アグリ・ゲノム研究の総合的な推進 [(旧)食料供給力向上のためのグリーンテクノ計画] ― イネゲノム研究 ―

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イネゲノム研究の内容と目指すものはなんですか?

■ 世界規模の食糧確保のために
21世紀半ばには、世界の人口は現在の約2倍の100億人に達すると推定されています。人類の約50%が主食を「米」に依存しています。イネの改良は世界の食糧の安定的確を目指す重要な研究です。

■ バイオテクノロジー進展の切り札
ゲノム解析は、遺伝子導入技術、導入する有用遺伝子の単離、組織特異的遺伝子の発現制御など、バイオテクノロジーの基本技術の開発に、切り札となる研究です。

■ ゲノムは「いのち」の設計図
ゲノムは生物が生命活動を行うのに必要な設計図です。ゲノム研究は、ゲノムの実態である全DNAの構造と機能を解明する戦略的研究なのです。

イネゲノム研究は、ゲノムの構造とゲノムの機能の解析に分けられます。DNAの塩基配列を解読することによって、すべての遺伝子の構造を明らかにします。一方、さまざまな機能解析によって遺伝子がどのような機能を果たしているのか、つまり、イネの生育(一生)において遺伝子がどのような役割を果たしているかを明らかにすることです。

全塩基配列の解読
DNA塩基配列の全てを明らかにし、遺伝子領域を特定する。

遺伝子の機能解明・特許化
ミュータントパネル・マイクロアレイ等の手法を駆使して、有用遺伝子の機能解明と特許化を図る。

DNAマーカー選抜
重要な形質に隣接するDNAマーカーを利用して、選抜の効率化を図る。

完全長cDNAライブラリーの整備
イネの約3万個の遺伝子(完全長cDNA、機能は不明)を完全な長さで集める。

日本の農作物の中でもイネは私たちにもっともなじみがあり、また、長い研究の歴史があります。イネに的を絞って深く研究を行い、得られた遺伝子とその機能に関する情報を活用して、イネやその他の農作物の品種改良、化学農薬のいらない作物や、機能性成分を含む農作物を開発、また、劣悪な環境でも育つ作物の開発などに役立てます。

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