農業環境技術研究所

最終更新日: 2014年1月30日

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2月の公開セミナー

農業環境技術研究所
セミナー開催記録

2月3日(月曜日) 第542回気象談話会

2月4日(火曜日) 生物多様性研究領域 特別セミナー

2月13日(木曜日) 第七回生物多様性研究領域セミナー

第542回気象談話会

日時: 平成26年2月3日(月曜日)
13:30~
場所: 農環研本館5F・547会議室

テーマ 講演者 連絡先
Heat risk prediction model estimating temperatures all the rice spikelets encounter in the field YOSHIMOTO Mayumi 桑形
電話 838-8202
要旨

High temperatures during flowering induce spikelets sterility of rice (HISS). As panicles gradually emerge in the field for a several days and spikelets gradually flower from upper part to lower part of a panicle for a several days, and flowering hour varies with the weather conditions and varieties, the temperature that individual spiklet encounters at flowering is different among spikelets, which causes the uncertainty in evaluation of sterility rate on rice yield models. We developed a heat risk prediction model to estimate the temperatures that all spikelets in the field are exposured at flowering, by combining the distributions of panicles emergence, of spikelets flowering, and of their flowering hours in a day, which was incorporated with the panicle temperature estimation model (IM2PACT). The model simulation showed that Koshihikari in Tsukuba, 2013 might avoid the HISS damage because the heading date was one week earlier than the highest risk period. Applying the model to AgMIP sentinel sites suggested that introducing the early morning flowering line is more effective in India than in the Philippines and China for cooling the panicle temperature.

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生物多様性研究領域 特別セミナー

日時: 平成26年2月4日(火曜日)
15:00~ 16:00
場所: 農環研本館5F・547会議室

テーマ 講演者 連絡先
甘いもの嫌いのゴキブリ 勝又 綾子
(ノースカロライナ州立大学)
釘宮
電話 838-8254
要旨

ノースカロライナ州立大学昆虫学科では、アメリカ独特の大規模な畜産・農業システムおよび都市・自然環境の保全と発展を目指し、複数の研究室が連携して様々なIPMプログラムを進めています。演者の所属する都市害虫研究室では、ゴキブリやタバコガなどの行動制御に関わる化学物質の分析・同定、害虫の嗅覚・味覚感覚の試験、ゲノムマーカーを用いた害虫侵入経路の解析などを行っています。本セミナーでは、人間の生活環境においてマイナスイメージのあるチャバネゴキブリについて、演者の最近の研究を紹介させていただきます。

チャバネゴキブリの駆除には、糖で甘味づけした毒餌が効果的と言われています。しかし毒餌の急激な淘汰圧を受けた地域では、毒餌を食べない個体群が発達します。ゴキブリ達はどうやって毒餌の危険性を察知するのでしょうか?

演者と共同研究者らは、毒餌忌避のゴキブリが毒餌に含まれる摂食刺激物質グルコースを忌避して生き残ること、また、グルコース忌避行動には味覚神経の感受性の変異が関与している可能性があることを、行動実験と電気生理学的実験で示しました。本研究によって、急激な環境変化に伴って生物個体群が適応的な食物選択行動を新しく発達させる時、味覚神経の感受性に関わる遺伝子多型が重要になると考えられました。
講演者を紹介した読売新聞記事
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20130604-OYT8T00748.htm (該当するページは削除されました。2015年1月)
研究内容を記載したScienceの論文和訳
http://first.lifesciencedb.jp/archives/7309

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第七回生物多様性研究領域セミナー

日時: 平成26年2月13日(木曜日)
15:00~
場所: 547会議室

テーマ 講演者 連絡先
「被度」という割り算が織りなす連続確率分布:調査面積が不定の場合について 池田浩明
(農業環境技術研究所 生物多様性研究領域)
徳岡
電話 838-8245
要旨

植生研究において、「被度」は最も良く使用される植生の測度のひとつである。この被度は植物体の被覆面積を調査区の面積で割った比率データであり、統計検定をする際に注意を要することが知られている。しかし、被度という比率データがどのような確率分布をとるのかについて十分には研究されていない。そこで、まず文献調査によって調査面積が一定でない植生調査における調査面積データの分布型を解析した。次に、現実的な調査面積の分布に基づいて仮想的な被度データを算出し、その分布特性について検討した結果を報告する。

テーマ 講演者 連絡先
宇和海沿岸漁村における山地利用の歴史的変遷とその森林生態系への影響 徳岡良則
(農業環境技術研究所 生物多様性研究領域)
徳岡
電話 838-8245
要旨

宇和海沿岸の漁村では、近年まで半農半漁の暮らしの中で山地斜面を段畑化し、甘藷、麦、桑、柑橘類、ジャガイモなどの栽培が行われてきた。しかし養殖業が沿岸集落における家計収入の中心となった1960年代以降、段畑の放棄に伴い雑木林の拡大が続いている。この地域は国内でも早期に、地域全体で同調して耕作放棄が始まった地域として、放棄の長期化に伴う植生遷移を観察できる。本発表では、土地利用の歴史に関する記録が豊富な地域として、由良半島(愛媛県宇和島市津島町・南宇和郡愛南町)に着目し、耕作放棄段畑および周辺二次林に成立する森林植生と土地利用履歴や立地環境との関係性を検証した結果を紹介する。

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