JPP−NETアメダスデータの葉いもち発生予測モデルへの導入プログラム


[要 約]
 JPP−NET(植物防疫情報総合ネットワーク)により全国統一書式で配信されているアメダスデータを葉いもち発生予測モデルBLASTAMおよび BLASTLで利用するための気象データ導入プログラムを作成した。
福島県農業試験場 病理昆虫部 いもち病指定試験地 
[部会名] 環境評価・管理
[専 門] 情報処理
[対 象] 稲類
[分 類] 普及

[背景・ねらい]
 JPP−NET(植物防疫情報総合ネットワーク)により全国統一書式のアメダスデータがリアルタイムで入手可能になった。このアメダスデータを葉いもち 感染好適条件出現判定モデルBLASTAMおよび葉いもち発生シミュレーションモデルBLASTLで直接利用するための気象データ導入プログラムを作成する。
[成果の内容・特徴]
  1. JPP―NETから電話回線を使って配信されるアメダスデータは日別データとして入手できる。データの書式は各データ間がカンマで区切られたテキスト形式である。
  2. JPP−NETのアメダスデータをBLASTLおよびBLASTAMで利用するための流れ図を作成し(図1),N88BASIC(パーソナルコンピュータ・ プログラム言語)を用いて,気象データ導入プログラムを構築した。
  3. 構築した気象データ導入プログラムは,JPP−NETのアメダスデータをBLASTAM用気象 データ(表1)に書き換える部分とBLASTAM用気象データをBLASTL用気象データ(表2)に書き換える部分から 構成されている。JPP−NETのアメダスデータをBLASTAM用気象データに書き換える部分は122行,BLASTAM気象データをBLASTL用気象データに書き換える部分は128行, 合計250行のプログラムである。
  4. 葉いもち発生予測モデルBLASTAMおよびBLFSTLでは,アメダスデータを手入力あるいは種々の書式に変換して利用していたが,本プログラムを利用することで, 全国統一書式であるJPP−NETのアメダスデータを受信した後,自動的に演算することが可能となる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 発生予察支援対策事業において,JPP−NETの活用が図れる。
  2. 作成した気象データ変換プログラムは,N88 BASIC言語で記述してあるため,この言語が使用可能なコンピュータで利用できる。

具体的データ


[その他]
研究課題名:JPP−NETのアメダスデータをBLASTL,BLASTAMで利用するための気象データ変換プログラムの開発
予算区分 :特殊調査
研究期間 :平成9年度(平成8〜11年)
発表論文等:JPP-NETで提供されるアメダスデータの葉いもち発生予測モデルへの導入プログラム,
      植物防疫, 52 (7), 320-327 (1998)
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