農業環境技術研究所環境化学トピックス(2005) > 水田除草剤の役割

水田除草剤の役割

米という字を分解すると八十八と読むことが出来ます。このことから昔より米作りは八十八の手間がかかる過酷な労働であると言われてました。
中でも、草取り作業(除草作業)は、高温多湿で日照りの強い夏の盛りに、腰をかがめた状態で長時間続けなければならない非常に苦痛をともなう作業でした。
除草剤のなかった時代(1949年)、除草作業には10a当たり50.6時間も必要でした。除草剤を利用している現在では、除草作業時間は2時間以下まで減少しています(下図)。 また、水田除草剤の登場は、単に除草作業を軽減したばかりでなく、農家の兼業化を可能にし、日本の高度成長の原動力にもなったともいわれています。
水稲作における除草労働時間の推移
農作業(イメージ)
水田除草剤は、便利で有用な農業資材ですが、湛水状態の田面に直接散布して使用するため、河川などの公共用水域へ流出しやすい化学物質の一つです。 水田からの除草剤の流出は、散布後に適切な水管理をすることで大きく削減することが可能ですが、完全に流出を防ぐことは難しく、流域に水田のある河川では、田植え後数ヶ月に渡って水田除草剤が検出されます。
水田における水管理