9月17日、農業環境技術研究所 大会議室 (つくば) において、第8回有機化学物質研究会 「農薬由来のPOPsによる土壌汚染の環境修復に関する最近の動向」を開催します。
残留性有機汚染物質(POPs)は、環境中で極めて分解されにくく、地球規模で長距離移動し、生物体内に蓄積しやすい性質を持っています。そのために人畜や環境に有害な影響を及ぼす危険性があります。12個あるPOPsのうち9個が農薬由来であることはよく知られています。それらの削減や廃絶などに向けて、平成16年に「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」いわゆる「POPs条約」が発効しました。
近年わが国において、POPsに指定されている化合物のうち、ドリンやヘプタクロルが、それぞれキュウリやカボチャから残留基準を超える量検出されたことが報道されました。国際的にも、POPs検討委員会において、クロルデコン、リンデン、エンドスルファンなど、農薬を用途とした化合物について、新規POPsとしての指定に向けて検討が進められています。
農林水産省では、農耕地におけるこれらPOPs問題への対策のために、これまで3つの大きな研究プロジェクトを実施し、その動態の解明や対策技術の開発に取り組んできました。また、農業環境技術研究所は、これらの研究プロジェクトを中心的に推進するとともに、第2回、第4回、第5回の「有機化学物質研究会」において、POPsをテーマに取り上げました。
今回は、POPsに関する最近の動向や、POPsの土壌環境修復に関連した取り組みを紹介することによって、POPsのリスク管理に関する今後の研究方向を探ります。
開催日時: 2008年9月17日(水曜日) 10:00−17:00
開催場所: 農業環境技術研究所 大会議室
対象: 国公立・独立行政法人試験研究機関、大学、行政部局、関連団体など
参加費: 無料