67.洋装用複合絹糸(ハイブリッドシルク)(1985)

高林千幸、田口栄司(1987)繭糸と他繊維との複合纒絡繰糸法の開発.新しい技術 第24集:428-431
高林千幸(1989)ハイブリッドシルク.繊維学会誌 45(6)268-273

1.絹の特徴を強調した複合素材を作出するには、絹との複合に適する他種繊維を選択し、それを芯糸として表面を繭糸でカバリングすればよい。その場合、繭糸と他繊維とを平行に配列しただけでは伸縮性が付与できないため、合成繊維の加工糸など高弾性糸を軸とし、その周囲に螺旋状に繭糸を絡みつかせることが必要である。

2.本法においては、通常の自動繰糸機の糸道部分にエアジェットノズル@と2対のフィードローラABを設け、繰糸槽の底面より導いた合成繊維Cと繰糸槽より引出した繭糸群Dとにそれぞれ異なるオーバーフィード率を与えてエアジェットノズルに送り込む。

3.このエアジェットノズル内では高圧空気の噴射により高速の渦流を生じており、繭糸群のフィード率を高くすると、繭糸がその差分だけ合成繊維の周りに纒絡した複合糸を形成する。

4.エアジェットノズルの構造によってノズルの内壁に繭糸から飛散したセリシンが付着し、セリシン詰まりを生じることがあるので、そのような場合には高圧空気に油剤を混入させ、間歇的にエアと同時に噴射させてセリシン皮膜を除去する必要がある。

5.また、この繰糸法では、フィードローラと巻取り枠の回転およびエアの噴射を完全に同調させることが重要であり、開発した装置には自動起動・停止装置も組込まれており、任意の纒絡状態の複合糸を効率的に製造することができる。

※高林千幸、花岡貞子、田口栄司:「繭糸と他繊維との複合纒絡糸の製造法」(出願:1985年、特許登録:147459619881214日)
 高林千幸、田口栄司:「繭糸と他繊維との複合纒絡自動繰糸機」(出願:1985年、特許登録:147159719881214日)


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