第1回有機化学物質研究会
農業に係わる内分泌かく乱物質(環境ホルモン)
研究の現状と課題−分布実態と生物影響を中心に−

 
 
趣  旨
 環境中の化学物質が人や野生生物の内分泌作用をかく乱し、最終的に生物の生存を脅かす恐れのあることが、コルボーンらの「奪われし未来」で紹介され大きな反響を与えた。内分泌かく乱作用が疑われるとしてリストアップされた化学物質には、ダイオキシン類、農薬、農業用の被覆資材中のフタル酸エステル、食品容器中のビスフェノールAなど、農業に深く係わっているものも多い。これらの化学物質の問題に対応するため、現在、農水省ミレニアムプロジェクト「環境ホルモン」において、内分泌かく乱作用の検定方法の開発、農作物への移行性、環境生物に対する影響、環境中における動態の解明や汚染物質の低減化に向けた分解・除去に関する基礎研究が実施されている。
 
 本研究会では、新「科学技術基本計画」で示された「人の健康や生態系に有害な化学物質のリスクを極小化する技術及び評価・管理する技術」に関連する研究推進に向け、内分泌かく乱作用が疑われる化学物質の分布実態と生物への影響に関するこれまでの研究成果を整理し問題点を摘出して、今後の試験研究の方向を展望する。
 
主  催 農業環境技術研究所
共  催 森林総合研究所、瀬戸内海区水産研究所
開催日時 平成13年9月6日(木)10:00〜17:10
開催場所 農業環境技術研究所大会議室
 
講  演
 

 
開会の挨拶
 
農業環境技術研究所理事長
 
陽 捷行
 
(10:00〜10:10)
 
1) 農業環境におけるダイオキシン類の分布実態

 

 
農業環境技術研究所
 
桑原雅彦
 
(10:10〜10:55)
 
2) 生態系におけるダイオキシン類等化学物質の濃縮実態

 

 
森林総合研究所
 
山田文雄
 
(10:55〜11:40)
 
3) 内分泌かく乱作用の検定法

 

 
農業環境技術研究所
 
堀尾 剛
 
(11:40〜12:25)
 
4) 水生生物の成熟・再生産に及ぼす化学物質の影響

 

 
瀬戸内海区水産研究所
 
藤井一則
 
(13:15〜14:00)
 
5) 家畜の生殖機能等に及ぼす化学物質の影響とそのメカニズム

 

 
動物衛生研究所
 
鈴木千恵
 
(14:00〜14:45)
 
6) 食品用容器包装高分子素材に由来する内分泌かく乱物質の分析と影響評価

 

 
星薬科大学
 
中澤裕之
 
(15:00〜15:45)
 
7) 内分泌かく乱物質の規制に関わる国際的な取り組み状況

 

 
(財)残留農薬研究所
 
青山博昭
 
(15:45〜16:30)
 
8) 総合討論 (16:30〜17:10)
 
 
参 集 範 囲
 

 
国公立・独立行政法人試験研究機関、大学、関係団体、行政部局等
問い合わせ先 農業環境技術研究所有機化学物質研究グループ 上路雅子
    〒305-8604 つくば市観音台3-1-3

 

 
TEL:0298-38-8301 ; FAX:0298-38-8199
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