163.ネットロウシルク自動繰糸機構(1996)

高林千幸、中屋 昭、星野伸男(1996)ネットロウシルク自動繰糸機構の開発.製糸絹研究会誌 524-29

1.これまで開発を進めてきたネットロウシルクの繰糸機構全体を小型化し、自動繰糸機に組込み易い形態に改良した。

2.形成枠は、送り出し装置(形成棒)を3本から4本へ変更したことにより、繭糸と形成枠の滑りがなくなり繭糸の網目構造が保持され、安定した形態のネットロウシルクの繰製が可能となった。

3.接緒機構は、新たに設けた接緒棒で絡交桿前面から形成枠の後方まで繭糸緒を導く方法としたため、これまでのような手接緒による長いずる節の発生が抑えられるとともに、有効接緒効率が向上した。

4.また、カバリング撚糸機構や複合繰糸機構を組込んだことにより、多様な用途に適応するネットロウシルクの繰製が可能となった。


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