75.新染色法「ギブス染」(1987)

加藤 弘、小松計一、山口雪雄(1987)絹のギブス染めについて.製糸絹研究発表集録 第35集:53-54

1.予め温湯水で溶解せしめた焼きセッコウ(CaSO41/2H2O ギブス)を硫酸カルシウムとして被染物重量に対して1〜2重量%内外を投入した染浴中にて染色を行った。また浴比、染色温度や時間は通常の処方、すなわち被染物の地締り、厚薄、繰糸の繊度、または染料の種類、絹製品の用途などを考慮に入れて設定した.

2.使用した絹製品ほ、精練処理した平羽二重、および直径約70cmの円筒状ニットシルクを長さ5mにカットしたものの二種類である.

3.酸性ミリング染料カヤノールミリングブラック TLB(日水化薬)を用いて、平羽二重を焼 きセッコウ(CaSO41/2H2Oギブス、小島化学)2%OWFを投入した染浴中、並びに焼きセッコウの飽和溶液中(小松の結果から対繊維重量%に換算すると、浴比が1:100であることから凡そ19.5OWF)で染色した場合と、焼きセッコウを全く染浴中に投入しない場合、にてそれぞれ染色した。

4.黒色の濃さの尺度としてのL*値(値が小さいほど濃く染まっていることを表わす)を比較すると、焼きセッコウを染浴中に投入した場合のL*値は、代表的な染色助剤である無水ぼう硝を焼きセッコウより大量に投入した場合よりもはるかに小さく、より純黒色に染まったことが分かる。


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