植物科学研究領域

植物・微生物間相互作用研究ユニット


トピック 1
植物保護能力をもつ国内産バイオコントロール細菌の同定とゲノム解析
矢印 平成26年度の主な研究成果
トピック 2
トマトとウイルスの生き残り戦略を解明
矢印 2014年8月20日のプレスリリース
矢印 平成26年度の主な研究成果
トピック 3
植物を病原菌から保護するバイオコントロール細菌の抗菌性制御因子の同定
矢印 平成25年度の主な研究成果
トピック 4
“遺伝子不活性化を防ぐDNA配列”の探索法
矢印 平成24年度の主な研究成果
トピック 5
難防除病害「青枯病」に効く天然物質の発見
矢印 平成24年度の主な研究成果
トピック 6
イネの3大病害(いもち病、ゴマ葉枯れ病、紋枯れ病)の感染防御が可能に!
矢印 2012年8月27日のプレスリリース
矢印 平成24年度の主な研究成果
矢印 関連成果 植物の免疫システムをかいくぐる、カビの「ステルス作戦」の発見
トピック 7
トマトモザイクウイルスの増殖に必須な宿主タンパク質ARL8の同定
矢印 平成23年度の主な研究成果
トピック 5

難防除病害「青枯病」に効く天然物質の発見

 「青枯病」は、タバコ、トマト、ジャガイモなど多くの作物で発生する難防除病害です。私たちは、青枯病に効く天然物質を発見しました。発見した物質は青枯病菌には直接作用せず、植物の抵抗性能力を引き出すことで効果を発揮します。そのため耐性菌出現のリスクが低く、環境低負荷型の農薬として有望です。
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    スクラレオールは青枯病に対して効果があります
トピック 6 関連成果

植物の免疫システムをかいくぐる、カビの「ステルス作戦」の発見

 イネの重要病害である「いもち病」は、「いもち病菌」というカビの感染により起こります。当研究ユニットでは、いもち病菌がイネの免疫系が探知できない「α-1,3-グルカン」という物質で菌の表面を覆って「ステルス化」し、免疫系による攻撃を回避してイネに感染していることを発見しました。
 この研究成果は、いもち病菌に対する免疫力を高めた抵抗性作物の作出や、免疫力を高める薬剤の開発につながると期待されます。
ステルス

いもち病菌のα-1,3-グルカンによる「ステルス」化

イネいもち病菌は、イネ表面のワックス成分を認識すると「α-1,3-グルカン」という物質で菌の表面を覆います。黒い背景の写真で緑色に見えているのがα-1,3-グルカンです。

グルカン分解

イネの免疫系は菌の侵入を「キチン」などの物質により探知していますが、「α-1,3-グルカン」は探知できません。そのため、いもち菌がα-1,3-グルカンで体を覆っていると、イネの免疫系は菌の侵入を探知できないと考えられます。一方、酵素などによりα-1,3-グルカンを分解すると、イネの免疫系はいもち菌の侵入を探知し、攻撃することができるようになると期待されます。

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