農業環境技術研究所

最終更新日: 2013年12月16日

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12月の公開セミナー

農業環境技術研究所
セミナー開催記録

12月2日(月曜日) 第五回生物多様性研究領域セミナー

12月19日(木曜日) 平成25年度 第6回 有機化学物質研究領域セミナー

12月26日(木曜日) 第540回気象談話会

第五回生物多様性研究領域セミナー

日時: 平成25年12月2日(月曜日)
15:00~
場所: 547会議室

テーマ 講演者 連絡先
戦後の農業活動の変化と生物多様性の関係 片山直樹
(農業環境技術研究所 生物多様性研究領域)
徳岡
電話 838-8245
要旨

我が国の農業活動の在り方は、戦後から現在にかけて大きく三種類の変化を遂げてきた。それは集約化、耕作放棄、そして環境保全型農業である。こうした農業活動の変化は、水田の生物多様性に多大な影響をもたらしてきたと考えられている。実際、集約化については植物から鳥類に至るまで数多くの事例研究が報告されている。一方、耕作放棄および環境保全型農業の影響については全体に事例数が少なく、分類群による偏りがある(特に動物では少ない)。このため、水田の生物多様性にどのような影響をもたらすのか知見が整理されておらず、また今後の影響予測も困難な状況にあると言える。

そこで本セミナーでは、これまでの主要な事例研究を網羅することで、上記の農業活動の変化がもたらす影響について、五つの分類群(植物、無脊椎動物、両生類、魚類、鳥類)ごとに整理し、考察する。この際、現在発表者が進めている野外研究の成果の一部も紹介したいと考えている。

テーマ 講演者 連絡先
外来昆虫ブタクサハムシの移入地環境への適応:光周性の変化と地理的変異 田中幸一
(農業環境技術研究所 生物多様性研究領域)
徳岡
電話 838-8245
要旨

侵略的外来生物は、在来の自然生態系や農作物などに深刻な問題を与えてきた。外来生物が移入地に定着し分布を拡大するためには、移入地の環境に適応しなければならない。移入地の環境は原産地とは異なるため、適応の過程で特性が変化することがある。外来生物に対する的確な対策を講じるためには、外来生物が新たな環境に適応・進化する過程およびそれを可能にする機構を解明することが重要である。一方、外来生物の新たな環境への適応過程は、大規模な野外実験とみなすことができ、生態学的、進化学的に重要な研究テーマとなる。

北米原産の外来昆虫であるブタクサハムシは、1996年に千葉県で発見されたが、その後急速に分布を拡大し、現在までに沖縄県を除く全都道府県で発見された。このように急速に分布を拡大したため、本虫の移入時の生活史特性は、各地域の気候や寄主植物のフェノロジーに適しているとはかぎらず、移入後に生活史特性が変化する可能性がある。そこで、気候や寄主植物のフェノロジーと関係が深い光周性を対象として、この特性が移入後に変化したか、また地域によって違いが生じているかを明らかにすることを目的に研究を進めている。これまでに、この特性が数年で変化したこと、また全国的な地理的変異を生じていることを明らかにした。本セミナーでは、これらの結果を述べるとともに、それをもたらす遺伝的・生態的機構について考察する予定である。

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平成25年度
 第6回 有機化学物質研究領域セミナー

日時: 平成25年12月19日(水曜日)
16:00~17:00
場所: 本館5F 510号室

テーマ 講演者 連絡先
『難分解性有機化学物質に対するバイオレメディエーション研究に携わって』 山崎 健一
(有機化学物質研究領域)
渡辺
電話 838-8306
要旨

これまでに農業環境技術研究所にて大学4年(非常勤職員),大学院(連携大学院方式による教育研修生),卒業後(日本学術振興会特別研究員,契約研究員,農環研特別研究員)と立場を変えながら難分解性有機化学物質に対するバイオレメディエーション研究に携わってきた。今回はこれまでに研究してきた「トリアジン系除草剤分解細菌と木質炭化素材を用いたバイオレメディエーション技術の開発」,「メラミン分解菌集積炭の開発と応用」,「環状ジエン殺虫剤の探索と汚染現場への適用」を中心として現在進めている研究内容も含め紹介する。

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第540回気象談話会

日時: 平成25年12月26日(木曜日)
13:30~
場所: 農環研本館4F、453会議室
※いつもの部屋とは異なります。

テーマ 講演者 連絡先
Impact and adaptation study for climate change on local paddy rice production in Kochi Prefecture NISHIMORI Motoki
桑形
電話 838-8202
要旨

A technology to estimate heading date, yield and content rate of protein of paddy rice for Koshi-hikari and Hino-hikari (every most popular early- and normal- ripening variety in Japan) are established. Although the yield is projected to increase owing to fertilization effect of CO2, when extreme higher temperature occurs near future, the yields would significantly decreases and the protein contents slightly increases for the preliminary experiments by using a simple 'pseudo-warming' climate scenario made of observed daily temperature added constant increasing. It suggests that fertilizer applications for paddy rice cultivation is quite important.

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