141.シルクトウ紡績糸(1994)

於保正弘、加藤 弘(1995)シルクトウの短繊維化と紡績糸の作出技術の開発.蚕糸・昆虫農業技術研究所研究報告 14号:41-55

1.シルクトウを短繊維化するに当たって基本的牽切条件を明確にし、量産かつ安定的にスライバーを作出する方法について検討を行った。さらには、シルクトウ紡績糸および複合紡績糸を製造してガス焼き処理、精練方法などについて考察した。

2.ダブリング時のつれ・たるみを抑制するには、ダブリングを一度に行わず8本ダブリングの場合3〜4回に分けて合わせることと、本装置では糸速12m/minの速度で巻き取るのが最も良い条件であることが分かった。

3.静電気防止のための油剤処理方法が接触方式の場合、油剤濃度2%以下では牽切の際の静電気発生のためにローラーヘの巻き付きが多く牽切を不能にしたが、油剤濃度5〜8%にすると静電気の発生もなく牽切を可能にし、まとまりの良いスライバーを得ることができた。浸漬方式では、分繊性が悪くなる傾向があるが繰糸粒数を1,500粒位に抑えて濃度3%以上にすると牽切は可能となることが分かった。さらに、牽切時の湿度はRH8085%の条件下に保つことが重要であった。

4.シルクトウ紡績糸の精練剤には低温処理が可能で、糸あれの少ない酵素精練法が適しており、精練後の白上がりも良く、光沢に富む紡績糸になることが明かになった。

※横沢三夫、於保正弘、赤羽恒子(1990)絹短繊維素材用シルクトウの開発.蚕糸・昆虫農業技術研究所研究報告 第2号:109-119
 於保正弘、赤羽恒子(1993)シルクトウの開発とその加工方法の確立.蚕糸・昆虫農業技術研究所研究報告 第9号:101-113


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