- 趣旨
昆虫は、4億年にわたる進化の過程で海洋を除く地球上のあらゆる環境に適応するための様々な「特異機能」を獲得しており、微量の化学物質を感知するセンサー機能や様々な「生体高分子」、「有用タンパク質」を生産する能力を持つ「21世紀量大の未利用資源」です。
農林水産省では、100年にわたる蚕糸・昆虫研究の蓄積をもとに、(独)農業生物資源研究所を拠点として、絹フィブロインなど昆虫由来素材の加工による生活・医療用品の開発、カイコを利用して合成困難なタンパク質を生産する「昆虫工場」など、昆虫利用技術の研究開発を進めていますが、世界的には、ヒトのゲノム創薬開発の成功を契機に、害虫防除剤の開発などを目的とした昆虫ゲノムの解読が始まるなど、昆虫利用研究の競争は一気に加速しています。
このような状況の中で、我が国100年の蓄積と「東洋のスイス、信州」として高度な加工技術を蓄積した信州の民間企業のみなさまがもつノウハウが結合すれば、信州独自の昆虫製品を世界市場へ送り出す「日本発シルクロード」に発展すると期待しています。
本ワークショップでは、ゲノム創農薬、昆虫工場、昆虫新素材および「東洋のスイス、信州」の得意とするセンサーなどの精密機械、ナノテク分野について産業化を展望すると共に、フリーディスカッションや個別の意見交換を予定していますので、多数のご参加をお願いいたします。
- 参集範囲:
民間企業、各種団体、大学、試験研究機関(県、独立行政法人等)、報道等
- 日時:
平成15年1月24日(金)13:30〜17:00
- 場所:
ホテルモンターニュ松本 長野県松本市巾上3−2(松本駅西口)
- 主催等:
主催: | 農林水産省農林水産技術会議事務局、(独)農業生物資源研究所、(社)農林水産技術情報協会、(社)農林水産先端技術産業振興センター |
後援: | 長野県、松本市、信州大学、(財)大日本蚕糸会、(財)長野県中小企業振興公社、(財)長野県テクノ財団、(社)長野県経営者協会、(社)長野県商工会議所連合会、長野県商工会連合会、長野県中小企業団体中央会、信濃毎日新聞社、日本経済新聞社(予定) |
- 内容:
- 第1部 講演会
1. | カイコを用いたネコ・インターフェロンの生産 | 東レ株式会社化成品研究所 | 山田勝成 |
2. | セリシンの特性解明と新商品開発 | セーレン株式会社 | 辻本和久 |
3. | 繭糸の加工による新規用途開発 | (独)農業生物資源研究所 | 高林千幸 |
4. | 昆虫に学ぶにおい源検出ロボット | 筑波大学生物科学系 | 神崎亮平 |
5. | 農業生物試験研究所の主要研究成果 | (独)農業生物資源研究所 | 木内 信 |
- 第2部 産学官フリートーク
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独創的な「ものつくり」につながる農業生物資源研究所及び信州大学の研究成果・新品種を紹介し、民間企業、農業者団体等の皆さんのご質問、共同研究等のご提案にお答えします。
- 昆虫新素材(セリシン蚕等特殊品種の活用方策、シルク微粉末の利用方策、他)
- 昆虫工場(生産工程の確立を目指す有用物質の種類、他)
- 農業用・衛生害虫用「ゲノム創薬」(現在得られている解析データ、他)
- 昆虫機能を活用した精密機械、ナノテク(昆虫バイオセンサー、マイクロマシン、他)
- 参加申し込み、締め切り、参加費:
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参加者氏名、所属、所属部署、役職、住所、電話番号、ファックス番号、E-mailアドレスを記入し、平成15年1月21日(火)までにE-mail またはファックスでご連絡ください。(E-mail、ファックスをお持ちでない場合は、事務局へ直接お電話で申込み下さい。)
- 参加申込先:
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