生物研の竹澤俊明らの研究グループでは、高密度のコラーゲン線維から成る新素材「コラーゲンビトリゲル膜」を開発し、創薬などへの応用を目指しています。この研究に携わる研究者の受賞について、2題ご紹介します。
受賞タイトル:
新規エラスチンペプチド含有コラーゲンビトリゲル膜の開発とその薬剤応答性の血管平滑筋モデル構築への応用
受賞者:講習生 越智 翔平
(動物科学研究領域 動物生体防御研究ユニット)
受賞日:3月28日
コラーゲンビトリゲル膜を用いて、創薬探索ツール等に応用可能な血管平滑筋の薬剤応答性モデルを構築しました。本研究を進めるに当たりご指導頂いた生物研の竹澤俊明先生、東京理科大学の廣田孝司教授、また周囲のメンバーに深く感謝します。本研究は試行錯誤の繰り返しでした。研究を行うには失敗を重ねながらチャレンジすることが最も重要である、ということを心より感じました。
賞状を手に
受賞タイトル:
コラーゲンビトリゲル膜チャンバーを用いたヒト肝がん細胞の賦活化培養法の開発とその肝代謝・毒性評価システムへの応用
受賞者:特別研究員 押方 歩
(動物科学研究領域 動物生体防御研究ユニット)
受賞日:5月31日
私たちは、コラーゲンビトリゲル膜をプラスチック円筒の片面に貼った「コラーゲンビトリゲル膜チャンバー」を用いて、ヒト肝がん細胞による肝臓の代謝モデルを構築しました。検証の結果、構築したモデルが肝臓の代謝・毒性の評価に有用であることが示唆されました。研究の当初は培養条件の最適化や膜の弛みに苦労しましたが、竹澤上級研究員、医薬品食品衛生研究所の石田誠一先生のご指導、ならびに研究室の皆様のご支援により遂行することができました。この場をお借りして深く感謝申し上げます。
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