「新農業展開ゲノムプロジェクト」ではイネゲノム研究の成果を利用して、育てやすくてたくさんとれるイネや、食べる目的以外の新しい働きを持たせたイネの開発が進められています。また、イネだけではなく他の重要な作物へ応用することも目標のひとつとなっており、コムギやオオムギ、ダイズなどについてもゲノム研究と新しい品種作りへの取り組みが始まっています。
ムギやダイズなどは、イネにはない役に立つ遺伝子を持っていますが、これを遺伝子組換え技術を利用してイネに導入し、新しい性質をもったイネを開発したり、逆に、イネがもつ優れた遺伝子を、他の作物に導入して活用したりすることができるようになるかもしれません。
このようなゲノム研究を通じた取り組みは、世界規模でおこると予想されている食料問題はもちろん、健康、環境、エネルギーなど、私たちが抱えている様々な問題を解決する糸口になると期待されています。