161.カイコにおける尿素態及びアンモニア態窒素の特異な代謝経路(1996)

Hirayama, C., K. Konno and H. Shinbo (1996) Utilization of ammonia as a nitrogen source in the silkworm, Bombyx mori. J. Insect Physiol. 42(10): 983-988
Hirayama, C., K. Konno and H. Shinbo (1997) The pathway of ammonia assimilation in the silkworm, Bombyx mori. J. Insect Physiol. 43(10): 959-964

1.アンモニア同化の初期段階に関わる諸酵素の活性を測定したところ、脂肪体中にグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(GDH)、グルタミン合成酵素(GS)、グルタミン酸合成酵素(GOGAT)の活性を認めた。

2.グルタミン合成酵素の特異的な阻害剤を投与したところ、体液中のアンモニアが急増し、グルタミンが減少するとともに、タンパク質へのアンモニア窒素の取り込みが抑制された。このことから、アンモニア窒素の同化にGS/GOGAT経路が働いていることが推定された。

3.5齢を桑葉飼育した場合に限って、熟蚕期以降の体液中にウレアーゼの活性が検出され、体液中の尿素は急減することを確認した。桑葉飼育蚕においては、体液中に存在するウレアーゼにより尿素はアンモニアに分解され、その後は人工飼料育蚕と同じように絹タンパク質の合成に再利用されることが窒素の同位体を用いた実験から判明した。


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