176.絹糸を利用した人工腱・靭帯用素材(1997)

Tamada, Y., T. Furuzono, T. Taguchi, A. Kishida and M. Akashi (1999) Ca-adsorption and apatite deposition on silk fabrics modified with phosphate polymer chains. J. Biomater. Sci. Polymer Edn, 10(7): 787-793

1.絹の生体親和性とその力学的特性が生体腱のそれに近いことを利用して、人工健・靭帯用素材の開発を行った。人工健・靭帯用素材には、骨結合性が要求されるので、まず、絹に骨結合性を付与する技術を開発する。

2.アシル化反応によりカルボキシル基を導入した絹には、顕著なカルシウムの吸着量の増大が観察された。

3.リン酸基をもつモノマーを用いてグラフト重合した絹には、未処理絹に比較して、10倍以上のカルシウム吸着が観察された。

4.リン酸基を導入した絹を疑似生体溶液(無機イオン濃度が体液とほぼ同じ)中に1週間浸漬することにより、結晶物が材料表面に付着していたが、未処理の絹では付着物は観察されなかった。

5.付着した結晶物のX線解析結果により、この結晶物には、骨の主成分であるハイドロキシアパタイトが含有されていることがわかった。

※玉田 靖、塚田益裕「改変絹タンパク質、その製造方法および骨結合性材料」(特許登録:300566719991126日)


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