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秋田県立大学国際シンポジウム2008
世界を目指す秋田県の農業 ―土壌資源と食料事情から考える―

(2008年11月14日)

世界人口増とマクロ経済の拡大が資源や環境へのインパクトをますます高め、今世紀は地球規模で農業生態系の崩壊や劣化が進むと危惧されている。近年、農業生産国では旱魃や豪雨により、作物生産の被害が頻発するようになった。さらに、拡大する土壌劣化・砂漠化が栽培面積を減少させ、それに伴う生産量の減少など、世界の食料需給は不安定要因が顕在化してきている。わが国の食料自給率はカロリーベースで39%、穀物の自給率は28%と食料の大部分を世界に依存している現状では、主要な農業生産国の環境劣化が進行すると、食料安全保障の先行きに不安感がぬぐいきれない。

本シンポジウムはわが国が食料を依存する海外に目を転じて、食料を生産する世界の土壌資源の現状と食料需給の問題について、われわれは今後どう対応すべきかを討議することを目的とした。世界の食料生産と土壌資源の現状は、私たち一人ひとりが真剣に考えなければならない問題であり、土壌破壊をさらに悪化させないよう努力をすることは科学者の重大な責務である。

第1部の「世界の土壌資源と食料生産」では食料を生産する世界の土壌資源の置かれている現状について認識を深め、中国、オーストラリアの穀倉地帯(畑)の土壌問題と食料生産の現状を報告する。アジアモンスーンに位置するわが国については、稲作文化を通じて醸成してきた水田のもつ機能の今日的意義について、社会的便益を評価し、食の安全な食料供給基地として、わが国の水田農業の今後を展望する。

第2部の「世界を目指す秋田県の農業」では、世界的に逼迫する食料事情、食の安全、健康志向の高まりなどの地球規模でのニ−ズを念頭に置き、秋田の恵まれた自然と風土を背景とした本県の農業について、秋田県の土壌資源情報と最新の技術情報や世界を目指す秋田県農業のマ−ケットイン戦略、海外から見た日本の農産物のニーズ、現地からの先進事例を紹介する。

開催日時: 平成20年11月14日(金曜日) 9:30−17:30

開催場所: 秋田県立大学 秋田キャンパス講堂 (秋田市下新城中野字街道端西241-438)

主催: 秋田県立大学

協賛: JA全農あきた、 NGOアルカリ土壌改良推進ネットワ−ク

後援: 秋田県、 秋田市、 独立行政法人農業環境技術研究所、 日本土壌肥料学会、 日本沙漠学会、 財団法人日本土壌協会

参加費: 無料

申込み・プログラム:
秋田県立大学のサイト の開催案内( 表側裏側 )(pdfファイル) をご覧ください

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