80.白・紫紋羽病拮抗菌の簡易検定法「培養寒天重置法」(1987)

Shimane, T. and K. Takahashi (1993) A simplified method for assaying the inhibitory activity of Actinomycete isolates against Rosellinia necatrix and Helicobasidium mompa. Bull. Natl. Inst. Seric. Entomol. Sci. 65-75

1.白紋羽病菌および紫紋羽病菌に対する放線菌の拮抗力の簡易かつ迅速な検定法として培養寒天重置法を案出した。

2.PDA平板培地上に、白紋羽病菌および紫紋羽病菌の菌叢をくり抜いて得た直径4〜6mmの円盤状寒天片を置き、その上に同じ大きさの放線菌の菌叢片を重ねて培養すると、拮抗性を有する放線菌は両菌の生育を阻害した。

3.生育が速い白紋羽病菌に対しては3〜4日間、生育が極めて遅い紫紋羽病菌に対しては7〜10日間培養後の短期間内に病原菌の菌糸伸長の有無および程度から放線菌類の拮抗性を検定することができた。

4.国内5県19地点で採集した土壌試料より分離した放線菌970菌株から本法によって白紋羽病菌拮抗菌株78株、紫紋羽病菌株6株が選抜された。本法と対峙培養法の結果との比較では、白紋羽病菌に対してはほぼ同様であったが、紫紋羽病菌に対しては拮抗性を示さなくなる放線菌が多く認められた。そのため、紫紋羽病菌に対しては、2日間培養した円盤状菌叢片をPDA平板培地に置いてさらに3日培養したのち、その上に被検放線菌を重ねる方法で、対峙培養法の結果とほぼ同様の検定結果を得た。


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