185.昆虫ポックスウイルス封入体による核多角体病ウイルスの感染力の増進(1998)

Mitsuhashi, W., Y. Furuta and M. Sato (1998) The spindles of an entomopoxvirus of Coleoptera (Anomala cuprea) strongly enhance the infectivity of a nucleopolyhedrovirus in Lepidoptera (Bombyx mori). Journal of lnvertebrate Pathology 71: 186-188

1.核多角体病ウイルス(NPV)を害虫防除のための微生物農薬として実用化する上で、その感染力を増強することが重要であるが、近年、アワヨトウ昆虫ポックスウイルス(EPV)の封入体がアワヨトウを寄主とするNPVの感染力を著しく増進することが発見され、その効果は他の感染増進物質よりはるかに高いものであった。

2.カイコの2齢、3齢および4齢幼虫において、虫体由来のカイコ核多角体病ウイルスの感染性はドウガネブイブイ昆虫ポックスウイルス(AcEPV)のスピンドルの添加により、いずれも1万倍程度増進された。

3.クワゴマダラヒトリ5齢および6齢幼虫では、培養細胞(FFPRI-Splm-2AM)由来のクワゴマダラヒトリ核多角体病ウイルスの感染性が増進され、齢幼虫では数千倍以上増進された。

4.これらの結果から、AcEPVのスピンドルはAcEPVが感染しない昆虫由来のNPVの感染力を著しく増進することが判明した。


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