農業環境技術研究所 最終更新日: 2011年1月19日 NIAESロゴ

2月の公開セミナー

農業環境技術研究所
セミナー開催記録
2月4日(金曜日) 生物多様性研究領域セミナー(第5回)

生物多様性研究領域セミナー
(平成22年度 第5回)

日時: 平成23年2月4日(金)
15:00~17:00
場所: 453会議室
テーマ 講演者 連絡先
コナガサムライコマユバチの寄主探索行動に対する農薬の影響 河津 圭 伊藤
電話(029-838-8252)
内容

コナガサムライコマユバチ(以下ハチ)は主にアブラナ科植物の害虫のコナガ幼虫に寄生する単寄生蜂である。このハチは(1)植物の被害時に放出される特異的な匂いに反応して被害株に定位し、(2)植物上に残された寄主の食痕や糞、糸などを触角で集中的に探索する。ハチは(1)と(2)の段階を経て寄主を発見し、寄生すると考えられる。コマツナ-コナガ-ハチの系を対象に、実用濃度の各種農薬を用いて、(1)と(2)に及ぼす農薬の影響と寄主探索行動後の死亡率を調査した。その結果、ハチの寄主探索行動に対する農薬の阻害効果の強さが、農薬による寄主探索行動後の死亡率を低下させていることが示唆された。

テーマ 講演者 連絡先
管理停止の長期化した耕作放棄地における樹木実生の定着傾向と機構 徳岡良則 伊藤
電話(029-838-8252)
内容

日本では1980年代より耕作放棄地が急速に拡大し始め、現在では山間の条件不利地に限らず平場の農業景観でも耕作放棄地が増えてきている。食料安全保障の観点から耕作放棄の防止や復田に関する議論は盛んだが、近年、一部の地方自治体では復田の困難な耕作放棄地の樹林化を土地管理目標の一つとする例も見られる。今後も農業や農地資源を取り巻く状況に大きな経済的・政策的・制度的変化が無ければ、省力的な土地資源管理の一つとして耕作放棄地を樹林化する必要性は増すと考える。しかし耕作放棄後にどのような植生が成立するのか?効率的な樹林化はどのように進めればよいのか?といった植生管理に関わる研究は不足している。本セミナーでは、関東東部の耕作放棄地における樹木実生の定着傾向やその機構の解明に向けた操作試験の結果について紹介する。


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