免疫化学的手法による残留農薬測定法講習会

無登録農薬の使用や輸入農産物における残留基準を超えた農薬の検出に関する報道から、農産物の農薬残留に対する関心が高まってきている。このため農産物の出荷前あるいは消費される前に迅速に残留農薬を測定することが望まれている。

しかし、これまで残留農薬の測定はガスクロマトグラフや液体クロマトグラフなど高額な機器を使用した分析に依存していた。この機器分析法は正確ではあるが、抽出・精製に時間がかかり、測定値を得るまでに数日以上を要する。さらに、これらの操作には専門の知識と熟練を要し、分析できる機関も限られている。そのため、とくに生鮮野菜などでは、流通する前の農薬残留チェックは非常に困難であった。近年、それほどの熟練を必要とせず、高価な機器も必要としない簡便かつ短時間に残留農薬を測定できる免疫化学的手法による農薬測定法が開発された。

この測定法を用いることにより出荷前や消費前までに残留農薬を測定することが可能となり、この測定法を都道府県レベルで普及させることが、農産物の安全・安心確保に大きく貢献すると思われる。このため、昨年度開催した本講習会に引き続き、今年度も都道府県農業研究機関の研究員を対象に免疫化学的手法による残留農薬の測定講習会を開催する。

開催日時: 平成17年9月28日(15:00) − 30日(17:00)

開催場所: 農業環境技術研究所 環境化学物質分析施設 共同実験室

参加者数: 8名(対象は都道府県農業研究機関の研究員)

講師: 農業環境技術研究所 環境化学物質分析研究室 職員


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