24.玉糸自動繰糸機の完成(1964)

坂本英男、日向年昭、中田昌保(1964)蚕試式RB型特太自動繰糸機について.蚕糸研究 5272-87

1.蚕試式RB型特太自動繰糸機設計の基礎資料をえるために、次のような研究(繰糸機の各部の試作と実験)を行った。
@基礎実験用繰糸機の製作、A索緒接緒装置の研究(特許:昭38-21320『玉糸用接緒機』)、B繰糸鍋の研究(特許:昭39-3069『玉糸繰糸機用繰糸鍋』)、C繊度調整装置の研究(特許:昭39-3067『玉糸繰糸機における繊度調整装置』)、D繭投入補給装置の研究、E小枠自動停止装置の研究、F索緒接緒自動停止装置の研究、G繭の投入補給停止装置の研究。

2.これら各部分についての研究の結果、得られた基礎資料をもとに、蚕試式RB型特太自動繰糸機の設計を行った。主要機構を図をもとに説明すると次のようである。

(図)

  繰糸鍋内の繰り繭よリ引きだされた糸口は、索緒接緒機の通糸管48を通り、?掛け鼓車49で一回りさせ2〜3回の?を掛けた後、案内鼓車50、感知鼓車51、案内鼓車52、浮動杆鼓車53、絡交糸道54の順に通って小枠41に巻き取る。ハンドル43を引き下げて小枠の回転を始めた後、ハンドル55をわずかに横に倒すと、これと連絡した索緒接緒機駆動装置の滑りクラッチ47が入り、索緒接緒機の回転が始まって繰糸状態となる。繭が繰りおわって薄皮繭(蛹しん)になると、蛹しんは繰糸鍋中央の円格子4内に入り、排蛹スコップ5にすくい揚げられ、排蛹筒1内に落下して槽外へ排出される。このようにして繭粒付が減って糸が細くなると、繰糸張力の減少によって自動的に繊度調整装置が作用して繭投入補給装置が働き、容器20内の新繭5〜7粒が角筒21に押し上げられて繰糸鍋内に入り、回転している索緒接緒機によって繰り上げられている親糸に接緒されて繊度は回復する。節・蛹しん飛付き等のため糸条故障が起った場合、繰糸張力は異常に大きくなって浮動杆31が浮上すると、自動停止装置が働き、小粋・索緒接緒機の回転は止まり、また繭の投入補給停止装置も働き、繭の投入補給もしなくなる。故障整理後、ハンドル4355を操作すれば、小枠・索緒接緒機の回転が始まり、繭の投入補給装置も働くようになって繰糸をつづけることができる。なお繊度感知器の重錘56の重量と取付け位置を変えることによって、繊度を調節することができる。

3.この機械を使っていろいろの選除繭について大量の繰糸実験をしたところ、比較的良い選除繭の場合は自動繰糸機としての性能が発揮されたが、中以下の選除繭では繰り繭や蛹しんの飛付きによる糸条故障が多かった。そこで蛹しん飛付きによる糸条故障防止と蛹しん分離について次のような研究を行い追加改良を行った。@蛹しん飛付きによる糸条故障防止装置の研究、A蛹しん分離円格子の改造、B鼓車と絡交糸道。


 研究成果の目次に戻る