公募課題
2012年6月26日更新
イネの質的形質遺伝子の単離と機能解明 (略称:質的形質、IPG)
概要
本プロジェクトは突然変異体を利用して、これまでのイネゲノム研究で整備してきた、塩基配列情報、完全長cDNAクローン、ミュータントパネル等あらゆる研究ツールを有効に活用することにより、穂や草型など収量の決定、酸化還元ストレス、カドミウム、栄養不足等の環境ストレス耐性、イネ種子の登熟や高温下での品質等に関与する遺伝子を単離しその機能を解明する。さらに、これらの遺伝子の分子育種的利用技術の開発を行う。
研究目的
- 穂や草型など収量の決定に係わる主要な質的形質遺伝子の単離と機能解明
- 酸化還元ストレス、カドミウム、栄養不足等の環境ストレス耐性に係わる主要な質的形質遺伝子の単離と機能解明
- イネ種子の登熟や高温下での品質に係わる主要な質的形質遺伝子の単離と機能解明
達成目標
- 穂や草型など収量の決定に係わる主要な質的形質については、8以上の遺伝子を単離し機能解明を行う。
- 酸化還元ストレス、カドミウム、栄養不足等の環境ストレス耐性に係わる主要な質的形質については、18以上の遺伝子の単離と機能解明を行う。
- イネ種子の登熟や高温下での品質に係わる主要な質的形質については12以上の遺伝子の単離と機能解明を行う。
研究内容
- 穂や草型など収量決定に係わる主要な形質に関して、本プロジェクトが対象とする形質は、具体的には、@穂の形と粒数、A種子の形・サイズ、B草型(草丈、草の展開の仕方、稈の太さ等)と耐倒伏性である。
- 酸化還元ストレス、カドミウム、栄養不足等の環境ストレス耐性に関して、本プロジェクトが対象とする形質は、具体的には、@酸化・複合ストレス、Aカドミウムなど重金属耐性、Bリン・窒素など養分吸収促進と穂発芽・乾燥耐性などの水分ストレス耐性である。
- イネ種子の登熟や高温下での品質に係わる形質に関して、本プロジェクトが対象とする形質は、具体的には、@花粉や生殖細胞分化遺伝子、A開花期における高温や低温ストレス耐性、B登熟期における高温耐性、C胚乳発達機構の解明などである。
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実施課題一覧(〜平成24年度)
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課題番号 | 実施課題名 | 課題責任者 所属機関 |
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IPG0001 | イネ穂の形と粒数に関与する遺伝子の単離と機能解析 | 東京大学 |
IPG0002 | イネの種子形に関与する遺伝子の単離と機能解析 | 福井県立大学 |
IPG0003 | イネの耐倒伏性に関与する遺伝子の単離と機能解析 | 名古屋大学 |
IPG0004 | イネの直立葉形質に関与する遺伝子の単離と機能解析 (平成22年度終了) | 名古屋大学 |
IPG0005 | ホウ素、ヒ素およびカドミウムの輸送機構の解明 | 東京大学 |
IPG0006 | イネのケイ酸輸送とアルミニウム耐性に関与する遺伝子の単離と機能解析 | 岡山大学 |
IPG0007 | 地力窒素と土壌固定リンの吸収能力に優れたイネの選抜と育種 | 京都大学 |
IPG0008 | 低アンモニウムイオン吸収利用能力に関わる遺伝子の単離と窒素利用機構の解析 | 東北大学 |
IPG0009 | 放射性核種を用いたカドミウム及びミネラル養分のイメージング・トレーサー解析 | 東京大学 |
IPG0010 | 穂発芽耐性遺伝子の単離と機能解析 | 農業生物資源研究所 |
IPG0011 | 種子の休眠性と乾燥耐性に関与する遺伝子の単離と機能解析 | 名古屋大学 |
IPG0012 | イネの耐湿性に寄与する遺伝子の同定と機能解析 | 名古屋大学 |
IPG0013 | イネの細胞死関連遺伝子の単離と機能解析 (平成21年度終了) | 農業生物資源研究所 |
IPG0014 | イネの酸化ストレス応答の分子基盤研究 | 埼玉大学 |
IPG0015 | イネの花粉不稔突然変異体の解析 (平成21年度終了) | 名古屋大学 |
IPG0016 | イネ生殖細胞分化関連遺伝子の単離と機能解析 | 国立遺伝学研究所 |
IPG0017 | イネ胚乳の初期発生とゲノムインプリンティングの解析 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
IPG0018 | 開花期高温ストレス耐性関連遺伝子の単離・解析 | 作物研究所 |
IPG0019 | 開花期低温ストレス耐性関連遺伝子の単離と機能解析 | 東北大学 |
IPG0020 | 登熟期高温で発生する乳白粒を低減する遺伝子の単離・解析 | 中央農業総合研究センター |
IPG0021 | 高温登熟性優良品種の遺伝子発現特性解析と高温耐性関連遺伝子の単離・解析 | 新潟大学 |
IPG0022 | 胚乳の特性を決める転写制御因子の単離と機能解明 | 東京理科大学 |
IPG0023 | 胚乳貯蔵物質の合成・蓄積を制御するシャペロンタンパク質の解析 | 農業生物資源研究所 |