃からの研究により,空間分布が一様化すれば一般に個体群動態が不安定化することが理論的には確立されている。今回のセミナーでは,これら生物多様性の問題やテイラー のべき乗法則の研究などを自己紹介をかねてお話ししたい。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
シアナミド:植物体中における存在とその意義について 〜これまでの研究レビューとこれからの研究〜」
Cyanamide: its occurrence and role in higher plants -Review and prospects of the research on cyanamide-
山谷 紘子 鈴木
838-8254
平舘
838-8246
内   容
 当研究室は、石灰窒素の主成分である植物生育阻害物質シアナミド(NH2CN)を、天然物として初めてヘアリーベッチから発見した。これまでの研究により、植物界における天然シアナミドの分布は限られていることや、植物含有量には季節変動があることなど、その植物体内中における存在の特色が徐々に明らかにされている。本発表では、これまでに明らかにされているシアナミドの存在の特色と、植物体内中に存在する意義について、これからの研究の可能性も交えて紹介する。



土壌環境研究領域セミナー
平成19年度(第3回)
    日 時 : 6月29日() 15:30〜17:30
    場 所 : 5階会議室(547号室)

テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
水田の畑転換は土壌窒素の無機化を促進するか? 小野 信一 前島
838-8314
石川
838-8315
内   容
 水田を畑地に転換した場合、夏期には土壌が酸化条件下に置かれるので、土壌窒素の無機化が促進されると一般に考えられている。しかし、この概念は正しいとはいえない。このことを証明するために、文献調査に加えて、土壌の培養実験、ポット試験、圃場試験を実施した結果について報告する。
テ ー マ 講 演 者 連 絡 先
放射性核種をトレーサーとした土壌侵食・堆積の研究 福山泰治郎
(農環研特別研究員)
前島
838-8314
石川
838-8315
内   容
 わが国では、森林施業の粗放化に伴って人工林が荒廃しており、流域の水土砂流出や下流水質に影響を及ぼしているとされる。そこで、ヒノキ人工林流域において、大気降下由来の放射性核種を表層土壌移動の指標として用い、表土が侵食されて流亡し、貯水池に堆積するまでの一連のメカニズム解明と量的評価を行ってきた。従来、森林土壌の浸透能は降雨強度に比べて充分高く、地表流がほとんど発生しないと考えられてきたが、研究の結果、間伐されておらず下層植生の衰退したヒノキ人工林流域では、地表流の発生に伴って表面侵食が生じ、浮遊砂として水系に流入していることが示された。

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