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平成24年実施分

平成24年11月3日 千葉県立現代産業科学館

「宇宙でも死なない生物っているの?ネムリユスリカの不思議な世界」

話し手:黄川田隆洋 (遺伝子組換え研究センター 昆虫機能研究開発ユニット)
場所:千葉県立現代産業科学館
主催NPO法人くらしとバイオ21 共催:農業生物資源研究所、千葉県立現代産業科学館
平成24年9月8日 ○観環居カフェ

「チョウと仲良くするには ~チョウが来てくれる庭作り~」

話し手:井上尚 (昆虫科学研究領域 加害・耐虫機構研究ユニット)
場所:環観居
共催NPO法人くらしとバイオ21、smaUt、農業生物資源研究所
チラシ(PDF:500KB)
平成24年5月18日 ○TTCバイオカフェ (バイオテクノロジー科ブログ)

「植物と微生物における共生の進化 ~根粒を環境に優しい農業に役立てるには?」

話し手:林誠
(植物科学研究領域 植物共生機構研究ユニット ユニット長)
主催:NPO法人くらしとバイオ21 共催:農業生物資源研究所、東京テクニカルカレッジ
平成24年4月21日【第8回】14:40~15:30 ○NIASCafe24

「進化のスピードの速いヤツ ~ウイルスの進化のしくみ~

話し手:宮下脩平
植物科学研究領域 植物・微生物間相互作用研究ユニット)
[科学技術振興機構 さきがけ研究員]
場所:農業生物資源研究所本部地区
ラヂオつくばで放送されました。

 お話前の音楽演奏は、守谷アンサンブルオーケストラのメンバー、宮尾安藝雄さん(バイオリン)、土谷浩一さん(フルート)、一木正宣さん(ビオラ)、一ノ瀬りつ子さん(チェロ)がモーツァルトのフルート4重奏を演奏してくださいました。 宮下さんはウイルスが進化して増殖する仕組みを調べることで、ウイルスを封じ込めることができないか?と考えています。そのウイルス、増殖するときに変異が入りますが、ほとんどが”できそこない”で、性能の良いウイルスはほとんどできません。さらに、ウイルスは1つの細胞の中で約100万個に増えても、隣の細胞に移るのはなんと5、6個だけ。実はこれが性能の良いウイルスが生き残る巧みな方法なのですが、これを簡単なゲームを交えて宮下さんはお話くださいました。参加した子供から大人までスピーカーの宮下さんと一緒になって、とても楽しいカフェでした。

平成24年4月21日【第7回】13:40~14:30 ○NIASCafe24

“万が一”の発見!~病気に強く、環境にやさしい作物をつくる~

話し手:森昌樹
(遺伝子組換え研究センター 耐病性作物研究開発ユニット)
場所:農業生物資源研究所本部地区
ラヂオつくばで放送されました。

 お話前の音楽演奏は、赤城佳奈さん(バイオリン)と市河智恵さん(フルート)が「2つのフルート または2つのヴァイオリンのためのカノンによる6つのソナタ」を演奏してくださいました。 イネには約3万2千個の遺伝子があると言われています。森さんはその中からイネの病気に対する抵抗力を高める遺伝子を発見しています。発見までには、2年間かけて、2万個のイネの遺伝子を、成長の速いシロイヌナズナに導入して栽培したとのこと。しかも、シロイヌナズナの種子はとても小さく、つまようじを使って種まきしたのだとか。シロイヌナズナの種子や栽培に使用した1.5㎝角に仕切られた栽培プレートのを見て研究成果の裏に地道な苦労があったことを知ることができました。森さんからは実験を支援してくれた人々に対しての感謝の言葉もあり、これからの研究を応援したくなる気持ちになるお話でした。

平成24年4月21日【第6回】12:40~13:30 ○NIASCafe24

遺伝子組換えのレシピ ~理想の植物の作り方~

話し手:四方雅仁 (植物科学研究領域 植物生産生理機能研究ユニット)
場所:農業生物資源研究所本部地区
ラヂオつくばで放送されました。

 お話前の音楽演奏は、守谷アンサンブルオーケストラのメンバー、宮尾安藝雄さん(バイオリン)、土谷浩一さん(フルート)、一木正宣さん(ビオラ)、一ノ瀬りつ子さん(チェロ)がモーツァルトのフルート4重奏を演奏してくださいました。 四方さんはこれまでにシロイヌナズナやトレニア、今はイネについて遺伝子組換えを使った研究をしています。多くの方は遺伝子組換え、という言葉は耳にしますが、具体的に研究者がどのようにして遺伝子組換え実験をしているのか、ということについてはあまり聞く機会がありません。これまでの経験を活かし、遺伝子組換え植物の”つくり方”を、苦労話も交えながら丁寧にお話してくださいました。ゲノム・DNA・遺伝子の違いから遺伝子組換え食品の表示の話まで、参加者のみなさんからもたくさんの質問が出て、みなさんの遺伝子組換え技術に対する関心の高さを感じるカフェでした。

平成24年4月21日【第5回】10:40~11:30 ○NIASCafe24

根っこと微生物の“いい関係”~植物共生って、何?~

話し手:今泉温子 (植物科学研究領域 植物共生機構研究ユニット)
場所:農業生物資源研究所本部地区
ラヂオつくばで放送されました。 

 お話前の音楽演奏は、スピーカーの今泉(安楽)さんのだんなさまである今泉和彦さんが「さよならColor」などをギターと歌で演奏してくださいました。 今泉さんのお話のキーワードは”共生”です。植物は根っこの部分で微生物と共に生活しています。共生している微生物の1種である根粒菌。今泉さんは実験的に同じ栄養条件で、根粒菌ありとなしで栽培したマメ科植物を用意してくださいました。根粒菌ありの条件で栽培された植物は大きく育っており、なしの条件で栽培された植物との大きさの違いから、参加者のみなさんは根粒菌との共生の利点を目で見て感じていらっしゃいました。成長に必要なリンを植物が利用しやすい形にする共生微生物・菌根菌のお話もあり、私たちが普段気にしない土の中で何が起こっているのか、わくわくしながらお話を聞くことができました。

平成24年4月20日【第4回】14:40~15:30 ○NIASCafe24

共生は究極の肥料になるの? ~根粒の世界~

話し手:林誠 (植物科学研究領域 植物共生機構研究ユニット ユニット長)
場所:農業生物資源研究所本部地区
ラヂオつくばで放送されました。

 お話前の音楽演奏は、ゲノムリソースユニットの研究員・宮尾安藝雄さんがバイオリンを演奏してくださいました。 林さんのお話は、ダイズやレンゲの根についている根粒菌の話題です。生物研の敷地に生えているクローバーとカラスノインゲンの根を観察しながらお話を聞きました。増え続ける人口を養う為には食糧の増産が必要ですが、それには肥料も必要になります。ところが、肥料を大量に生産することは、CO2排出や埋蔵資源の枯渇などの問題が指摘されています。そこで、マメ科以外の作物でも根粒菌と共生できるようになれば、窒素肥料の使用量を抑えることができるのではないか、と林さんは考えています。多くの参加者が林さんのお話に引き込まれ、植物と菌の共生というミクロなシステムが世界に大きく貢献する研究を応援したくなる、そんなカフェでした。

平成24年4月20日【第3回】13:40~14:30 ○NIASCafe24

植物と病原菌の攻防戦 ~植物に味方して~

話し手:西澤洋子 (遺伝子組換え研究センター 耐病性作物研究開発ユニット)
場所:農業生物資源研究所本部地区
ラヂオつくばで放送されました。 

 お話前の音楽演奏は、ゲノムリソースユニットの研究員・宮尾安藝雄さんがバイオリンを演奏してくださいました。 宮尾さんのバイオリン演奏後、西澤さんのお話が始まりました。一見、なすすべもなく病気にかかり、侵されてしまうように見える植物。しかし、詳細に見てみると、私たちがどろぼうから大事なものを守るのと同じように、病原菌に対抗するために細胞の壁を厚くしたり、菌をやっつけるための物質を作ったりしているのです。西澤さんは、菌を溶かす物質を作らせたり、菌に対する感知能力を高めたりすることで病気に対する抵抗力の強いイネを作り、農業に役立てたいとお話くださいました。 「道端の植物も実は病原菌と闘っている、その植物の味方をしたい」とおっしゃる姿が印象的でした。

平成24年4月20日【第2回】12:40~13:30 ○NIASCafe24

遺伝子の働きをコントロール? ~遺伝子組換え技術

話し手:光原一朗 (植物科学研究領域植物・微生物間相互作用研究ユニット)
場所:農業生物資源研究所本部地区
ラヂオつくばで放送されました。 

 お話前の音楽演奏は、イリナ・グセフさん(生物研研究者・グセフ・オレグさんの奥さま)がバイオリンでアヴェ・マリア(バッハ)と映画ロードオブリングの劇中曲メドレーを演奏してくださいました。 イリナさんのバイオリン演奏後、光原さんのお話です。遺伝子とタンパク質の関係を自動車を作る過程に例えて、丁寧に、分かりやすくお話くださいました。また、植物の中で良く働くように”チューニング”したDNA、ベクターを利用して、目的のタンパク質をたくさん作らせることから、必要な時・必要な場所・必要な分を作らせることへ、植物の遺伝子組換え技術の流れが変わってきたことなど、紹介してくださいました。光原さんの、あの”青いバラ”にも研究成果が応用されていることはとてもうれしい、とのお話が印象的でした。

平成24年4月20日【第1回】10:40~11:30 ○NIASCafe24

小笠原諸島は“菌類”の宝島!  ~世界遺産を500倍で見ると~

話し手:佐藤豊三 (遺伝資源センター 分類評価研究ユニット)
場所:農業生物資源研究所本部地区
ラヂオつくばで放送されました。 

 お話前の音楽演奏は、イリナ・グセフさん(生物研研究者・グセフ・オレグさんの奥さま)がバイオリンでアヴェ・マリア(バッハ)と映画ロードオブリングの劇中曲メドレーを演奏してくださいました。 イリナさんのバイオリンで雰囲気が和んだところで、佐藤さんの登場です。佐藤さんは小笠原固有の微生物やキノコをたくさんの写真を使って紹介してくださいました。小笠原が世界遺産に指定されたことにも貢献した研究成果のお話は、まるで写真展を見ているようで、菌類に対するイメージが変わった方も多かったのではないでしょうか。また、菌がかわいいとおっしゃる佐藤さんの人柄も、参加者の方々にとっては魅力的だったことでしょう。

平成24年2月18日 ○食のコミュニケーション円卓会議公開講座

公開講座「遺伝子組換え農作物やスギ花粉症治療イネについて」

話し手:田部井豊(遺伝子組換え研究推進室)
場所:江東区古石場文化センター

 2011年より生物研で試験栽培を開始したスギ花粉症治療イネ。遺伝子組換え技術による、世界で初めての作物の形をした医薬品の開発に向けて研究を進めていますが、果たしてこのスギ花粉症治療イネとはどのようなイネなのでしょうか?遺伝子組換え農作物の世界での普及状況や開発に関係する法律などにも触れながら、わかりやすく解説しました。

平成24年2月9日 ○星と風のカフェ

「宇宙でも死なない生物っているの?ネムリユスリカの不思議な世界」

話し手:黄川田隆洋(昆虫機能研究開発ユニット)
場所:星と風のカフェ
共催:農業生物資源研究所、星と風のカフェ

 » 開催報告 くらしとバイオニュース 生物研ニュース No.44

 通常、生き物は干からびてしまうと死んでしまいますが、“水で戻す”と生き返る昆虫がいます。それがネムリユスリカの幼虫です。彼らは一旦干からびてしまうと宇宙空間のような厳しい環境にも耐えられる、まるで“スーパー昆虫”なのです。どうしてそれが可能なのか、その仕組みがさらに途上国への貢献にも繋がる、スケールの大きなお話でした。

平成24年2月3日 ○TTCバイオカフェ

意外としたたかな植物 ~植物のストレス応答のしくみ解明と応用への試み~

話し手:光原一朗(植物・微生物間相互作用研究ユニット)
場所:東京テクニカルカレッジ
共催:農業生物資源研究所、東京テクニカルカレッジ

 » 開催報告 くらしとバイオニュース 生物研ニュース No.44

 植物は虫に食われたり、病気にかかったりした時、何も抵抗していないように見えます。しかし、実は毒物を作ったり、葉を硬くしたりして、痛みに強かに抵抗しています。これらのキーとなるのは湿布薬に入っているサリチル酸と、香水などに使われる良い香りのジャスモン酸。実際に“痛がっている”植物を観察しながらお話を聞きました。

平成24年2月9日 ○星と風のカフェ

植物の不治の病に挑む~ウイルスの増殖を阻止せよ

話し手:石川雅之(植物・微生物間相互研究ユニット)
場所:星と風のカフェ
共催:農業生物資源研究所、星と風のカフェ

 » 開催報告 くらしとバイオニュース

 植物のウイルス病には効果のある農薬が現在のところはありません。そこで、ウイルスが植物に感染するメカニズムを分子レベルで解明し、ウイルス病に強い作物の品種改良に役立てようというお話を、2011年より国内販売が開始された遺伝子組換えパパイヤのウイルス抵抗性の仕組みを交えながら聞きしました。

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