独立行政法人農業環境技術研究所は、10月31日 (木曜日)、秋葉原コンベンションホール・カンファレンスフロア5A(秋葉原ダイビル5階)において、農業環境技術研究所30周年記念ワークショップ 「作物産地インテリジェンスへの空間情報技術の戦略的利用に向けて」 を開催します。
開催趣旨:
近年、作物産地では、高温障害による作物品質の劣化が進行しつつあり、その激化が懸念されています。また、農業従事者の高齢化と担い手の減少のなかで、軽労化・高付加価値化・強靭化への要請はますます高まっています。これらの問題に対応するためには、地域ごとに作物生育の実態に基づいた適確な診断や作業管理の適正化が重要となります。
わが国では、伝統的にきめ細かな生産管理を行ういわゆる 「日本型精密農業」 が実施されてきていますが、このような技術を最大限に活かして、多様な圃場群の管理を地域ごとに最適化し、軽労化・ブランド化を進めることは、現実的かつ高度な産地戦略のひとつになると考えられます。空間的に多様性をもった圃場群を、適確に診断し、適切に管理するためには、リモートセンシングを主とする空間情報技術を活用した地域スケールでのインテリジェンス (情報収集・分析・監視・予測および意思決定支援) が欠かせません。
そこで、本ワークショップでは、空間情報技術の最新動向を紹介するともに、全国の作物産地で空間情報技術を基盤としたインテリジェンス化を進めるに当たっての方策や協力体制等について議論することにします。
開催概要:
日時: 平成25年(2013年)10月31日(木曜日) 13:00 〜 16:50
場所: 秋葉原コンベンションホール/カンファレンスフロア5A
(東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル5階) [交通案内]
主催: 独立行政法人 農業環境技術研究所
参加費: 無料
※ ワークショップ終了後,17:30 から,会費制(\ 3,000 予定)による情報交換会がざいます。
プログラム
13:00 開会の挨拶
(独)農業環境技術研究所 理事長 宮下 清貴
農業環境分野における空間情報技術研究の歩み
(独)農業環境技術研究所 鳥谷 均
13:15 作物産地インテリジェンスのためのリモートセンシング手法
(独)農業環境技術研究所 井上 吉雄
13:40 作物産地での空間情報技術へのニーズとその実践的利用例
(1)リモートセンシングを活用した青森県産米の品質向上
(地独)青森県産業技術センター 境谷 栄二
(2)北海道農業におけるリモートセンシングの実利用事例と課題
北海道立総合研究機構 安積 大治
14:30 空間情報利用ビジネスにおける現状と課題
(1)良食味・高品質米の安定生産への利用のためのビジネスモデル
(株)ビジョンテック 原 政直
(2)リモートセンシングを利用した食・農業をささえるソリューション
地球観測データ利用ビジネスコミュニティ BizEarth 相崎 香帆里
15:20 (休憩)
15:40 総合討論 「作物産地におけるインテリジェンス化を進めるための方策と協力体制について」
話題提供
(1)山形県農業における診断技術と空間情報利用ニーズ 山形県農林水産部 中野 憲司
(2)土地利用型作物生産技術と空間情報利用ニーズ (独)農業研究機構・中央農研 大下 泰生
16:50 閉会
17:30 情報交換会