148.PCRによるカイコのキサンチン脱水素酵素遺伝子のクローニングと全塩基配列(1995)

Yasukochi, Y., T. Kanda and T. Tamura (1998) Cloning of two Bombyx homoloues of the Drosophila rosy gene and their relationship to larval translucent skin colour mutants. Genet. Res. Camb. 71: 11-19

1.カイコにはキサンチン脱水素酵素活性の欠如が原因で、皮膚が透けて見えるようになる突然変異が存在するので、この遺伝子と突然変異を利用することによって、肉眼によってトランスジェニツクカイコを判別できる優性のマーカー遺伝子を持つベクターの開発が期待される。

2.ショウジョウバエ、ラットなどのキサンチン脱水素酵素遺伝子の塩基配列を比較し、遺伝子間で保存されている領域を見いだし、この領域のプライマーを合成しPCRを行ったところ、他種のキサンチン脱水素酵素遺伝子とホモロジーのある2種類のDNA断片が得られた。

3.カイコのcDNAライブラリーより調製したDNAの上流および下流領域を増幅して、2種のDNA断片に対応するキサンチン脱水素酵素遺伝子のcDNAの全領域がクローニングされた。

4.得られた2種の遺伝子BmXDH1およびBmXDH2の全塩基配列を決定しDDBJに登録した。これから推定されるアミノ酸配列を他の生物のキサンチン脱水素酵素の一次構造と比較した結果、種間で保存されている領域はカイコの遺伝子でも良く保存されており、ショウジョウバエやクロバエの酵素とは高いホモロジーを示した。一方、ラットやヒトの酵素とのホモロジーはやや低かった。


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