農業環境技術研究所お知らせシンポジウム・研究会・ワークショップ

国際会議
水田管理と温室効果ガス発生・吸収に関する
MARCO/GRA 合同ワークショップ
MARCO/GRA Joint Workshop on Paddy Field Management and Greenhouse Gases
(2010年9月1日-3日 つくば国際会議場)

農業環境技術研究所は9月1日から3日まで、つくば国際会議場(茨城県つくば市)ほかにおいて、国際会議:水田管理と温室効果ガス発生・吸収に関する MARCO/GRA 合同ワークショップ (MARCO/GRA Joint Workshop on Paddy Field Management and Greenhouse Gases) を開催します。

開催趣旨

水田は水で満たされた土壌においてメタンを生成することから、重要な温室効果ガス排出源となっています。これまでの研究から、世界的な水稲生産の増加により水田からのメタン排出量が増加していることが明らかにされると同時に、適切な管理を行うことにより、その排出を大きく削減できる可能性が示されています。農業環境技術研究所は モンスーンアジア農業環境研究コンソーシアム(MARCO) を先導していますが、このネットワークにおいて、アジア諸国の研究者との連携により、水田管理による温室効果ガス排出削減の研究推進を図っています。

一方、昨年12月のコペンハーゲンにおける国連気候変動枠組み条約締約国会議 (COP15) の際、関係各国の閣僚宣言により 農業分野における温室効果ガス排出に関するグローバル・リサーチ・アライアンス(GRA) が設立されました。GRA は農業生産における温室効果ガス排出の削減や土壌炭素貯留の可能性に寄与することを目的としており、わが国は水田管理研究グループのコーディネータ国に承認され、農環研を中核研究機関とすることを表明しました。

本ワークショップでは、MARCO 参画機関および GRA 参加各国と連携し、当該研究分野の情報交換を行うとともに、今後の研究方向や連携協力について議論します。3日間のワークショップにおいて、1日は、公開シンポジウムを開催し、各国の研究者が水田における温室効果ガス発生に関する研究成果を紹介します。2日は GRA 水田管理研究グループの会合を開催します。最終日の3日は、エクスカーションとして、農環研の関連研究施設を見学します。

開催日時: 2010年9月1日(水曜日) 〜 3日(金曜日) 

開催場所: つくば国際会議場(エポカルつくば)(茨城県つくば市)ほか

参加: 無料 (懇親会 5,000円、エクスカーション参加費 2,000円)
参加ご希望の方は、8月26日までに、参加登録ページ で事前登録をお願いします。

使用言語: 英語

主催: 独立行政法人 農業環境技術研究所 (NIAES)

共催: 温室効果ガス排出に関するグローバル・リサーチ・アライアンス (GRA)

後援: 農林水産省技術会議事務局(予定)、独立行政法人 国際農林水産業研究センター(予定)

プログラム

9月1日(水曜日) 9:30−17:00

シンポジウム: 各国研究者による最新の研究紹介 (エポカルつくば中ホール200)

○開会挨拶

農業環境技術研究所 理事長

農林水産技術会議事務局(予定)

○基調講演

1. M. Stokdijk (GRA 事務局) GRA の概要

2. R. Wassmann (国際稲研究所) IRRI における気候変動研究

3. 犬伏和之 (千葉大学) 水田からの温室効果ガス発生に関する研究基盤

○一般講演

4. 顔 暁元 (中国科学院南京土壌研究所) 中国の水田からの温室効果ガス発生量評価

5. C. Sharma (インド国立物理研究所) インドの水田における温室効果ガス研究

6. P. Setyanto (インドネシア土地資源研究開発センター) インドネシアの水田における温室効果ガス研究

7. S.H. Nguyen (ベトナム農業環境研究所) ベトナムの水田における温室効果ガス研究

8. A. Chidthaisong (タイモンクット王工科大学) タイの水田における温室効果ガス研究

9. E.J.P. Quilang (フィリピン稲研究所) フィリピンの水田における温室効果ガス研究

10. S.B. Ismail (マレーシア農業研究開発研究所) マレーシアの水田における温室効果ガス研究

11. P. Irisarri (ウルグアイ共和国大学) ウルグアイの水田におけるCH4, N2O発生

12. 宝川靖和 (JIRCAS) IRRI における節水栽培試験と温室効果ガス発生

13. 須藤重人 (農環研) 水管理による水田からのメタン発生削減技術

14. 麓 多門 (農環研) DNDC-Rice モデルによる水田からのメタン発生量の Tier 3 算定

○閉会挨拶

○レセプション (レストラン・エスポワール) 18:00−20:00

9月2日(木曜日) 9:00−17:00

GRA 水田管理研究グループ会合(エポカルつくば小会議室)

出席者: GRA 加盟各国代表者、オブザーバー

議題:

1. 各国の stock-taking (各国の知見や情報の確認) 作業の報告ととりまとめ

2. GRA 水田管理研究グループの活動計画

3. その他

9月3日(金曜日) 9:00-17:00

エクスカーション

午前:つくばみらいFACE試験地、つくば水田ガスフラックス計測試験地

午後:農環研温室効果ガス発生制御施設およびインベントリー展示館

プログラムの詳細については 英文開催案内(Second Circular)[PDFファイル] をご覧ください。

問い合わせ先

農業環境技術研究所 研究コーディネータ 八木一行
〒305-8604 茨城県つくば市観音台3-1-3
電話 029-838-8430 FAX 029-838-8199
電子メール marco_gra_ws2010@ml.affrc.go.jp

参加登録ページ:

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