農業環境技術研究所−IGBP−GCTE Rice Network
Rice FACE Modeling 2001 国際ワークショップの開催

 
 
「高濃度CO2環境下のイネ生長プロセスモデリング
 
  開催日時 平成131126()29()
  開催場所 農業環境技術研究所 中会議室(547-549
  主  催 農業環境技術研究所
  共  催 IGBP-GCTE Rice Network
  後掲(事前申し込み必要)
 
開 催 趣 旨
 大気 CO2 増加による地球環境変化がイネ生産に及ぼす影響について,生長プロセスモデルを用いた予測はすでになされているが,信頼性には大いに問題がある。地球環境変化予測の不確実性に加えて,生長モデル自体にも未解決の問題点が多い。特に,イネの生長に及ぼすCO2 濃度上昇の直接的影響について,ほ場観測データを用いたモデルの検証は今まで一度もなされておらず,モデルの信頼性は確かめられていない。
 
 農環研では,CO2 濃度上昇がイネの生長に及ぼす影響について,世界で初めて FACE ( 開放系大気CO2 増加 )によるほ場実験を行ったが,その観測結果を用いて世界の主なイネ生長プロセスモデルを検証するために,この度 Rice FACE Modeling 2001 ワークショップを開催する。本ワークショップの結果は,生長プロセスモデルを用いた影響予測の信頼性向上に寄与するものと期待される。
 

プ ロ グ ラ ム

1126日(月)
9:30  開会の挨拶  農業環境技術研究所 理事長 陽 捷行
 
 セッション1 実験とモデルの相互理解
10:00  実験の紹介
    Rice FACE実験の概要(小林和彦), 気象とCO2 (岡田益己),

 
  イネの生長と発育(金 漢龍), 土壌とイネの窒素吸収(三浦 周)
11:00  モデルの紹介
    CERES-Rice (Upendra Singh), ORYZA1 (Krirk Pannangpetch)
12:00    (昼食休憩)
13:00  モデルの紹介(続き)
    JAPONICA (長谷川利拡), TRYMRob Williams),
    RICEPSMTed Wilson), RLRICE (Shu Fukai)
14:20  シミュレーションと観測結果の比較(小林和彦)
 
 セッション2 標準窒素施肥量での高CO2 濃度下のイネ生長シミュレーション
15:00  シミュレーション実施(各モデラー)
17:00    (1日目終了)


1127日(火)
9:30  シミュレーション結果の報告(各モデラー)
10:30  シミュレーションと観測の比較解析(全員による検討)
12:00    (昼食休憩)
 
 セッション3 異なる窒素施肥量での高CO2 濃度下のイネ生長シミュレーション
13:00  高CO2 濃度の影響に対する施肥窒素量の効果について(金 漢龍)
15:00  シミュレーション実施(各モデラー)
17:30    (2日目終了)


1128日(水)
9:30  シミュレーション結果の報告(各モデラー)
10:30  シミュレーションと観測の比較解析(全員による検討)
12:00    (昼食休憩)
13:00  高CO2 濃度の影響に対する気温の効果について(Jeff Baker
15:00  シミュレーション実施(各モデラー)
17:30    (3日目終了)


1129日(木)
 セッション4 生長プロセスモデルの検証と改良
9:30  シミュレーション結果のまとめ(各モデラー)
12:00    (昼食休憩)
13:00  モデルの検証と改良(全員による検討)
15:00  全体討論
17:00   (閉会,ワークショップ終了)


ワークショップ出席予定者
 Jeffrey T. BAKER (アメリカ農務省ベルツビル農業研究センター,アメリカ)
 Upendra SINGH (国際肥料開発センター,アメリカ)
 L. Ted WILSON (テキサスA & M大学,アメリカ)
 Robert L. WILLIAMS (ヤンコー農業研究所,オーストラリア)
 Shu FUKAI (クィーンズランド大学,オーストラリア)
 Krirk PANNANGPETCH (コンケン大学,タイ)
 長谷川利拡(北海道大学)
 岡田 益己(農業技術研究機構 東北農業研究センター)
 三浦  周(北海道立上川農業試験場)
 鳥山 和伸(中央農業総合研究センター 北陸研究センター)
 後藤 英司(東京大学)
 金  漢龍(東京大学)
 小林 和彦・吉本真由美・酒井 英光(農業環境技術研究所)
 渡辺 朋也(中央農業総合研究センター)
 他
 
問い合わせ先
 

 
農業環境技術研究所 生態系影響ユニット 小林和彦(clasman@niaes.affrc.go.jp