農業環境技術研究所が所蔵する昆虫タイプ標本一覧表ならびに画像のWeb上での公開


[要 約]
 農業環境技術研究所で所蔵している昆虫タイプ標本508種の一覧表と279種の画像を含む標本情報をWeb上で公開した。外部から,タイプ標本の所蔵状況の確認および標本の形態情報の入手が容易になる。
[担当研究単位] 農業環境技術研究所 農業環境インベントリーセンター 昆虫分類研究室
[分 類] 学術

[背景・ねらい]
 タイプ標本は,種名と種の対応を示すために指定されたもので,基本的に生物1種につき1個体 しか存在しない貴重な標本である。酷似する種を正確に同定する場合や近似種との関係に疑問が生じた場合には,タイプ標本の参照が必要になる。世界中の博物館や研究機関等でタイプ標本は保管されているが,所蔵一覧を公開している機関はまれで,目的とするタイプ標本がどの機関で保管されているか不明な場合も少なくない。そこで,当所で所蔵が確認されている昆虫タイプ標本の一覧と,各タイプ標本の画像情報およびその他情報をWeb上で公開し,タイプ標本の外部からの参照を可能にする。
[成果の内容・特徴]
  1. 農業環境技術研究所で所蔵が確認されているタイプ標本508種について一覧表(図1)をWeb上で公開する(http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/inventry/insect/inssys/typelst.htm)。
  2. タイプ標本508種のうち,アミメカゲロウ目10種,コウチュウ目233種,ハチ目36種の計279種については,全体像,頭部,翅等,グループごとに特徴 となるいくつかの部位の画像を撮影し,標本の採集地や採集年月日などの標本ラベルデータ,および新種記載文献情報とともにWeb上で公開する(図2)。
  3. 所蔵タイプ標本の一覧により,当所のタイプ標本の所蔵状況を確認できる。また,詳細な画像情報は種の同定に利用できる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 残りの種についても今後作業を継続して,公開する。
  2. 公開できる画像の枚数に限りがあるため,より詳細な形質の情報が必要な場合は,直接タイプ標本を観察する必要がある。

[その他]
 研究課題名 : 所蔵タイプ標本のデータベース化と昆虫インベントリーのためのフレームの構築
        (所蔵タイプ標本等のデータベース化及びインベントリーのためのフレームの構築)
 予算区分  : 運営費交付金
 研究期間  : 2003年度(2001〜2005年度)
 研究担当者 : 中谷至伸,安田耕司,吉松慎一,小西和彦(現北海道農業研究センター)
 発表論文等 : 1)Yasuda et al., Proc. International Workshop on Material Circulation through Agro-Ecosystems
              in East Asia and Assessment of its Environmental Impact, Tsukuba, Japan, 71-72(2003)

目次へ戻る